(1) サフロールおよびジヒドロサフロールとアセトアルデヒドとの反応において,氷酢酸溶媒中濃硫酸を縮な合剤としてBeayer反応を行い, Baeyer反応生成物であるジフェニルエタン誘導体を得た.また新たにサフロールのBlanc-Quelet反応を行い,反応生成物である6-クロルエチル誘導体からα-アセトキシエチルベンゼン,α-ヒドロキシエチルベンゼン誘導体などを合成した.
(2) イソサフロールとアセトアルデヒドの反応において,溶媒として氷酢酸のかわりにベンゼンを,縮合剤に塩酸を用い室温で反応させたところ,イソサフロールのPrins反応生成物4-(3', 4'-メチレンジオキシフェニル)-2, 5, 6-トリメチル-1, 3-ジオキサンを84%収率でしかも簡易に得る方法を見出した.
(3) イソサフロールのPrins反応生成物4-(3', 4'-メチレンジオキシフェニル)-2, 5, 6-トリメチル-1, 3-ジオキサンのアレスリンに対する殺虫共力効果はピペロニルブトキサイドよりも優秀であることを認めた.終りに臨み実験に協力した飯田一夫君に感謝する.
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