土木学会論文集
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2000 巻, 646 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 大口 敬
    2000 年 2000 巻 646 号 p. 1-12
    発行日: 2000/04/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    道路を走行する運転者から見た視覚環境を評価する指標の一つとして路面を連続的に視認できる見通し距離を取り上げ, これを既往の研究に倣い「予見視距 (preview sight distance: PVSD)」と名づける. 平面線形と縦断線形に分けて道路線形を考えた場合, 特別な場合を除き, 一般に視距を幾何学的に正しく求めることはできない. そこでまず, 平面線形要素と縦断線形要素の任意の組合せについて, 三次元空間における道路幾何構造を定式化する. これにより任意の地点における予見視距を幾何学的に正しく計算できる. 本稿ではガードレールなどの側壁と縦断線形クレスト部の路面が視程障害物となる場合について, 予見視距の算定方法を定式化する.
  • 春名 攻, 竹林 幹雄, 滑川 達
    2000 年 2000 巻 646 号 p. 13-25
    発行日: 2000/04/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本稿では地域総合開発・整備計画を効率的に実施するために, 事業スケジュールの最適化と地域経済モデルシミュレーシヨンとをハイブリッド化したシステムの提案を行った. 最初に最適スケジュール導出に際して, カットネットワークを応用した求解アルゴリズムを提案し, システムに内蔵する計量経済モデルを定義した. 次に, ケーススタディとして滋賀県米原町における総合開発計画を対象として取り上げ, 地域経済への波及効果とプロジェクトの実施時期の関係に関しても実証的に分析した. その結果, 計画の初期段階では地方債発行高が高いほどプロジェクト実施時期の違いが人口集積速度に影響するが, 時間の経過に伴い実施時期の違いによる集積の効果に変化が見られないことが把握された.
  • 青木 俊明, 稲村 肇, 増田 聡
    2000 年 2000 巻 646 号 p. 27-36
    発行日: 2000/04/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では小地区単位におけるライフステージ別世帯数の予測方法を提案するとともに, 仙台市を適用事例として, その都市構造の変化を居住世帯の変化から予測することを目的としている. 世帯のライフステージは世帯構成の多様化を鑑み, 家族類型別世帯主年齢別世帯数という詳細属性別世帯数で表現した. 宮城県, 山形県, 群馬県を対象に予測手法の検証を行い, 良好な結果を得るとともに本手法の有用性を確認した. 旧仙台市の国勢統計区を対象として家族類型別世帯主年齢別世帯数を予測した結果, 今後, 中心部では高齢化が進み, その周辺部では若年世帯が, その外側では小中学生を持つ世帯が増加し, 最外縁部では高校生以上の子供を持つ世帯及び子供が独立した世帯が増加することが分かった.
  • 新田 保次, 都 君燮
    2000 年 2000 巻 646 号 p. 37-45
    発行日: 2000/04/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, 高齢者を中心とした交通困難者のモビリティ向上を促す目的で導入されるコミュニティバスの需要予測手順の中で, このコミュニティバスへの転換者数予測の次段階に位置付けられるバス利用頻度予測に必要となるモデルを構築することを目的とした. このバス利用頻度予測モデルは, 現状の外出利用交通手段別に構築した, 現状の外出頻度選択を推定するモデル (外出頻度選択モデル) と, コミュニティバスの利用による外出頻度の増加を予測するモデル (外出頻度増加モデル) からなる. これらの構築されたモデルは精度的に良好であった. また, このモデルを使うことにより, 新たなバスが導入されたときの潜在需要の顕在化を, 利用頻度の増加という形で明示的に表現することにより, 需要予測を行うことを可能にした.
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