地図のデジタル化は, 空中写真, GPS等の情報から直接作成するものと, 既存の白地図 (ラスタイメージ) を細線化し, これをベクトル化するものに大別される. 後者の問題点は, 原図の伸縮, スキャナの特性等に起因するラスタイメージの幾何歪みの補正が必要なことである.
本論文は, 膨大な白地図資源を有効に利用するため, 個々の地図がもつ固有の入力可能な座標情報を最大限活用した, 多様なケースに適応可能なインタラクティブな入力インタフェースと歪み補正システムを提案する. 入力効率および入力座標の精度, ならびに補正画像の精度について, 前者はカーソル利用の有用性を, 後者は誤差度数分布図等を用いた検証により, 提案手法が十分実用に供し得ることを確認した.
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