温根沼大橋は, 側径間の4径間連続鋼銀桁部に鉛プラグ入り積層ゴム支承を有する免震橋である. 1994年10月4日に北海道東方沖地震M8.1,Δ=約100Kmを受け, 橋梁各部と地盤の挙動を測定することができた. この地震は, 震度法の設計において想定している地震強度に相当する影響を与えたと考えられる.
本論文では, この地震の本震と前震の記録をもとに, 構造物と地盤の各部分の挙動の周期特性と, 構造系内の伝達特性, および免震装置の挙動を分析した. また, 上記の分析結果と免震装置の載荷試験結果をもとに復元力特性を設定し, 非線形動的応答解析を行い, 本橋において, 設計の際に想定した免震の効果が得られたか否かを考察した.
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