日本農村医学会雑誌
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49 巻 , 2 号
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  • 山際 幹和, 服部 玲子
    2000 年 49 巻 2 号 p. 79-85
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    耳鳴, めまい, 咽喉頭異常感, 舌痛を主訴に受診した306名 (男性148名, 女性158名, 18~83歳, 平均57.7歳) を対象に, Cornell Medical Index健康調査 (CMI), Self-rating depression scale (SDS), Self-rating questionnaire for depression (SRQ-D) を同時に行い, CMIの抑うつ状態に関連した24問に対する「はい」の回答数 (CMI-DEP得点) とSDS得点やSRQ-D得点の関連性を検討したところ, それらは有意に相関した (Spearman'sρは0.570と0.659で, ともにp<0.0001)。
    SDS判定方法 (抑うつ性乏しい, 軽度抑うつ性あり, 中等度抑うつ性あり) とSRQD判定方法 (健常, 時として仮面うつ病を疑う境界型, 仮面うつ病の疑いあり) と対応させてCMI-DEP得点をカテゴリー分類 (健常0~5点, 抑うつ傾向6~11点, 抑うつ状態12~24点) して試行したCMI-DEP判定の結果はSDS判定やSRQ-D判定の結果と有意に関連した (χ2検定でともにP<0.0001)。
    CMIは, 心身両面の健康状態のスクリーニングを行う上で有益な方法であり, 深町法を用いた神経症の判別や阿部法変法による不定愁訴患者の分類のみならず, その抑うつ状態に関連する24問に対する回答を分析すれば, 抑うつ状態のスクリーニングにも利用できると推論した。
  • 高見 正利
    2000 年 49 巻 2 号 p. 86-97
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    高齢化が進むにしたがって, 障害者の自立を捉し介護者の健康を守るためには福祉機器が重要であるとの認識が広がってきた。筆者はマルチメディアを使って福祉機器情報を効果的に提示できるパソコンソフトを開発した。対象となる機器は日常生活に必要な広い範囲を網羅している。操作は簡便であり, パソコンとの対話により必要とする情報を迅速に捜し出すことができる。また, 提示される写真やビデオ動画は福祉機器の機能や使い方の理解を深める効果がある。ソフトはCompact Discに記録され携帯と配布が容易である。
    このソフトの有効性を評価するために, 福祉機器を学習する研修会や実習で教材として使い, 受講者にアンケート調査を行った。その結果, このソフトに対しては, 検索性が良好, 福祉機器の動きや操作法が理解しやすい, 実物に触れる機会が少ないのを補ってくれる, という評価が得られた。学習スタイルの比較では, 自分のペースで操作する実習の方が聴講だけの研修会よりも, 印象が強く, 理解が進んだ。一方, 改善点として画質低下を少なくする画像圧縮法の採用と, 製品のカタログ情報を得るためにインターネットとの連携が課題となった。
    以上から, 障害の多様性や膨大な数の福祉機器の存在, そして実機の試用が困難という現状のなかで, このソフトが果たす役割は大きいものと確信した。
  • 永井 伸夫, 廣瀬 昭夫, 山田 幸宏
    2000 年 49 巻 2 号 p. 98-104
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    長野県南部地域の健康高齢者70例 (男性34例, 女性36例, 平均年齢;74.4歳) を対象として, 骨密度および尿中顆粒球内Ca2+濃度の測定を行った。骨密度はdual energy X-ray absorptiometry (DEXA) 法にて橈骨遠位1/3部位の骨密度を測定し, 尿中顆粒球内Ca2+濃度は, 蛍光色素acetoxymethyl ester of fluo-3 (fluo-3AM) の細胞内への取り込みをフローサイトメトリーにて解析した。骨密度は男性 (0.67g/cm2) は女性 (0.47g/cm2) よりも有意に高かった。また尿中顆粒球内Ca2+濃度は, 女性 (78.7nM) が男性 (48.2nM) より有意に高かった。高齢者の尿中顆粒球内Ca2+濃度は63.5±51.2nM (平均値±SD) で, 健康成人末梢血細胞内Ca2+濃度の範囲にあり, 尿中顆粒球は血液中の細胞と同様に機能しうることが推察された。骨密度が減少している場合には尿中顆粒球内Ca2+濃度が増加しており, 尿中顆粒球内Ca2+濃度を測定することにより老人性骨粗懸症の病態解明に後見するものと思われた。
  • 西田 靖仙, 近藤 征文, 大沢 昌平, 岡田 邦明, 石津 寛之, 高橋 学, 植林 隆, 秦 庸壮, 川村 秀樹, 紀野 泰久, 下国 ...
    2000 年 49 巻 2 号 p. 105-110
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    早期胃癌に対し従来からの手術療法に加え, 腹腔鏡治療を含む縮小手術や内視鏡下治療が試みられている。これらの治療はリンパ節転移の危険性が少ない症例が対象となる。
    当科の過去25年間2,246例 (m癌1,242例, sm癌1,004例) における早期胃癌のリンパ節転移率はm癌で1.8%, sm癌で16.9%であった。m癌では腫瘍径10mm未満の病変および10mm台の隆起性病変, sm癌では10mm未満の隆起性病変にリンパ節転移を認めなかった。したがって, これらの条件を満たす病変が内視鏡治療や縮小手術の対象となる。
    ところが, 過去5年間に術前早期胃癌と診断され手術となった512例 (M癌324例, SM癌188例) の術前深達度診断の正診率は, m癌で69.4%, sm癌で60.1%であった。組織学的深達度が術前深達度より深かった症例は肉眼型が陥凹型および混合型でul (+) に多かった。また浸潤増殖様式はINFβ, γが多く, 組織型は未分化型が大部分を占めていた。したがってul (+) や組織型が未分化型の早期胃癌の治療法選択にあたっては慎重な検討が必要である。
    さらに術前生検材料の組織型が術後組織型に一致する率はm癌のtub 1を除いて50~60%台であり, 必ずしも高くないことにも注意が必要である。
  • 松下 敏夫
    2000 年 49 巻 2 号 p. 111-127
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    わが国における農薬中毒 (障害) の実態を把握し, その予防対策等を明らかにするために, 農薬による健康障害を惹起して医療機関等を訪れた患者について, 所定の調査票を用いて調査を行った。この報告は, そのうち, 1996年度及び1997年度に38施設から報告された232症例について統計的解析を行い, まとめたものである。
    統計的解析では, 性, 年齢階級, 発症の季節, 診断名, 転帰, 発症に関わる農薬の曝露状況, 原因農薬 (系別・商品名別) の種類, 発生の原因と考えられる事項などについて検討し. 多くの興味ある知見を得た。
  • 大竹 伸子, 小木曽 厚子, 古田 里江子, 小倉 みゆき, 杉山 則彦, 奥村 かおり, 金田 さえこ, 渡辺 静代, 有賀 峰代, 稲垣 ...
    2000 年 49 巻 2 号 p. 128-131
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    申し送りは, 看護業務を継続させるために必要不可欠なものと, 長年考えられていた。多くの病院において申し送りについていろいろ検討され, 時間短縮など試みられているが, いまだ30分から1時間かけて申し送りが行われているところもある。
    当院においても申し送り時間が長く, 看護のためベッドサイドへ早く行けないことが問題とされていた。そのため平成6年より看護記録委員会が中心となって看護記録用紙の内容を検討し, 業務改善のため個人用のカーデックスを廃止した。しかしベッドサイドへ行くまでになお30分前後かかっていた。そこで平成10年度の看護部全体の業務改善の目標を「申し送り廃止」と掲げ看護記録委員会が推進役となり活動した。各病棟間の情報交換を行いながら, 看護記録の充実, 看護業務改善の勉強会などを通して順次申し送りの部分廃止から全面廃止へと実施した。そして申し送り廃止によってベッドサイドケアーの時間が増加し, 看護記録も少しずつ充実してきた。
  • 倉持 元
    2000 年 49 巻 2 号 p. 132-136
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    以前我々は血液透析患者, とくに長期透析患者ほど口腔内カンジタ菌の保有率が高いことを報告した。そこで今回当院における慢性血液透析患者において, 血清カンジタ抗原の保有頻度に関してのスクリーニング調査および血清カンジタ抗原陽性患者における咽頭部カンジタ菌の培養同定を施行した。その結果, 当院における慢性血液透析患者では血清カンジタ抗原保有率は18.75%であった。血清カンジタ抗原陽性患者における咽頭部カンジタ菌検出率は75.0%であり, 陰性患者よりの検出率は50%であった。カンジタ菌種としてはC.albicans, C.glabrata, C.krusei C.parapsilosisが認められた。しかしカンジタ抗原陽性患者と陰性患者の間に栄養学的指標の有意差はなかった。透析患者は一般にimmunocompromised hostであることから, つねに深在性カンジタ症の発症には注意が必要であり, そのためにカンジタ抗原陽性患者およびその侵入門戸である口腔内のカンジタ菌の有無およびその菌種の把握は必要であると思われた。
  • 小野 満也, 西垣 良夫
    2000 年 49 巻 2 号 p. 137-141
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    1997年度の長野県厚生連健康管理センターの集団健康診断を受け, 空腹時血糖を測定しえた8,870例の空腹時血糖, HbA1cの平均値はそれぞれ95.3±15.0mg/dl, 5.12±0.50%で, ともに年齢とともに有意な上昇を認めた。空腹時血糖とHbA1cとの間に相関関係が認められたが, 年齢, BMIと空腹時血糖との間に関連性はなかった。HbA1c5.8%では60.8%の例がIFGまたはDMと診断された。HbA1c5.9%では, 68.7%が空腹時血糖が正常であった。健康診断において空腹時血糖値から糖尿病が診断されることは簡便で受診者の負担も少なく, 早期からの治療が期待されるが, いたずらに糖尿病と診断される例が増加する可能性もあり, 空腹時血糖値のみならずHbA1cを併用した慎重な対応が必要である。
  • 中崎 美峰子, 西野 治身, 大浦 栄次
    2000 年 49 巻 2 号 p. 142-145
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    有機リン系農薬の代謝物として, 尿中のジメチルリン酸とジメチルチオリン酸の濃度を, 農薬散布作業を行わない人について分析した。その結果, 尿中代謝物は農繁期, 農閑期を問わずほぼ一年中検出され, 散発的な濃度の上昇が観察されたことから, 農薬散布にかかわらない者でも年間を通して有機リン系化合物の暴露を受ける機会があり, それらが体内にとどまっている可能性も考えられた。
  • 2000 年 49 巻 2 号 p. 146-151
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 49 巻 2 号 p. 152-156
    発行日: 2000/07/20
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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