日本農村医学会雑誌
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47 巻 , 5 号
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  • 中谷 久恵, 福島 哲仁, 礒邊 顕生, 塩飽 邦憲, 西山 勉, 杉山 一教, 山根 洋右
    1999 年 47 巻 5 号 p. 701-707
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    40~80歳代の自立して社会性活を営んでいる男女281人 (男: 137人, 女: 144人) を対象に, 排尿異常についてのアンケート調査を行い, 排尿異常が中高年者の生活に及ぼしている影響とケアの課題を検討した。排尿異常を有する者は122人 (43.4%) であった。排尿異常を「蓄尿障害」「排出障害」および「尿の出具合いが原因による日常生活への影響」の3つの障害領域に分類し出現率を見たところ, 蓄尿障害89人 (31.7%), 排出障害67人 (23.8%), 尿の出具合いが原因による日常生活への影響53人 (18.9%) であった (重複回答)。複数の症状を有する者や蓄尿障害と排出障害の両症状を有する者, 蓄尿障害や排出障害がないにもかかわらず日常生活への影響があると答えた者もおり, 症状の多様性や排尿障害の複雑性が認められた。年齢, 罹患疾患, 運動, 排尿回数と排尿異常との関連性をみたところ, 昼夜の排尿回数の増加と排尿異常を有する者との間には有意な関連性が認められた。尿の出具合いにおける排尿満足度は, 排尿異常を有する群において有意に低く, 生活の質が低下していた。本調査により排尿の問題は, 症状の有無だけではなく生活障害の範囲を含む「排尿異常」の概念でとらえることが重要であり, 生活の質への影響を考えた対策やケアの必要性が求められていることが明らかとなった。
  • 渡邉 加津子, 菅 美紀, 長野 敬子, 北野 栄一, 中尾 さつき, 岩尾 一裕, 志田 純一, 松尾 圭介, 佐竹 孝之, 桐山 健, ...
    1999 年 47 巻 5 号 p. 708-712
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    骨粗鬆症は加齢, 不動性, 閉経などに伴う代謝性骨疾患であり, 日照などライフスタイルの影響が検討されている。最近は, 骨量を早期に測定することによる骨粗鬆症の早期診断が注目され, その終末像である骨折の予防対策が講じられている。我々は重症心身障害者 (以下重症者と略す) の踵骨と腰椎で著明な骨量低値を認めた。この重症者においては血中25-OH-ビタミンDと腰椎骨量が正の相関関係にあり, 日照不足の潜在による骨量減少が考えられ報告した。
    今回, 重症者の外気浴時間を延長することで日照の要素を補充し腰椎骨量の変化を調査した。その結果, 日照負荷後に腰椎骨量は有意に増加し, 重症者において日照負荷に骨量減少の治療効果があることが判明した。このことは重症者のみでなく一般のライフスタイルの考察の上でも示唆に富むと考え報告する。
  • 寺島 秀夫, 島田 友幸, 平山 克, 荻原 忠
    1999 年 47 巻 5 号 p. 713-717
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    1991年4月から1997年1月の過去6年間で, 我々の施設における乳癌手術症例は146例あった。このうち37例の患者が集団検診歴を有しており, 3群に分類された。その3群とは, 中間期発見乳癌18例 (中間期群), 集団検診で発見された乳癌12例 (集団検診群), 集団検診後に外来で定期的に検査を受け発見された7例 (外来群) である。視触診による集団検診の限界と効果を検証する目的でこの37例を対象に特に腫瘍倍増時間に着目し7つの臨床病理学的な因子について解析した。すなわち, 体脂肪率, 腫瘍倍増時間から算出した検診時の推定腫瘍径, 検診から手術までの期間, 手術時の実側腫瘍径, 組織型, リンパ節転移, 病期分類について解析した。早期乳癌の比率は, 3群全体として集団検診歴のない109例に比べ有意に高かった (59.4%vs32.1%, p<0.01)。しかしながら, 以下の問題点が明らかになった。集団検診では2cm以下の腫瘤を発見することは困難と考えられた。中間期群の検討より, 自己検診でも2cm前後で乳房腫瘤を発見し得ること, そして集団検診には自己検診と比べ明確なadvantageがないことが示唆された。さらに, 外来群ではリンパ節転移の状態からより早期の発見が望まれることが示された。以上より, 視診触診による集団検診の意義と効果を以下のごとく結論した。第1点は自己検診の啓蒙と指導である。第2点として, riskのある乳腺の拾い上げと医療機関での定期検査により1cm以内で乳癌を発見することである。
  • 竹内 悟, 南 晋
    1999 年 47 巻 5 号 p. 718-724
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    子宮筋腫と子宮筋肉腫を鑑別することは, Gn-RHa治療を行うにあたって重要な問題である。子宮平滑筋肉腫では血清LDHが上昇することが報告されているが, 子宮筋腫, 特に変性のある子宮筋腫での血清LDH値については十分には検討されていない。そこで子宮筋腫232例, 子宮平滑筋肉腫3例, 脂肪筋腫1例, 乳癌の子宮筋腫内転移1例について, 血清LDH, 超音波所見, 病理所見, 臨床所見を検討した。
    血清LDH値が異常高値を示したのは, 子宮筋腫1例/232例, 子宮平滑筋肉腫2例/3例, 脂肪筋腫1例/1例, 乳癌子宮筋腫内転移1例/1例であった。超音波所見で, 腫瘍変性が疑われたのは子宮筋腫15例/232例, 子宮平滑筋肉腫2例/3例, 脂肪筋腫1例/1例, 乳癌子宮筋腫内転移1例/1例であった。血清LDH値が異常高値を示した5例は全て超音波所見で変性が疑われた。子宮筋腫症例の内, 超音波検査にて変性がないと推定された症例と変性があると推定された症例でのLDH値には有為差 (p=0.0320) があったが, 子宮筋腫変性推定症例15例中血清LDH値が異常高値であったのはわずかに正常値を超えた1例のみであった。子宮筋腫と子宮平滑筋肉腫を鑑別する補助手段として血清LDH値を測定することは有用であると考えられた。
  • 余 心漢, 田沢 潤一, 宮坂 有香, 柿沼 晴, 酒井 義法, 平沼 進, 真田 勝弘, 道下 宣成, 前田 学, 永山 和宜, 佐藤 千 ...
    1999 年 47 巻 5 号 p. 725-729
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    高齢者の肝細胞癌 (HCC) 症例に対する化学塞栓療法 (TACE) 反復施行例の成績について, 若年者症例を対照として検討した。2回以上のTACEを主たる治療として行ったHCC症例のうち, 初回治療時の年齢が70歳以上の28例を高齢者群 (O群), 55歳以下の23例を若年者群 (Y群) とした。TACEはlipidol TAI (またはlipiodol TAE) を3か月に1回行うことを原則とし, 各群全症例におけるのべ施行回数はO群で157回, Y群で186回だった。両群で性, Child分類, performance status, 病因, 飲酒歴, 肝硬変の合併, 主腫瘍径, Stageに差はみられなかった。TACEの施行回数は, O群5.6±4.2, Y群8.1±7.0で差がなかった。O群とY群において抗癌剤の種類および1回あたりの動注量には差がなかった。PR以上の効果が1回以上得られた症例は, O群で28例中10例で, Y群で23例中13例だった (NS)。O群ではのべ6回重篤な副作用 (骨髄抑制2, 十二指腸潰瘍1, 胸水1, 脳症1, 敗血症1) がみられたのに対し, Y群ではみられなかった (P<0.01)。1, 2, 3, 5年の各生存率 (%) はO群では74, 52, 27, 14, Y群では65, 50, 46, 36でY群で有意に高かった (P<0.01, Mantel-Cox法) が, 2年までの生存率は同等だった。肝疾患関連の死因は肝不全, 癌死, 静脈瘤破裂の順に, O群で10例, 6例, 5例, Y群で9例, 4例, 1例だった (NS)。TACEは高齢者HCC症例において, 骨髄抑制などの副作用が多いが, 若年者と同様に反復施行でき同等の抗腫瘍効果がえられた。副作用に留意しながら行えば, 主たる治療法として有用であると考えられた。
  • 浜村 幸子, 竹口 美津子, 池田 博子, 小澤 敏明, 西 英明, 浜田 正行
    1999 年 47 巻 5 号 p. 730-734
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    近年「医療はサービス業」との認識が定着してきた。当院は平成5年の新築移転を機にサービス向上に取り組んできた。1年半を経過した時点で, 予定患者増加には至らなかった。そこで, 平成6年サービス向上委員会を発足し, 外来患者へのアンケート調査を実施した。その結果, 病院は新しくなったが, 病院職員への接遇面に関する不満が明確となった。そのため, 接遇改善が急務と厚生連本部に答申し, 接遇研修を実施することとした。平成7年接遇実行委員会を各部署の中堅者で構成し, その活動を管理職がフォローすることに決定した。本部を通じて講師を人材育成コンサルタントに依頼した。全職員を対象とする接遇研修は, 三重県下初であり病院変革の一歩として貴重な活動であったと考える。この接遇研修は, 管理職も含めた職員の意識改革につながった。平成9年に病院機能評価を受け, 認定された事で, この実績は高く評価されたものと考える。
    また, 研修の集大成として, 接遇だけでなく職場の活性化にもつながる, コミュニケーション読本を接遇実行委員の手で完成させた。この活動は現在も継続中であるが, 今回平成7年から1年間の研修を中心に報告する。
  • 田沢 潤一, 永山 和宜, 宮坂 有香, 余 心漢, 佐久間 郁行, 前川 伸哉, 酒井 義法, 真田 勝弘, Ekapot BHUNCHE ...
    1999 年 47 巻 5 号 p. 735-739
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    症例は38歳, 主婦。肺転移と脈管侵襲 (門脈) を伴う高度進行肝細胞癌で, 化学塞栓療法も効果がみられなくなり, 悪液質となった上, 上部消化管出血を反復し死亡した。内視鏡および剖検所見から, 肝左葉外側区の肝細胞癌が胃体上部前壁に癒着し, その部に一致して生じたU1IVの胃潰瘍からの出血が原因と考えられた。病理組織学的には肝細胞癌の胃浸潤は認められず, 胃への癒着であった。肝細胞癌の癒着により, 胃壁への血流障害をきたし胃潰瘍が生じた可能性が示唆された。
  • 1999 年 47 巻 5 号 p. 740-749
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 47 巻 5 号 p. 750-761
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 47 巻 5 号 p. 762-785
    発行日: 1999/01/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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