日本農芸化学会誌
Online ISSN : 1883-6844
Print ISSN : 0002-1407
ISSN-L : 0002-1407
33 巻, 1 号
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
  • 酒母製造に於ける乳酸の意義について
    秋山 裕一
    1959 年 33 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • アルカリプロテイナーゼを分泌する枯草菌の性質並びにその分泌条件
    福本 寿一郎, 山本 武彦, 市川 和宏
    1959 年 33 巻 1 号 p. 6-9
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    Seq. agentにinsensitiveなアルカリプロテイナーゼを主に分泌する菌の菌学的性質並びにその培養条件と酵素の分泌との関係について検討したが,第1表の諸性質をBergey(9)の分類法に照合すれば当プロテイナーぜ分泌菌は枯草菌であることは明らかである.然しそれには格別特徴はみられない.然し第2表の実験に供したデキストリン,クエン酸ソーダ添加大豆粕浸出液に静置培養した場合淡赤褐色の菌膜を形成することが認められた.酵素の分泌は振盪培養による場合は大豆粕浸出液にデキストリンとクエン酸ソーダを添加した培養基が,また固体培養による場合は麩,大豆粕,米糠の混合物に大豆粕浸出液を撒水した培養基がそれぞれ最も良好であった.液体静置培養による酵素分泌についての実験も行ったが,然しその結果は培養基組成を種々変えても振盪培養の場合に比し著しく劣っていた.
    この菌株のプロテイナーぜ生産力を特異性の異るプロテイナーゼを生産する菌株の生産力と直接比較することは出来ないが,然しその菌の分泌プロテイナーゼの総力価を前報までに述べた中性プロテイナーゼ分泌菌のそれとを比較した場合,ゼラチン粘度降下力では著しく劣るがFolin氏法の変法では大差がないことが判った.これについては次報で報告する.
  • 枯草菌アルカリプロテイナ一ゼの精製並びに酵素化学的性質について
    福本 寿一郎, 山本 武彦, 市川 和宏
    1959 年 33 巻 1 号 p. 9-13
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    枯草菌の一菌株の分泌するアルカリプロテイナーゼ(作用最適pH 10.2)を精製結晶化し,その酵素力を数種蛋白分解力測定法で比較した.またその酵素の性状を別菌株の分泌する中性プロテイナーぜ(作用最適pH 7.0)のそれと比較した、その結果
    (1)それぞれの作用最適pHに於けるカゼインの分解力はアルカリプロテイナーゼの方が中性プロテイナーゼより大であった.
    (2)アルカリプロテイナーゼはEthylenediamine tetraacetate により何等失活しなかったが中性プロテイナーゼはそれにて容易に失活した.
    (3)アルカリプロテイナーゼは馬鈴薯のProtease inhibitorで殆んど完全に失活したが,中性プロテイナーゼはそれにて何等影響されなかった.
    (4)両プロテイナーゼとも卵アルビュミンに作用し,それを混濁せしめるに要する硫酸アンモニヤ量を或る程度増加せしめた.その増加の限界は両者とも約30%であった.
  • 醤油酵母の耐塩性に及ぼす阻害剤の影響 (1)
    佑藤 正弘, 植村 定治郎
    1959 年 33 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 醤油酵母の耐塩性に及ぼす阻害剤の影響 (2)
    佐藤 正弘, 植村 定治郎
    1959 年 33 巻 1 号 p. 18-22
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • Sacch. saké生育に対する金属の影響
    高橋 雅弘
    1959 年 33 巻 1 号 p. 23-27
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    (1) Saccharomyces saké (協会酵母7号)に対し金属中Cu, Co, Mn, Feは生育促進効果があり,特にCuは最も効果を示し,其最適濃度は10-5Mである.
    (2) この酵母はアミノ酸に依り生育阻害をうけるが, L-ヒスチジンに依る阻害作用が特に顕著である. Cuの添加はL-ヒスチジンの生育阻害を或程度取去る効果を示す.
    (3) しかしCu添加はアミノ酸の生育阻害に対しては何等の影響をも示さない.
  • 消化と吸収の研究法の検討第1報
    吉原 一郎, 杉崎 昭夫
    1959 年 33 巻 1 号 p. 27-31
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 窒素配糖体の研究第35報
    大西 俊夫, 井上 吉之
    1959 年 33 巻 1 号 p. 31-34
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 牛乳凝固酵素に関する研究VIII
    津郷 友吉, 山内 邦男
    1959 年 33 巻 1 号 p. 35-38
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    Warnerの方法により分離したα-カゼインからWaugh等の云う真のα-カゼインとκ-カゼインとにそれぞれ相当するFraction I及びIIを分別し,前者はレンニンによって易動度が変化しないが後者はレンニンによって易動度が減少することを易動度の測定及びレンニン作用前後の両Fractionを適当に組合せた混合物についての電気泳動実験より明らかにした.又未分割のα-カゼインにレンニンを作用させたものと一旦Fraction I, IIに分割しそれぞれにレンニンを作用させてから泳動直前混合したものとで電気泳動的に一致しない事実を指摘しその理由を考察した.
  • 牛乳凝固酵素に関する研究IX
    山内 邦男, 津郷 友吉
    1959 年 33 巻 1 号 p. 38-42
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    Warnerの方法により分離したα-カぜインからWaugh等の言う真のα-カゼインとκ-カゼインとにそれぞれ相当するFraction I及びIIを分別し,各々に対するレンニン作用を比較した. Fraction I及びIIに対するレンニン作用は次の諸点で相異する.
    (1) Fraction Iはレンニン作用を受けなくてもCaCl2により凝固するが, Fraction IIはレンニン作用を受けなければCaCl2を加えても透明な溶液状態を保つ.又Fraction IIはIのCaCl2による凝固を阻止してその相互作用によってミセルを形成するが,このような安定化作用はレンニンによって失われる.
    (2) Fraction IIはレンニンによって約8%の非蛋白態窒素を遊離するがFraction Iは殆んど分解を受けない.
    (3) Fraction IIはレンニンによって次第に混濁するが, Fraction Iは透明なままで変化しない. Fraction IIのレンニンによる混濁は加熱により一層増加する.
    (4) Fraction IIはレンニン作用を受けると尿素によって不可逆的な変性を示すようになるが, Fraction Iではこのようなことはない.
    従ってレンニンのカゼイン凝固作用はFraction IIに対する特異的な作用と考えられ,且つカゼインは各成分間の相互作用の強い蛋白質であるにとからFraction IIのみの変化によってカゼインの凝固現象は充分説明がつくものと考えられる.
  • 色素汚染に対する回生法の検討
    岩科 進
    1959 年 33 巻 1 号 p. 42-45
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    イオン交換樹脂の色素汚染に対し,一般に二大別される回生処理法に就いて述べ, R〓NX型アニオン交換樹脂をクロール形として糖精製に用いる場合の回生処理として常用されるHCl及びNaClO回生法を採用し,その効果について外観の変化及び交換能力の面から検討した.試料として前報(1)に於て詳述した20サイクル経過の汚染樹脂4種を対象として実験した結果, NaClO処理に於ては樹脂の極性基及びpolymer chainに対する酸化作用の影響を受け,交換能力を減少させ,第4級アンモニウム基より低級アミン基への脱落移行,所謂Basicity dropを来たし,その度合は樹脂の種類による性状の相違が一要素となり,その度合の大なるものは亦,母体の物理的強度をも減少させること(12)を指摘した.
    HCl回生では汚染による能力低下は,本実験に於ては効率よく復元する結果を示したが,この場合カラー写真に示した如くNaClO回生の場合程顕著な残留着色度の減少は認められなかった.従って色素汚染樹脂の回生効果は唯単に外観上のみで判定し難く,その回生処理の対象となる樹脂の物理的並びに化学的性質と相対する外因としての履歴により充分考慮すべきことを明らかにした.
  • 抗血清反応による分類に就いて
    原田 雄二郎, 久保 重夫
    1959 年 33 巻 1 号 p. 45-48
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • Streptomyces griseus群の設定及び分類手法に対する批判に就いて
    原田 雄二郎
    1959 年 33 巻 1 号 p. 48-53
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • エステラーゼ活力測定法の吟味(その2)
    小原 哲二郎, 小笠原 八十吉
    1959 年 33 巻 1 号 p. 53-59
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    SA法を種実エステラーゼの研究1に応用するに当り,緩衝液に対する種々の検討を行ない、紫外線吸収測定結果から次のことを明らかにした.
    (1)基質, ASAの分解生成物であるSAそのものは極めて安定であり,紫外線吸收測定を迅速に行う必要はない.
    (2) pH 9.3以上のアルカリ側の緩衝液中のASAは不安定であり,基質として使用することが出来ない.然しpH 9.0以下,特にpH 8.12附近までの,長時間にわたらない酵素反応には採用することが出来る.
    (3) 303mμの検量線からASAの分解率を簡単正確に算出出来る.
    (4) ASAのStock solutionとしては水溶液は不適当であるが,メタノール溶液は極めて効果的である.
    (5) p-NPAに比較してASAの安定度が高く,従ってにのSA法はp-NP法の短所を補足出来る長所を有する.
  • パン酵母のマルトース醗酵能と製パン能との関係(その1) 小麦粉のマルトース醗酵促進作用について
    佐藤 友太郎, 田中 康夫
    1959 年 33 巻 1 号 p. 59-65
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    パン酵母のマルトース醗酵能とパン酵母の製パン適性との関係を究明すべく,まず小麦粉のマルトース醗酵促進作用について検討を加えた.その結果を要約すると次のごとくである.
    (1) パン酵母はそのままではマルトース醗酵力は極めて微弱であるが,小麦粉を加えると著しく促進される.しかしてその促進作用は小麦粉の種類によって異なり,また小麦粉の部分によっても異なる.灰分の多いものが促進効果は大であるが,麩の部分は灰分の多い割には促進作用は著しくはない.
    (2) 小麦粉中のマルトース醗酵促進作用は糖のみによるものではなく,糖自身よりはむしろ窒素化合物,ビタミン,無機質等の成分によるところが大である.しかしてこれらの中では窒素化合物の影響がもっとも大きく,ビタミン,無機質もそれぞれかなりの影響を与えるものと考えられる.
  • パン酵母のマルトース醗酵能と製パン能との関係(その2) パン酵母のマルトース醗酵能と生地醗酵能
    佐藤 友太郎, 田中 康夫
    1959 年 33 巻 1 号 p. 65-68
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    パン酵母のマルトース醗酵能が生地醗酵に如何なる影響を及ぼすかを検討し,次の結果を得た.
    (1) 市販パン酵母のマルトース醗酵能の差は,生地醗酵にほとんど影響を与えないものと考えられる.
    (2) しかしマルトース適応を行わせてグルコース醗酵力には差がないが,マルトース醗酵能を著しく増強させた酵母は生地醗酵にかなり大なる影響を与え,とくに糖無添加生地において著しい醗酵促進を行った.
    (3) 以上の事実から,小麦粉中にはマルトース醗酵促進物質が存在するけれどもパン酵母のマルトース醗酵能はやはり重要な性質であることを確認した.
  • 佐々木 林治郎, 慶田 雅洋
    1959 年 33 巻 1 号 p. 68-71
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • イオン交換樹脂クロマトグラフィの応用
    福井 俊郎, 二国 二郎
    1959 年 33 巻 1 号 p. 72-78
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    イオン交換樹脂クロマトグラフィおよびペーパークロマトグラフィを用いて,米の発芽各期における3種の器官(胚乳,芽,根)に含まれる糖を分離定量した
    (1)未発芽の胚および胚乳では何れもシュクロースが主要な糖で,その他少量のラフィノース,グルコース,フラクトースを含んでいる.
    (2)発芽後の芽と根においてはラフィノースが消失し,シュクロース,グルコース,フラクトースが増量するが,どの時期をとってもその含有比率はほぼ一定である.
    (3)発芽後の胚乳においてはグルコースが顕著に増し, 8日目で最大となる.マルトースとシュクロースも同様な変化をするが,シュクロースの含有量は胚乳中の全糖量よりすれば,それ程多いものではない.また発芽後期において構造未決定の少糖類の出現が認められた.
    (4)予め胚乳より分離した胚を単一の糖で培養し,その中に含む糖を分析した結果,培養に用いた糖の種類に関係なく,通常の発芽をした胚と同様な糖をほぼ同じような割合いで含むことを認めた.
  • 小林 啓, 田中 みよ
    1959 年 33 巻 1 号 p. 78-81
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 原田 篤也
    1959 年 33 巻 1 号 p. A1-A7
    発行日: 1959年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
feedback
Top