日本農村医学会雑誌
Online ISSN : 1349-7421
Print ISSN : 0468-2513
ISSN-L : 0468-2513
51 巻 , 2 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 椎貝 達夫, 大串 和子, 桜井 靖, 内藤 裕美
    2002 年 51 巻 2 号 p. 63-67
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    腎障害時の投与量は, まずクレアチニンクリアランスを推定式で求め, 添付文書に従って投与量を決めるべきである。排泄経路から独断で投与量を決めない方が良い。また腎毒性のある薬剤, とくにNSAIDを腎障害例には投与しない。
    腎機能をさらに低下させなくても, 過剰投与が中枢神経症状等の重篤な副作用を来たす薬剤の投与量にも, 十分留意する必要がある。
    また添付文書には腎障害対策について記載の不備がかなりあり, 改善を必要としている。
  • 倉持 元, 長谷川 伸
    2002 年 51 巻 2 号 p. 68-73
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    血液透析導入時の心理的負担の軽減と残存腎機能を保持させる目的で, 週1回導入法を検討した。尿量が保たれている透析導入期慢性腎不全患者13人において, 栄養指導を行い透析条件として透析時間は5時間/回, 血液.流量は200mymin以上を確保した。ダイアライザーは体格に合わせ可能な限り大型化した。週1回血液透析を続ける基準を, 透析前血清尿素窒素 (UN) 値100mg/dl以下, 血清クレアチニン (Cre) 値13.0mg/dl以下, 週体重増加量3.0kg以下とした。導入時の尿量は1,370±160ml/日, クレアチニンクリアランス (Ccr) は4.7±0.4myminであった。週1回透析の継続期間は25±5週であった。また継続期間と導入時の尿量, Ccr, 血清UN, Cre, ヘマトクリット, 動脈血pH, HCO、-各値との問には相関関係は認められなかった。週1回透析終了理由は, 7人が体重増加, 3人が溶質量増加, 3人が両者によるものであった。月平均療養費用は週3回透析の55.1%であった。週1回透析で導入できる条件としては, 1) 浮腫が強くなく, 尿量の確保ができていること, 2) 血清UNおよびCreが極端に高値でないこと, 3) 食事管理ができていること, 4) 十分なシャント血流量が確保できていることがあげられる。週1回導入法は, 導入に対する患者の心理的負担の軽減および残存腎機能の保持に有効であり, 加えて医療費の抑制にも効果的であることから, 条件をみたせば血液透析導入法の1つとして考慮すべき方法と考えられた。
  • 斎藤 順子, 宮澤 友子, 有坂 節子
    2002 年 51 巻 2 号 p. 74-79
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    当院に入院中の高齢者の精神・身体状況を調査するため, 痴呆性老人デイケア評価表と施設ケアアセスメント表 (MDS2.1) を参考に, 7つのカテゴリー別に分類・アレンジした評価表を作成した。この評価表を用いて, 介護療養型医療施設に入院された患者さん57名を評価した。その結果, 失禁が71%, 積極性とうつ傾向とADLは50%以上改善され, 問題行動や理解力と認知・記憶の改善率は30%台であり, 慢性期においてもスタッフの働きかけにより, 精神・身体機能は改善もしくは維持できる事がわかった。この結果は,「患者さんのニードにそったケアやリハビリテーション (以後リハと略)」「目常のADL動作を行う事がリハであると患者さんが認識し, 行動できるように援助する事」「痴呆の患者さんのペースに合わせた介護や環境整備をして抑制をしない事」。「失禁ケア」「病棟レクリエーション (以後レクと略)」など当院のケア方法が有効である事が示唆された。また, 今回の調査で, 精神・身体機能は入院時より2か月以内に改善者が多く認められた。介護療養型医療施設である当院の役割は, 高齢者や障害者が, 残存する精神・身体機能を改善もしくは維持する事ができる医療, リハビリテーションを提供する事であり, また, 集団生活を送る事で人間関係が形成できる環境作りや協調性の向上などの教育的な役割もある。
  • 藤原 秀臣, 川田 健一
    2002 年 51 巻 2 号 p. 80-88
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    生活習慣病とは, 食習慣, 運動習慣, 睡眠などの生活習慣が, その発症・進行に関与する疾患群のことである。当院農村健康管理センターでは農業従事者健診を年間約5,000名に施行しているが, 得られた健診データに基づいた受診者への健康教育や生活指導, 疾病予防への活用は必ずしも充分とは言えない。そこで, 生活習慣病発症と進展予防のための方策を検討する目的で, 平成7年から平成11年までの5年間について, 農業従事者健診受診者における生活習慣病関連危険因子に着目し, データベースを作成し解析を試みた。その結果, 1) 総コレステロールは女性が男性より高値を呈し, 男性では高齢で低下するが女性では高齢で増加する傾向がみられた。2) 中性脂肪は男性が女性より高値を呈し, 若年男性が最も高かった。3) 血圧は男性が女性よりも高く, 男女とも高齢で上昇する傾向がみられた。4) HDLは男性が女性よりも低値であった。5) 空腹時血糖では糖尿病は男性で頻度が高かった。6) BMI25以上の肥満は男性が僅かに多かった。7) 若年者では総コレステロール以外の危険因子保有者が男性で高頻度であった。8) 2つ以上の危険因子保有者は26%であり, 男性が31%で女性より高頻度であった。すなわち, 男性は女性よりも生活習慣病関連危険因子保有頻度が高いことが示され, 男性特に若年男性に対して生活習慣病の予防に向けての教育活動や生活指導を強化していくことが, 今後の健診の課題であると考えられた。
  • 柳井 一郎
    2002 年 51 巻 2 号 p. 89-94
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    うつ病患者の中には, 頭部MRIで無症候性 (潜在性) 脳梗塞が発見されるMRI-defined vascular depression (VD) があり, その臨床経過中に, うつ病以外の精神障害と神経障害の合併が多いことがこれまでの研究で明らかになった。この結果をふまえて, MRI. definedVD患者の3年間の臨床経過と, 初診時の危険因子を調査し, 初診後3年間に精神障害または神経障害を合併した患者群と合併しなかった患者群の危険因子を比較検討する。これにより, 合併症の危険因子が何であるかを明らかにすることを本研究の目的とした。結果的には, 症例数の不足により新知見は得られなかったが, 今後, 前方視的な研究デザインによる検討を行うことにより, 例えば高血圧等の生活習慣病を予防することが, MRI上の無症候性脳梗塞, 臨床症状を有する卒中発作, 高齢発症のうつ病, せん妄や痴呆等の精神症状, あるいはこれらの合併, といった障害を包括的に防ぐということが実証されるかも知れない。
  • 西垣 良夫, 松島 松翠, 木根渕 英雄, 永美 大志, 浅沼 信治, 臼田 誠
    2002 年 51 巻 2 号 p. 95-104
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    日本における農薬中毒 (障害) の実態を把捉し, その予防対策等を明らかにするために, 農薬による健康障害を惹起して医療機関等を訪れた患者について, 所定の調査票を用いて調査を行った。この報告は, そのうち, 1998年度~2000年度に49施設から報告された209症例について統計的解析を行い, まとめたものである。
    統計的解析では, 性, 年齢階級, 発症の季節, 診断名, 転帰, 発症に関わる農薬の曝露状況, 原因農薬 (系別・商品名別) の種類, 発生の原因と考えられる事項などについて検討した。
  • 豊福 崇浩, 徳永 有一, 岡村 徹, 金田 考
    2002 年 51 巻 2 号 p. 105-107
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    腹式単純子宮全摘術を受けたASAI~IIの22~76歳の女性10症例を対象とし, 全静脈麻酔下の筋弛緩薬モニター値とパッキング出現との関連について検討した。左前腕に装着した筋弛緩モニターにてtrain of fbur ratio;TOF, single twitch height/control twitch height ratio;T1%, およびpost tetanic count;PTCを測定した。パッキングは, サクションカテーテルにて気管内吸引を行い, 肉眼上はっきりと腹直筋の収縮が認められた時点でパッキング出現とした。プロポフォール2mg/kgとベクロニウム0.1mg/kgで導入したが, 全症例で筋弛緩薬静注後30分以内にパッキングの出現を認めた (平均18.7±5.5分)。パッキング出現時のPTCは平均11.5±5.3発, T1%は平均1.9±2.2%であった。全静脈麻酔では, 吸入麻酔に比べ, 比較的早期にパッキングが出現した。パッキングを完全に防止するためには, 筋弛緩薬モニターとしてはTOFでなくPTCを用い, PTCが出現してくる頃に筋弛緩薬の追加投与をしていけば, パッキングの出現は抑えられるものと考えられた。
  • 高野 真, 辻 桃子, 常盤 英文
    2002 年 51 巻 2 号 p. 108-113
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    当院では, 脳神経外科の要望により, 院内特殊製剤「人工髄液」を調製することとなった。人工髄液とは, 人の髄液に類似した組成になるように無菌的に調製した水溶液である。薬剤部では, 人工髄液の調製にあたり, その安全性を考え, PL法 (製造物責任法) をあらためて見直し, 検討した。PL法解釈上の製造物の欠陥には, 設計上の欠陥, 製造上の欠陥, 指示・警告上の欠陥等があると考えられている。そこで, それぞれに対応して調製計画書の作成, 調製環境の充実, ラベル及び院内特殊製剤添付文書の作成を行った。その結果, 調製者によらない同品質の製剤化, 細菌・埃等の混入の防止, 使用法及び調製法の間違いによる事故防止・情報の一元化による医薬品の適正使用の推進に寄与できた。薬剤師としてあらためて, PL法を勉強してきたことを通じて, 調製計画書, ラベル及び院内特殊製剤添付文書を作成したことは, 今後の院内特殊製剤の適正使用を進める上で大変役立った。今後は, 効果, 副作用, 製剤の改良点等を再評価し, 処方, 調製法へとフィードバックし, さらなる人工髄液, 院内特殊製剤の適正使用に努めていきたい。
  • 鈴木 吉史, 渡会 邦彦, 白井 徹也, 高木 和行, 鈴江 孝昭
    2002 年 51 巻 2 号 p. 114-126
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    少子高齢化進農に伴う保険財源問題, 医療の量的充足等を背景に医療に対し効率化を求める政策が打ち出されている。このような状況のもと, 今後の医療収入の伸びは頭打ち状態が想定されることを認識するとともにそれに対する施策とし愛知県厚生連において部門別原価システムの構築を図り, 職員の原価意識の覚醒, 部門単位での採算性把握, あるいは部門の方向性の指針として各病院でシステムの導入, 活用を実施することとなった。今回, この部門別原価管理システムの概要ならびに損益分岐点を利用した目標患者数の設定, 分岐点を下回っている診療科・協助部門の分析, および対応策など具体的な活用例を示すとともに今後の課題として精度向上やシステム標準化の必要性などが確認された。
  • 武田 智, 高橋 俊明, 大森 芳, 深堀 耕平, 吉田 正行, 齊藤 公基, 伏見 悦子, 関口 展代, 高橋 徹, 木村 啓二, 林 雅 ...
    2002 年 51 巻 2 号 p. 127-133
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    症例は19歳, 男性。2000年4月7日に重症心不全として当科に入院した。既往に1991年からの気管支喘息がある。1999年7月右下肢単神経炎が出現し, 東北大学神経内科にてChurg-Strauss症候群 (アレルギー性肉芽腫性血管炎, AGA) と診断されている。当院入院時の心臓超音波検査では左室拡張期径74mm, 左室駆出率20%と著明な心機能の低下が認められた。冠動脈造影では左右冠動脈の末梢の軽度壁不整あり, 右室心筋生検では好酸球の浸潤や線維化は認められなかった。入院時の諸検査ではAGAの活動性は低いものと考えられたが, 1か月間の利尿薬, ACE阻害薬投与でも心機能の改善が見られないためステロイドパルス療法を施行した。その後心機能は徐々に改善し, 拡張期左室径60mm, 左室駆出率36%となり, 第71病日独歩退院した。AGAの活動性が低い状態で, 合併する心不全に対し, ステロイド治療を行った報告は少なく, その有効性に関しての考察を加えて報告する。
  • 大野 恵美子, 高橋 尚見, 浅野 晶子, 吉田 弥生
    2002 年 51 巻 2 号 p. 134-136
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    小児は発熱した場合でも, 母親に抱かれていたり活発に遊んでいたりして, ベッドに横になれずクーリングも行えない事が多い。そこで, 横になれなくても行えるクーリング方法につき検討をした。1歳から3歳を対象に, 背部クーリングを目的にリュックサックとベスト, 腋下クーリングを目的にぬいぐるみ型で保冷剤カバーを作成した。これらを母親に選択してもらい実際に使用した結果, リュックサックとベストの背部クーリングが, 嫌がらず長時問行え, 解熱効果も65%の患児にみられたなど, 有効であるという結果となった。母親からも行動を妨げない, 患児の目に見える所に何もないから良いなど好評であった。
  • 2002 年 51 巻 2 号 p. 137-150
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 2002 年 51 巻 2 号 p. 151-155
    発行日: 2002/08/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
feedback
Top