日本農村医学会雑誌
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45 巻 , 2 号
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  • 桂 敏樹, 野尻 雅美, 中野 正孝
    1996 年 45 巻 2 号 p. 61-70
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    健やかな老いを実現するために, 中高年住民を対象に健康習慣 (睡眠時間, 労働時間, 朝食, 間食, 塩分, 喫煙, 飲酒, 運動, 栄養のバランス) とNeugartenのLife Satisfaction Indexを用いて測定した主観的幸福感との関連性を検討した。
    多変量解析の結果, 主観的幸福感に関連した健康習慣は, 栄養のバランス, 運動, 塩分であった。主観的幸福感を高めたのは栄養のバランスが良いこと, 定期的に運動をしていること, および過度の飲酒をすることであった。栄養のバランスが悪いこと, 朝食をとらないことが主観的幸福感を低める要因であった。
    男では主観的幸福感に関連した健康習慣は, 運動, 栄養のバランス, 労働時間, 塩分, 睡眠時間であった。主観的幸福感を高めたのは定期的に運動をしていること, 栄養のバランスが良いこと, 塩分を控えていること, および労働時間が長いことであった。睡眠時間が短いこと, 朝食をとらないことが主観的幸福感を低下させていた。
    一方, 女では主観的幸福感に関連した健康習慣は, 栄養のバランス, 運動, 塩分, 飲酒であった。主観的幸福感を高めたのは栄養のバランスが良いこと, 定期的に運動をしていること, 塩分を控えていることおよび過度の飲酒をすることであった。栄養のバランスが悪いことおよび間食をとらないことが主観的幸福感を低下させていた。
    また, ライフスタイルが健全であれば主観的幸福感が高いことが明らかになり, 健康的なライフスタイルが中高年の健やかな老いの実現に寄与することを明らかにした。
  • 吉岡 孝行, 武島 幸男, 児玉 博子, 瀬戸 恵利子, 西阪 隆, 井内 康輝, 土井 謙司, 大徳 邦彦
    1996 年 45 巻 2 号 p. 71-76
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    静止画像伝送システムを用いた術中迅速病理診断を試みた。使用した機器は猪原商会とNTTが共同して開発した “医用画像ネットワークシステム (テレパソロジー)” である。1995年4月から12月までの間に63件の症例でこのシステムを利用した術中迅速病理診断を行った。検討した症例は胃癌21例, 結腸癌13例, 乳腺腫瘍5例, 肺腫瘍4例, 甲状腺腫瘍5例, 卵巣腫瘍3例などである。提出された組織はリンパ節44例, 切除材料の断端部20例, 腫瘍組織13例であった。正診率は93.7%と高く, また標本作成過程の改良によって診断までの時間の短縮を見た。問題点としては低倍率の画像が芳しくない点, 利用する病理関係者の技術的あるいは病理学的知識が問われる点などが挙げられた。今後, 画像伝送の技術革新による, 多方面への応用が期待される。
  • 植田 敦志, 竹村 克己, 一戸 彰, 鈴木 理志, 若林 良則, 中野 広文, 三浦 靖彦, 土田 弘基
    1996 年 45 巻 2 号 p. 77-85
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    我々は, 昭和56年以降, 上都賀総合病院, 国立佐倉病院の2施設で腎生検により一次性巣状糸球体硬化症 (FGS) と診断され, 1年以上follow upできた30例において, 臨床検査データをもとに, 本症のステロイド治療とその効果, および腎予後に影響を与える因子について, retrospectiveに検討した。発見後と診断後のfollow up期間は, それぞれ平均6.1±5.0年3.9±3.0年であった。発見様式は無症候性タンパク尿が11例, 浮腫が19例であり, follow up中にネフローゼ症候群を呈したものが22例認めた。87%の患者が他の治療実施の有無にかかわらず, ステロイド治療を受けていた。治療群をステロイドの初期投与量により3群に分け, 治療後から4週ごとに6か月後までの間の臨床データの推移を比較検討したところ, 3群間において明らかな差は認められなかった。しかしながら長期的な腎機能の推移を見ると, 大量投与群の方が腎機能が保持される傾向にあった。またステロイド治療反応性と予後については, 明らかにステロイド治療に反応するものは, ネフローゼに対してだけでなく, 腎予後も良好に保たれていた。腎予後についての我々の検討では, 高血圧, 高脂血症が増悪因子と考えられ, 新たに注目すべき点として高尿酸血症の関与が明らかになった。
  • 山本 直人, 棚澤 利彦, 服部 光爾
    1996 年 45 巻 2 号 p. 86-89
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    無症候性脳梗塞の臨床的意義を検討する目的にて, 脳ドック受診者94名を対象に, MRI画像診断におけるMR Fluid Attenuated Inversion Recovery (FLAIR) 法を用いその有用性を解析した。無症候性脳梗塞の出現率は, T2強調画像では21名 (22%) に, FLAIR画像では31名 (33%) に確認された。病変部位別に検討すると, 脳脊髄液の信号を抑制するFLAIR法では, 特に, 灰白質や脳溝との判別が困難な大脳皮質下の病変の検出に優れていた。これら無症候性脳梗塞群では, 脳卒中危険因子である高血圧や高脂血症などの因子が統計学的有意差をもって多くみられた。FLAIR法は, 無症候性脳梗塞の診断に極めて有用と考えられた。
  • 山下 一也, 飯島 献一, 白澤 明
    1996 年 45 巻 2 号 p. 90-94
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    A型行動様式と血圧について1年間のfollow upをし, 性格の変化と血圧との関係を検討した。
    A型行動パターンスクリーニングテストのスコアの変化率と収縮期血圧, 拡張期血圧の変化率はともに有意の相関を示した (p<0.05)。1年間の比較において, A型行動パターンスクリーニングテストB2型よりA2型に変化した群では収縮期血圧, 拡張期血圧ともに有意に増加したが (p<0.001), B2型のままで変化のない群では収縮期血圧, 拡張期血圧ともに有意な変化はみられなかった。
    性格の変化と血圧とは関連が認められ, 健康管理に行動様式の面からの取り組みも必要と思われる。
  • 笠原 多加幸, 斉藤 昌志
    1996 年 45 巻 2 号 p. 95-98
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    Guillain-Barre症候群 (以下GBSと略す) は運動麻痺優位の急性炎症性脱髄性多発根神経炎である。その本態は不明であるが, ウイルスあるいは細菌などの先行感染の後に発症する事から, 免疫系の異常が関与していることが示唆されている。治療として従来からステロイド剤投与や血漿交換が行われていたが, 近年GBSにγ-グロブリン大量療法が有効との報告がある。今回我々は, γ-グロブリン大量療法が著効したGBSの1女児例を経験した。γ-グロブリン大量療法は, 血漿交換療法と異なり, 末梢血管の確保のみで, 容易・迅速・安全に行えるため, 小児においてはまず第一に試みるべき治療法であると考えた。
  • 国枝 武文, 佐藤 英文, 三島 信彦
    1996 年 45 巻 2 号 p. 99-103
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    多包虫症 (AHD: alveolar hydatid disease) は北海道では1937年, 礼文島出身者における報告に始まり, 以後同島中心に流行及び鎮静化, 1960年代中期より道東での発症及び症例数の増加, 更に以後道南及びその他地域での発症が相次ぎ, また報告症例数も1980年代中期より増加傾向を認め, 深刻な疫学的問題となっている。一方本州においては東北地方を除いて発症報告は極めて稀で, それ故その診断には臨床, 病理面とも注意を要する。現在迄愛知県下での発症報告は見当たらないが, 今回X線像上胸水で発症し, 両肺野の多発生結節陰影へと進展した肺多包虫症の一例を経験した。潜伏期は45年と極めて長く, 当地域での稀有さ故診断に苦慮した。
  • 1996 年 45 巻 2 号 p. 104-109
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 45 巻 2 号 p. 110-115
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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