土木学会論文集
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2002 巻, 704 号
選択された号の論文の21件中1~21を表示しています
  • 伊庭 孝充, 松島 学, 関 博, 川田 秀夫
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 1-11
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    塩害を受ける鉄筋コンクリート構造物のライフサイクルコスト計算方法について検討を行い, 試算を行った. ライフサイクルコストを計算するためには, 構造物のライフサイクルを通した劣化予測を行う必要があるが, 本研究では確率論的手法により, 実構造物の持つ不確定性を考慮したプログラムを構築した. また, ライフサイクルコスト計算には期待費用最小の法則を適用し, コスト計算のためのフローを提示してRC桟橋上部工のRC部材における断面修復工法への適用例を示した. さらに, 本手法に基づいてライフサイクルコストを考慮した最適補修間隔を求めた.
  • 韓 相黙, 岩城 一郎, 三浦 尚
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 13-25
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    コンクリートは常温から極低温まで繰り返し冷却されると, コンクリート内部の水分凍結によって劣化する. このような劣化に影響を与える要因は様々であり, その一つに極低温下での温度保持が挙げられる. 実際, 極低温物質の貯蔵を目的とする構造物は一定期間ある温度で保持されるため, このような要因が劣化に及ぼす影響を調べることは重要なことである. また, 温度保持によるコンクリートの劣化は, 冷却速度や冷却最低温度といった他の劣化要因とも密接な関係があると予想される. したがって, 本研究では水セメント比や空気量の異なる配合に対して, 温度保持時間, 冷却最低温度, 冷却速度を変化させ, 劣化に及ぼすこれら要因の相互関係を詳しく調査することとした.
  • 西川 隆晴, 西田 一彦, 西形 達明
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 27-36
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    グースアスファルトは, 1948年にドイツからその技術が導入されて以来, 鋼床版用舗装材として広く用いられてきた. しかしながら, 交通量の増大, 車両の重量化, また, 橋梁建設技術の向上から, 流動わだち掘れの発生, 床版構造に起因するひびわれの発生, 急勾配区間での施工, 等種々な問題が発生している. 本研究では, グースアスファルトにスチールファイバを添加することにより機械的に粘性を高めた混合物について研究を行い, 耐流動性およびひびわれ抵抗性が改善されることを確認した. 本論文では, その基本特性と施工特性について, 従来のトリニダッドレークアスファルトを用いたグースアスファルトと比較し報告するものである.
  • 藤掛 一典, 津田 和彦, 大野 友則, 下山 善秀, 片桐 誠
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 37-53
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    衝撃荷重を受ける鉄筋コンクリート構造物に圧縮強度が100 (N/mm2) を超えるような鋼繊維補強高強度コンクリートの適用を検討するためには, 高ひずみ速度・三軸応力下における鋼繊維補強高強度コンクリートの力学的特性を把握することが重要である. そこで本研究では, 繊維補強高強度モルタル供試体の鋼繊維の混入率, 側圧ならびに載荷速度をパラメータとする急速三軸圧縮載荷試験を行い, これらのパラメータが多軸応力下における繊維補強高強度モルタルの力学的性状に及ぼす影響を定性的・定量的に調べている. また, 有限要素解析法に組み込んで使用できるひずみ速度効果を考慮した直交異方性構成モデルの定式化を行っている.
  • 松下 博通, 大津 政康, 友田 祐一, 武若 耕司, 添田 政司, 村田 真斎
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 55-64
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    海洋コンクリート構造物における塩害は, 多くの事例から主要な劣化機構として重要な検討項目となっており, 塩害に関する性能照査が示方書等でも求められるようになっている. そこで, 福岡県新北九州空港連絡橋のコンクリート橋脚予定地において長期の暴露実験を6年間実施した結果について, 室内試験と比較し暴露環境下での塩分浸透特性について検討した. これらの結果に基づいて, 新北九州空港連絡橋のコンクリート橋脚における塩分浸透を予測し, 設計かぶりの耐久性照査を試みた.
  • 鎌田 敏郎, 淺野 雅則, 国枝 稔, 六郷 恵哲
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 65-79
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文は, 打音法において得られる打音特性値 (最大振幅値・周波数分布) とコンクリート表層部欠陥の大きさおよび深さとの定量的関係について検討を行ったものである. 検討に際しては, まず, 打音法における打撃音と表面振動との相関に関する考察を行い, 両者を等価とみなし得ることを確認した. 次に, 大きさや表面からの深さが異なる人工欠陥を有する供試体において実験を行い, 欠陥なしの場合と比較することで欠陥の大きさおよび深さと打音特性値との定量的関係を明確にした. さらに, 2次元FEMによる数値解析により表面振動と欠陥情報との関係を把握し, 実験結果の妥当性を確認した. また, 本手法の実用化に向けて, 得られた打音特性値から欠陥情報を推定する手法に関する検討も行った.
  • Agus Santosa SUDJONO, 関 博
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 81-100
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    コンクリートの配合設計においては, 照査すべきコンクリート性能の解析のため, 任意の条件に対応可能なセメント水和反応及びセメント硬化体の組織形成モデルを与えることが求められる. 本研究では, 100×100×100セル (1セルは1×1×1μm立方体とする) をフレッシュから硬化までのセメントペーストの模型とし, セメントへの水の浸透速度を構成鉱物毎に設定し, 各鉱物の化学反応式により溶出水和物イオンが生成されるとして考え, セルオートマトン法を用いて溶出水和物イオンのセルから水和生成物のセルへの変り方を定め, ポルトランドセメントの複合水和反応モデルを構築した. 本モデルは, 既往の研究における水和率, 断熱温度上昇値, 水酸化カルシウムの生成率および全空隙率の計測結果によって検証した.
  • 木全 博聖, Kongkeo PHAMAVANH, 田辺 忠顕
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 101-116
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    鉄筋コンクリート構造物の設計手法の国際比較を目的として, 日本, アメリカ合衆国, ヨーロッパ, ニュージーランドの耐震設計基準を用いて8本の柱の試設計を行い, 数値解析によりそれらの動的特性を評価した. 共通の入力地震波のもとで, 日本およびニュージーランドの基準で設計された柱には比較的大きな変形が発生することから, これらの基準は構造物の変形によるエネルギー吸収能に期待する設計が行われ, アメリカおよびヨーロッパの基準で設計された柱に発生する変形は小さいことから, これらの基準では日本やニュージーランドの基準と比べ, 構造物の耐荷力に期待する設計が行われるという傾向が明らかとなった.
  • 竹内 康, 小梁川 雅, 西澤 辰男, 野田 悦郎, 久保 和幸
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 117-127
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では, 1997年8月に建設省土木研究所 (当時) で実施したコンクリート舗装の静・繰返し載荷実験によって得られたコンクリート版のたわみ量, ひずみ, 路盤面圧力から, Westergaard モデルを用いて路盤面の変形特性に関する検討を行った. 静載荷実験結果より, Westergaard モデルによってたわみ量及び路盤面圧力を求める場合には, Vesic が示したように Boussinesq モデルとの比較結果に基づいて路盤反力係数 (K値) を修正する必要があることがわかった. また, 繰返し載荷実験結果からは, 載荷によって路盤面に残留変形が生じており, 残留変形の進行に伴いK値が低下していることが確認された.
  • 岩波 光保, 横田 弘, 奥山 和俊, 鳥居 和之
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 129-142
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    ASRにより損傷した鉄筋コンクリート試験体を作製し, その正負交番載荷試験を通じて, ASRによる損傷がコンクリート部材の力学挙動に及ぼす影響を調べた. また, ASRによる損傷を受けた構造物の補強方法として, PC巻立て工法を取り上げ, その有効性を調べた. その結果, コンクリートの膨張率にして1.0%程度のASR損傷を受けても, 耐荷性能が著しく低下することはなかった. しかしながら, 部材の破壊過程や破壊形態, 塑性変形性能, ならびにエネルギー吸収性能には, ASR損傷による影響が認められた. さらに, PC巻立て補強を施した試験体の載荷試験結果より, 耐荷性能および塑性変形性能の両面からの補強効果を確認することができた.
  • 一宮 一夫, 出光 隆, 山崎 竹博
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 143-150
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    高流動コンクリートは材料分離抵抗性を高くした締固め不要なコンクリートであるために表面気泡を発生しやすい. 本研究では, 表面気泡発生に係る影響要因のうち, はく離剤の種類, 型枠の材質, 型枠の傾斜角度などに注目し, 表面気泡の発生メカニズムを検討した. 実験の結果, 深さと直径の比が大きい表面気泡ほどコンクリート内部に発生することを確認した. 次に, 水平型枠面上の液滴の最大高さから接触角を測定し, 型枠表面の濡れを数値化した. この手法で、型枠表面ごとの濡れを測定し, それらがモルタルの表面気泡に及ぼす影響を調べた. 更に, 人工的に型枠表面に気泡を発生させて, 型枠に付着する気泡の最大容積と型枠角度との関係を調べ, 表面気泡の低減方法について検討した.
  • 三木 朋広, 二羽 淳一郎, Manakan LERTSAMATTIYAKUL
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 151-161
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    地震時の鉄筋コンクリート (RC) 橋脚の耐震性能を把握するために, RC部材のせん断耐荷機構を適切, かつ簡便に評価することのできる格子モデルを用いた非線形動的解析プログラムを開発した. まず, 静的格子モデル解析の結果とRC橋脚を対象とした静的正負交番載荷実験の結果を比較することで, 繰り返し水平力を受けるRC橋脚の変形挙動の予測が可能であることを示した. さらに, RC橋脚を対象とした振動台加振実験に対して動的格子モデル解析を行った. 実験結果と解析結果を比較した結果, 本手法によりRC橋脚の動的変形特性を妥当な精度で評価できることを確認した. 最後に, せん断補強鉄筋比を変えたRC橋脚を対象として非線形動的解析を行った. その結果, RC橋脚の履歴吸収エネルギーに着目することで, せん断補強鉄筋比がRC橋脚の動的特性に与える影響を定量的に把握することができた.
  • 河合 研至, 松本 健一, 田澤 榮一, 横山 滋
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 163-172
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    原料の約50%に都市型廃棄物を利用して製造されたセメントは, 普通ポルトランドセメントと比較して, C3Aと塩素が概して多く含まれる. 塩素が多いことから, 鉄筋コンクリートに適用した場合には, 鉄筋腐食を引き起こすことが懸念されている. 本研究では, セメント硬化体に含まれる細孔溶液に着目し, 細孔溶液の組成ならびにその経時変化の観点から鉄筋腐食の可能性について検討を行った. その結果都市型廃棄物を原料として製造されるセメントでは, 細孔溶液中の塩化物イオン濃度が普通ポルトランドセメントの場合と比較して高くなるものの塩化物イオン濃度と水酸化物イオン濃度の比は低く, 鉄筋が腐食する指標とされる値は大きく下回ることが明らかになった. これらより, 鉄筋腐食の可能性に関しては, 普通ポルトランドセメントと同様に考えてもよいと考えられる.
  • 五十嵐 心一, 川村 満紀, 森下 隆志
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 173-186
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    低水結合材比の高強度コンクリートの内部組織の形成過程を蛍光顕微鏡観察および走査型電子顕微鏡観察により明らかにし, その特徴と自己収縮拘束特性の関係を考察した. 自己収縮拘束特性の試験方法としては, 独自に作製したコンピューター制御式一軸引張型拘束収縮試験装置を使用し, 拘束応力の発現およびクリープによる応力緩和の定量的な評価を行った. 密封養生された高強度コンクリートは, 若材齢においてはその内部組織は全体的に多孔質であり, さらに局所的により多孔質な領域が存在する. 若材齢においては, シリカフュームコンクリートは普通コンクリートよりも単位引張クリープは大きく, これはCSHゲル量の増大とセメントゲル中のハドリー粒子の存在と関連すると推定される.
  • 山本 泰彦, 武田 厚, 長合 友造
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 187-199
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    十分な空気を混入したコンクリートが約半日から14日までの各材齢に保有している耐凍害性能を通常の急速水中凍結融解試験によって実験的に調べた. 実験結果の解析には, 試験中にセメントの水和が継続する影響を排除する手法として著者等が過去の研究で提示したデータ解析手法を適用した.
    本研究では, 若材齢コンクリートの耐凍害性も, 強度および含水量に大きく左右され, 水セメント比の直接的な影響は小さいこと, 飽水状態にあるコンクリートに満足すべき耐凍害性を付与するためには24N/mm2以上の圧縮強度が必要であること等を示した. また, 寒中コンクリートの養生方法に関し, わが国で標準となっている湿潤養生よりも封かん養生に近い養生方法を採ることが望ましいことを示した.
  • 近藤 真一, 梶川 康男, 前田 研一
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 201-217
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    張弦桁橋は, ケーブルで主桁を下方から支持した自碇構造の橋である. 本論文では, 多数のストラットを有する張弦桁橋の基本的な力学特性を明らかにするとともに, 主桁剛性が全体系の静的特性, 動的特性などに及ぼす影響について検討した. また, 構造解析の妥当性を確認するために行った実橋における静的・動的載荷試験結果を示した. さらに, 主桁剛性が, 車両走行時および破壊時の挙動に及ぼす影響について検討を加えた.
  • 斉藤 成彦, 中村 光, 檜貝 勇
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 219-234
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では, 離散型の解析手法である剛体-バネモデルを用いて, 純せん断力を受けるRCパネルの解析を行った. せん断力を受ける鉄筋コンクリート部材は, ある条件下でひずみの局所化が起こり, 通常のせん断破壊に比べて脆性的な破壊を示すことが確認されている. この破壊形態はせん断二次破壊と呼ばれ, その破壊メカニズムと発生条件はいまだ十分に解明されていない. 剛体-バネモデルは材料の不連続現象を比較的容易に表現できることから, RCパネルのせん断破壊挙動について詳細な考察を行うことで, せん断二次破壊の破壊メカニズムの解明を試みた. また, コンクリートの圧縮強度, 補強鉄筋の降伏強度, 補強鉄筋比の3つのパラメータを変化させたパラメトリック解析を行い, せん断二次破壊の発生条件を解析的に調べた.
  • 山本 浩史, 小野 紘一
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 235-249
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    平野部が既に専有されている我が国における今後の幹線道路は, 山岳部での建設が主体となる. この山岳部での道路建設では, トンネルや橋梁の比率増加に伴い, 高盛土も多くなり, これを横断するカルバートの施工事例が増加すると予想される. 高盛土に適用されるカルバートは, 従来型のアーチカルバートなどが用いられるが, これらは工期や工費の点で改善すべき問題点を有している. 一方, 21世紀を迎え, ますます厳しくなる我が国の財政事情を勘案すると, 公共工事のコスト縮減をさらに推進する必要がある. 本論文では, 工期短縮, 工費節減および耐久性改善を目標として開発された盛土内における新しいタイプのカルバート, RCCカルバートの設計と実用化に関する研究内容について述べる.
  • 白村 暁, 鈴木 徳行
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 251-256
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, RCD用コンクリートに3種類の石炭灰の混入率を変化させた場合の特性と, 有スランプダム用コンクリートに3種類の石炭灰・フィラーの混入率を変化させた場合の特性とについて明らかにするために行った. その結果, RCD用コンクリートは, 適正な混入率の場合にVC値が減少し, 圧縮強度が増加し, 3種類の石炭灰の混入によるそれぞれの強度が大差ないこと等が明らかとなった. また, 有スランプダム用コンクリートは, 混入率を増加すると圧縮強度が増加するが, スランプは小さくなることが明らかになった.
  • 呉 智深, 殷 峻
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 257-270
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    FRPシートの接着により補強されたコンクリート構造物の界面剥離はFRP補強効果に大きな影響を与え, 補強構造の重要な破壊モードと考えられる. 本研究では, まずFRPシート接着の単純せん断実験結果に対して, 幾つかの界面局所せん断応力―相対変位の関係を用いて, 有限要素数値シミュレーションを行った. 理論解析結果や実験結果との比較を行い, 剥離発生後の線形軟化を有する局所せん断応力-相対変位の関係の有効性と正確性を検証した. さらに, 4つのパラメーターである接着界面の局所せん断強度・破壊エネルギー・剛性とコンクリートの破壊エネルギーが補強されたコンクリート梁の破壊モードとひび割れ分散状況に及ぼす影響を検討し, 各種破壊モードの究明を行った.
  • A. K. M. Farid UDDIN, 大津 政康
    2002 年 2002 巻 704 号 p. 271-280
    発行日: 2002/05/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    鉄筋腐食の発生により, コンクリート中にはひび割れが発生する. そのひび割れパターンについて実験的並びに解析的に研究を行った. 鉄筋周囲に発生する様々なひび割れパターンに注目し, その発生・進展機構を境界要素法 (BEM) を用いて解析により明らかにした. 解析では混合モードひび割れを取り扱うために, 線形破壊力学の最大周方向応力基準に基づき二領域BEM解析コードを用いて, 膨張剤を用いた実験で観察された表面ひび割れ, 内部ひび割れの進展機構を検討し, それらの卓越破壊モードが異なることを明らかにした.
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