L. mesenteroides NRRL B-512のfermented broth遠心上澄液を用いdextransucraseに依る合成条件の検討を行い
(1) 合成時の温度は1~数日の合成期間では30°Cよりも24°Cの方が適当である事,
(2)合成時に添加すべき殺菌剤としては揮発性のトルエンよりもモノヨード酢酸の方が使用し易く,0.01M/lになるように合成液に添加すると酵素に対する阻害作用はなく (0.1M/l以上)有効に使用出来る事,
(3) 合成時の最適initial pHは5.2~5.6と認められH. M. Tsuchiya等の値5.0~5.2よりやや高いが,我々の実験では1日後の生成dextranについて定量して居り其の間のpHの低下と考え併せ理解出来る事,等を認めた.
又酵素生産培地にっいては.
(4) 蔗糖20,鰹エキス20,酵母ヱキス10,KH
2PO
4 10g/lを含む培地ではFeSO
4・7H
2O, MnSO
4・4H
2Oは無添加,MgSO
4・7H
2Oは0.2g/l附近に適値のある事,
(5) 酵素生産培地のinitial pHは6.7~7.0に適値のある事,
(6) 酵素生産培地に酵母エキスを添加する事は酵素力の上昇を促進するが又酵素の不活性化も促進するようである.之には培地のpH変化も二次的に影響していると考えられる事,等を認めた.
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