日本消化器外科学会雑誌
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24 巻, 5 号
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  • 今野 修, 児山 新, 木暮 道彦, 寺島 信也, 芳賀 良春, 佐川 克明, 佐藤 佳宏, 井上 仁, 元木 良一
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1163-1168
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    切除不能食道癌患者に対する, バイパス術 (A群;n=11) と人工食道挿管術 (B群;n=8) の食事摂取状況や生存期間を比較, 人工食道の有用性について検討したので報告する. 1) A群は10例が高度進行例で, 平均年齢65歳. B群は術中挿管症例が3例, 術前診断でA3と判断された症例が5例 (2例は気管支瘻形成) で平均年齢61歳. 2) 経口摂取は, A群では2例のみが可能となったが, B群では全例が挿管数日後より常食または全粥が摂取可能となった. 3) A群では1例を除く全例が栄養管理や合併症のため退院不能のまま在院死, 術後の平均生存期間は62±74日. B群では6例が退院, 2例が仕事に復帰できた. 生存中の1例を除く7例の平均生存期間は118±57日で, A群に比べ有意に (p<0.05) 長かった. また, 死因は吐・喀血が4例と多かった. 4) 挿管は内視鏡を併用し, 内腔がピンホールの症例を含め全例が一期的に挿入可能で, 出血・穿孔などの合併症は認めず, 人工食道は有用と考えられた.
  • 梨本 篤, 佐々木 寿英, 赤井 貞彦
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1169-1178
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    腹部大動脈周囲リンパ節 (No.16) への主要なリンパ経路を把握するため, 微粒子活性炭 (CH44) 注入137例 (術中リンパ節内注入35例, 術前胃壁内注入102例) を用いて検討した. また, No.16郭清を施行した胃癌症例312例を対象に, 原発巣の局在とNo.16および他の胃所属リンパ節転移との関連性を検索した.
    結果: 1) No.16リンパ節へのリンパ経路は左側経路 ((1) 腹腔動脈系ルート,(2) 脾動脈系ルート,(3) 左横隔膜動脈系ルート) と右側経路 ((1) 腸間膜動脈系ルート,(2) 腹腔動脈系ルート,(3) 膵後面系ルート) が主要経路であった. 2) No.16リンパ節の黒染率は, C癌ではa2-lateralリンパ節 (56.5%), A癌ではb1-interリンパ節 (60.0%) が高率であった. 3) No.16転移陽性78例 (25%) の転移部位は, C癌ではa2, b1-lateral, b1-inter, M癌ではa2, b1-lateral, A癌ではb1-inter, b1-lateralが高率であった. 4) No.16転移陽性例は, P0, H0例で, 相対的非治癒切除ができれば5生率23.1%, また, 転移陽性リンパ節個数が2個以内ならば5生率23.3%と郭清効果が認められた.
  • 蒔田 富士雄
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1179-1186
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    N-ethyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine (ENNG) ラット消化管発癌過程において, 抗Bromodeoxyuridine (BrdU) モノクローナル抗体を用いてENNG非投与ラットの正常粘膜上皮, ENNG投与ラットの非癌部粘膜上皮および発癌病巣の細胞動態解析を行い次の結果を得た. 1) 発癌過程に伴い非癌部粘膜上皮においてはBrdU標識率の上昇がみられ, 発癌物質による粘膜上皮のS期細胞の増加が認められた. 2) 正常粘膜上皮では上部小腸8.7%, 腺胃幽門域6.6%に対し, 腺胃胃底域1.9%と発癌の好発部位で比較的高いBrdU標識率を示した. 3) 発癌病巣におけるBrdU標識率 (16.8-23.7%) は正常粘膜上皮や非癌部粘膜上皮のそれよりも有意に高値を示した (p<0.001). 4) 発癌病巣の組織型・分化度とBrdU標識率には関連を認めなかったが, 深達度がpm以上の癌はm, smの癌に比べて標識率がやや高値を示した. 以上のように発癌と消化管粘膜上皮のS期細胞出現率の変化には深い関連が示唆された.
  • 正常肝および硬変肝ラットにおけるcalmodulin拮抗剤の効果
    伊豆 稔, 住田 敏之, 志賀 元, 大盛 芳路, 長尾 桓, 斉藤 英昭, 河野 信博, 森岡 恭彦
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1187-1195
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    Calmodulin拮抗剤: elziverine (ELZ) 投与が常温肝虚血後のラットの生存率の改善に与える影響を検討し, さらにELZが虚血肝エネルギー動態に与える影響を高速液体クロマトグラフおよび31PNMRを用いて解析した.
    1) 対照群の常温肝虚血後の正常肝ラットの生存率1/7, 硬変肝ラットの生存率0/8に対してELZ投与群ではおのおの8/9, 8/8と有意に生存率の改善が認められた.
    2) 正常肝のenergy statusは虚血5分後, 対照群で0.346±0.061, ELZ投与群で0.245±0.036とELZは虚血後のATPの分解を亢進した.
    3) 虚血前の正常肝対照群の肝組織内乳酸量: 0.12±0.03mg/gに対し, ELZ投与群では0.17±0.03mg/gと増加しており, ELZは解糖系を亢進させている可能性が示唆された.
    ELZは常温肝虚血後の生存率の改善に有用であったが, これは解糖系の亢進と虚血後のATPの分解亢進によって細胞のpotentialを維持しているためと考えられた.
  • 近藤 敏, 瀬川 徹, 一瀬 浩郎, 江藤 敏文, 浦 一秀, 松元 定次, 元島 幸一, 井沢 邦英, 角田 司, 土屋 凉一
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1196-1200
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    245例の肝細胞癌 (HCC) 中40歳未満の若年者症例を13例 (5.3%) 認めたのでその特徴について検討した. 13例中肝疾患の既往, 家族歴, HBs抗原陽性の3因子をいずれも欠くのは3例のみであった. 非若年者に比べ若年者HCCでは肝硬変の合併率が53.8%と有意に低かったが, 逆にHBs抗原陽性率は66.7%と有意に高かった. 血清alpha-fetoprotein値400ng/ml以上の頻度が75%と有意に高く, 3分の1の症例で10,000ng/ml以上の異常高値を示した. 切除例の病理組織所見で両者に違いはなかったが, 若年者HCCの核DNA量はanueploidが80%を占めていた. 若年者HCCは非若年者に比べ進行例が多い傾向を示したが, その予後に有意な差はなかった. 非切除例の予後は不良であったが, 切除例では長期生存も得られており, 早期発見・早期治療が望まれた. そのためにはHBキャリアーの厳重な経過観察が重要であると考えられた.
  • 大東 誠司, 菊池 友允, 熊沢 健一, 窪田 公一, 吉沢 修一, 細川 俊彦, 中島 久元, 大石 俊典, 大谷 洋一, 小川 健治, ...
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1201-1207
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    肝外性閉塞性黄疸時における全身ならびに肝血行動態, 酸素需給動態について実験的研究を行った.総胆管結紮切離後2週間を経た黄疸群 (12頭) は正常群 (6頭) と比較して,(1) 平均動脈圧 (106±11mmHg) に差はないものの, 心係数 (124±28ml/min・kg) は増加, 全末梢血管抵抗 (0.85±0.23mmHg・min・kg/ml) は低下しており, 血行動態はhyperdynamic stateにあった.(2) 肝動脈血流量 (9.07±1.30ml/min・kg), 門脈血流量 (30.4±4.7ml/min・kg) は増加していた.(3) 肝への酸素供給量 (6.55±0.93ml/min・kg), 肝での酸素消費量 (0.95±0.50m1/min・kg) は増加していたが, 肝酸素利用率 (14.5±7.3%) には差はなかった.(4) 全身に対する肝での酸素供給量 (29.7±6.2%), 酸素消費量 (27.1±17.3%) の割合は増加していた.以上より, 閉塞性黄疸時には肝での酸素需要が亢進しており, このことがhyperdynamic stateと深い関連があることが示唆された.
  • 治癒切除を得るための外科的問題点
    上田 順彦, 永川 宅和, 太田 哲生, 中野 達夫, 森 和弘, 角谷 直孝, 小林 弘信, 中野 泰治, 中村 隆, 萱原 正都, 上野 ...
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1208-1214
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    肝門部胆管癌の治癒切除を得るための外科的問題点を明らかにする目的で, 切除症例19例を対象に臨床病理学的検討を行った.組織学的リンパ節転移は1例を除き, 2群までにとどまった.門脈合併切除7例中4例は組織学的門脈浸潤陽性であったが, 浸潤陰性3例中2例も門脈壁近傍にまで癌の浸潤が及んでいた.尾状葉浸潤は10例中6例 (60.0%) に認められた.切離縁における組織学的癌浸潤陽性16例中14例 (87.5%) は剥離面が陽性であった.このうち肝十二指腸間膜内大血管剥離面陽性は10例 (55.6%) (うち門脈合併切除4例), 肝側断端剥離面陽性は8例 (44.4%) であった.再発形式では原病死した全例が局所再発を伴っていた.以上より, 治癒切除を得るために門脈合併切除の必要性が示唆されたが, 今後肝動脈の剥離面の癌陰性化が必要と考えられた.一方肝側断端剥離面の癌陰性化のために術前・術中の癌浸潤のさらなる精査および尾状葉合併切除の必要性が示唆された.
  • 瀧 順一郎, 中島 祥介, 瀬川 雅数, 久永 倫聖, 薮内 裕也, 青松 幸雄, 木戸 潔, 堀川 雅人, 吉村 淳, 中野 博重
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1215-1219
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    1989年度1年間に当科で経験した術後急性胆嚢炎症例について検討を行った.同時期の腹部手術症例は380例であり, そのうち8例 (2.1%) に術後胆嚢炎を認め, 全例胃癌手術後 (92例中8例8.7%) であった.術後に発熱, 右季肋部痛を認めるものに対して, 積極的に超音波検査を施行し早期発見につとめた.その結果, 術後8日以内と比較的早期に食事摂取開始後発症した例では, 保存的療法にて治癒せしめることができた.一方, 縫合不全などほかの合併症を伴い術後10日目以降に発症した症例では, 保存的療法に抵抗した.しかし経皮経肝胆嚢ドレナージにて全例開腹手術を施行することなく治癒した.従来重篤で予後不良であるとされていた術後急性胆嚢炎は, 本疾患に対する認識と積極的な超音波検査により, その予後改善が期待される.
  • 込谷 淳一
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1220-1229
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    閉塞性黄疸における糖代謝異常, 膵内分泌能を研究する目的で, 実験的閉塞性黄疸犬にて経時的にdibutyryl cyclic adenosine monophosphate (DB-cAMP) を負荷し (1群 [n=5]: 3mg/kg one shot門脈内投与, 2群 [n=5]: 0.2mg/kg/minで2時間持続門脈内投与), 血糖およびインシュリン, グルカゴンの変動を観察した.その結果, DB-cAMP負荷時血糖の上昇を認めたが, 総胆管結紮後, 黄疸の進行に従ってDB-cAMP負荷時の血糖上昇反応は減弱した.DB-cAMP負荷により末梢血および門脈血中のimmunoreactive insulin (IRI) は上昇したが, IRI上昇反応は黄疸の進行に従って減弱した.黄疸時にもDB-cAMP負荷時のIRI初期反応は温存された.DB-cAMP負荷前のimmunoreactive glucagon (IRG) 値は黄疸前に比べ黄疸時に高値を呈した.DB-cAMP負荷後のIRG反応は黄疸前では1群ではほとんど変化せず, 2群はやや低下した.それに対して, 黄疸時ではoGTT時のIRG奇異反応に類似したIRGの上昇反応を呈した.
  • 北村 彰英, 野村 栄治, 南 尚文, 河合 達
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1230-1235
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    消化器外科手術後のドレーン排液中のアミラーゼ活性は古くから縫合不全や膵液瘻の診断に用いられてきたが, 細胞障害の主役である膵プロテアーゼに関する報告は少ない.そこで腹腔ドレーン, 膵管チューブ排液および膵嚢胞穿刺液のアミラーゼおよびトリプシン活性を同時に測定し以下の結果をえた.アミラーゼ活性は上部消化管の縫合不全や膵液瘻では100 Somogyi U/dlより高値を示し100,000 Somogyi U/dl前後までの幅があった.一方トリプシン活性はErlangerらの方法で測定したが, 縫合不全では340~825U/mlであり, 膵液瘻では1.5~80U/mlであった.また純粋な膵液では1~9U/mlであった.トリプシン活性が10U/ml以下で, しかもアミラーゼ活性が100 Somogyi U/dl未満の場合は膵液の混入がないと判断してもよかった.アプロチニンの静脈内投与によりアミラーゼ活性は影響されなかったがトリプシン活性は阻害された.以上よりドレーン排液のトリプシンおよびアミラーゼ同時測定は消化器外科の術後管理に有用と思われた.
  • 高橋 直典, 柿崎 健二, 菊地 秀, 山内 英生, 国井 康男
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1236-1241
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    1976年から1985年の間に切除した大腸癌404例について, 背景因子および臨床病理学的因子と肝転移との関係を調べ, 肝転移再発の予知およびその抑制の可能性について検討した.背景因子の解析では, 肝転移陰性群 (C群) と異時性肝転移群 (A群) の間に有意差はなかった.病理学的にはDukes A, stage Iの症例から異時性肝転移の発生は認められなかった.静脈侵襲は同時性肝転移群 (B群) で87.5%と高率にみられたが, A群で16%, C群8.9%であった.リンパ節転移はA群で76%, B群58.5%, C群49.1%であった.リンパ管侵襲はC群57.2%に対し, A群80%, B群85.4%と肝転移群が高率を示した. したがって, 異時性肝転移の危険因子には静脈侵襲と同様, リンパ節転移, リンパ管侵襲も関与することが示唆された.危険因子群を中心とした血清carcinoembryonic antigen値と画像による十分な経過観察は, 肝切除や肝動注による治療の機会を拡大すると考えられた.
  • 蔡 鴻飛
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1242-1250
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    教室例75例の門脈圧亢進症の大腸内視鏡を検討した結果, その特徴的所見と出現頻度は,(1) 静脈瘤・blue vein: 46, 7% (35/75) [静脈瘤: 16% (12/75), blue vein: 30.7% (23/75)],(2) 樹枝状血管拡張: 85.3% (64/75),(3) くも状血管腫様病変: 6.7% (5/75) であった.特に大腸静脈瘤についてその出現部位をみると, 直腸 (25/63, 39.7%), S状結腸 (16/63, 25.4%), 盲腸 (10.63, 15.9%) に多発し, 基礎疾患別では肝硬変症 (26/63, 41.3%) に比べて, 肝外門脈閉塞症 (5/6, 83.3%) での出現頻度が高かった.大腸静脈瘤の発生頻度を食道静脈瘤の程度と肝硬変症におけるChild分類・ICG負荷試験の成績との対比を行ったが, Ls, F3, child B・CとICG-R15 30%以上の症例に出現頻度がやや高い傾向を認めた.また, 大腸静脈瘤破裂症例では, 上・下腸間膜動脈造影において, 動静脈瘻, 動脈瘤などの血管病変が高頻度 (4/6, 66.7%) にみられた.
  • 関根 毅, 岩崎 茂, 川島 吉之, 須田 雍夫
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1251-1256
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    直腸癌 (下部直腸, 上部直腸) に対して直腸切断術を施行した治癒切除症例における局所再発17例について, 術後2年以上を経過した非再発62例と対比し, 臨床病理学的に検討した.局所再発率は16.7%であり, 再発までの期間は平均12.9か月で2年以内に88, 2%が再発した.局所再発は全例, 下部直腸 (Rb) にみられ, 肉眼型3型 (70.6%: p<0.01), 壁深達度a2 (s) ~ai (si) (70.6%: p<0.05), とくにai (si) (23.5%: p<0.01), リンパ節転移n2 (+) (64.7%: p<0.01) (うち, 側方転移41.2%: p<0.01), 剥離面の癌浸潤 (ew) 1mm以内 (52.9%: p<0.05) に高率に認められた.局所再発例の3および5年生存率はそれぞれ53.8%, 11.5%で有意に低率 (p<0.05;p<0.01) であり, 遠隔成績は不良であった.以上より, 直腸癌, とくに下部直腸 (Rb) に対する直腸切断術に際しては, 側方郭清を伴うリンパ節郭清と腫瘍よりの周囲組織を含めた十分な剥離, 切除が重要であると思われた.
  • 山田 一隆, 鮫島 隆志, 鮫島 淳一郎, 春山 勝郎, 桂 禎紀, 長谷 茂也, 丹羽 清志, 石沢 隆, 島津 久明
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1257-1261
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    側方リンパ節郭清を行った直腸癌症例171例を対象に, 側方リンパ節の転移状況と郭清の適応について検討した.側方リンパ節転移は26例 (15.2%) にみられた.高分化・中分化腺癌の23例において, 壁深達度がpmの3例では歯状線 (DL) から直腸下縁までの距離は6cmが最長であり, ss (a1) 以上の20例ではDLから9cmが最長であったが, 低分化腺癌の3例では12cmが最長であった.以上より, 側方リンパ節郭清は低分化腺癌を除き, 壁深達度がpm以上の症例で, 腫瘍下縁がDLから9cm以下の症例を原則として適応とすべきである.また, 腫瘍の局在が左右いずれかで半周以下の症例では, 対側の側方リンパ節の転移はみられず, 自律神経片側温存手術の適応の可能性が示唆された.一方, 側方リンパ節への跳躍転移が5例にみられ, そのうち3群リンパ節への跳躍転移が4例に認められた.
  • 炭山 嘉伸, 草地 信也
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1262-1271
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    最近3年間に教室で経験したMRSAによる術後感染症35例を対象とした.対象期間を6期間にわけて検討すると, I期にはMRSA感染は感染性腸炎の6例を始め, 4.3%にみられた.第3世代セフェム剤の使用の適正化により, II期には重症MRSA感染症は減少したが, MRSA感染は創感染や呼吸器感染まで広がり, 6.6%と増加した.そこで, 患者周囲, 空中浮遊菌からMRSAを検索したところ, リカバリー室における院内感染が疑われたため, 一般的な院内感染対策のほか, MRSA感染患者の隔離とリカバリー室の消毒を行った.その結果, IV期, V期ではMRSA感染は2.9~3.3%に減少し, VI期にはみられなくなった.また, 医療従事者のMRSA保菌やリカバリー室における院内感染はみられなくなった.MRSAによる術後感染の予防には, 抗菌剤の使用を適切にするとともに, 患老の隔離, 病室の消毒を含めた, 院内感染対策が有効であると思われた.
  • 田辺 博, 今井 直基, 渡辺 進, 加納 宣康, 下川 邦泰, 池田 庸子
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1272-1276
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    早期胃癌の所属リンパ節にサルコイド反応を認めた1例を経験した.
    症例は53歳, 男性, 検診にて胃透視の異常陰影を指摘され来院した.胃内視鏡で前庭部大弯側に浅い陥凹性病変を認め, 生検にて胃癌と診断された.腹部computed tomography所見で総肝動脈周囲のリンパ節腫脹があり, リンパ節転移が疑われた.
    手術所見では所属リンパ節に腫脹が認められ, R2郭清を伴う胃亜全摘がなされた.病理学的所見にて胃病変は低分化型腺癌であり深達度mであった.また郭清されたリンパ節は18個であったが, そのうち10個に多核巨細胞を伴い類上皮細胞からなるサルコイド結節を認めた.
    所属リンパ節にサルコイド反応を認める早期胃癌の報告は本症例で8例目と考えられ, その臨床的意義について検討した.
  • 梅田 朋子, 中西 正樹, 大澤 二郎, 野中 雅彦, 田中 誠, 岡 浩, 澤辺 保範, 田中 文恵, 篠田 正昭, 小玉 正智
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1277-1281
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    胃癌の腹膜再発を予防する目的で, 漿膜浸潤陽性胃癌症例6例に対し, cis-dichlorodiammine platinum (CDDP) を併用した術中腹腔内温熱療法を施行し, その副作用, CDDPの体内動態, 臨床効果について検討した.血漿中総CDDP濃度はCDDP25~100mg/m2を併用した術中腹腔内温熱療法において, 開始5分後すでに平均0.71μg/mlとなり, 終了直後に最高値平均1.5μg/mlを示した.術中, 術後特に重篤な合併症を認められなかった.術前PSP値が正常な2例を含む3症例において, CDDP70mg/m2以上の負荷症例で, 術後1~2週間を最高とするs-BUN, s-creatininの一過性上昇を認めたが, 全例腎不全に陥ることなく回復した.術中腹腔内温熱療法において, 術後臨床化学検査上腎機能障害を引き起こさないCDDP量は今回の検討にあたっては70mg/m2以下であると考えられた.6例中他病死1例を除き, 5症例は最長6か月ではあるが無再発生存中である.
  • 大西 博昭, 奥野 清隆, 中村 哲彦, 白山 泰明, 尾崎 公俊, 安富 正幸
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1282-1284
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    進行胃癌により癌性腹膜炎をきたした症例で, interleukin-2 (IL-2, 8×105JRU, 週2回) の間欠的腹腔内投与法を施行したところ, 明らかな免疫能の低下と臨床症状の増悪, 腫瘤の増大をきたした1症例を経験した.本症例は入院時 (未治療時) の腹腔内浸出細胞peritoneal exudate cell (PEC) に強いlymphokine activated killer (LAK) 活性が検出されていたが, IL-2投与によりLAK活性は有意に低下し, 腹水中のprostaglandin E2 (PGE2) 濃度は著明に上昇した.PECの細胞亜分画はモノサイト/マクロファージが多数を占めCD3陽性分画, CD16陽性分画の減少をみた.本症例は, このような著明な免疫機能の低下とともに腹部腫瘤の増大, 腹水増加をきたしIL-2投与後25日目に不幸な転帰をとった.
    IL2による腫瘤の急速な増大, 臨床症状の増悪の機構を検討するとともに癌性腹膜炎に対するIL-2投与の適用について考察を加えた.
  • 真下 六郎, 林 一資, 定本 哲郎, 坂本 忠弘, 西沢 孝, 井上 秀治, 井田 健
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1285-1289
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    比較的まれな疾患である肝嚢胞腺癌の1手術症例を経験したので報告する.特にmagnetic resonance imazing (MRI) は本例において特徴的な像を示し診断に有用であったのでその所見を呈示する.症例は63歳, 女性.主訴は全身掻痒感.初診時上腹部腫瘤を触知.腹部超音波検査, computed tomography (CT), 腹腔動脈造影にて肝左葉に嚢胞性病変を認めた.MRIにて液体貯留が考えられる部分はT1強調像で高信号を示し, 充実性組織と考えられる部分はT2強調像で高信号と低信号が混在するパターンを示し特徴的であった.超音波ガイド下穿刺にて細胞診はclass-IIであったが, 画像診断より肝嚢胞腺癌を強く疑い肝左葉切除術を施行した.腫瘍は9×8×8cm大, 嚢胞性で内容は褐色調の粘液で, 多房性であった.病理組織学的に嚢胞壁は厚い線維性結合織より成り, その内面に乳頭状に増生する腺癌を認めた.
  • 佐藤 元通, 阿部 康人, 李 俊尚, 堀内 淳, 増田 潤, 木村 茂
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1290-1294
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    肝内結石に併存した肝内胆管癌4例を経験した. 肝内結石症が癌に先行した3例の平均病悩期間は8.7年であった. 癌と結石の主占居部位は3例で一致した. 腫瘍は肉眼的に塊状型2例, びまん型1例, 結節型1例に分けられた. 腫瘍の肝内浸潤, 胆管周囲浸潤, 隣接臓器浸潤, リンパ節転移をそれぞれ3, 3, 2, 2例で認めた. 肝切除を行った2例中1例で治癒切除しえた. 嚢胞腺癌の1例は術後4年現在生存中であるが, 他は予後不良であった. 腫瘍の組織像は分化型腺癌で, 検索しえた3例ではリンパ管侵襲, 血管侵襲, 神経周囲浸潤をそれぞれ2, 1, 1例で認めた. 非癌部拡張胆管上皮には増殖性胆管炎, 異型性を認め, 発癌への関与が示唆された.
  • 高 済峯, 吉川 周作, 畑 芳樹, 八木 正躬, 中島 祥介, 中野 博重
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1295-1299
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    症例は35歳, 男性. 上腹部痛と嘔吐を主訴に来院. 総胆管癌および膵石を併存した先天性総胆管拡張症 (Alonso-Lej I型) の診断にて, 膵頭十二指腸切除を施行された. 総胆管は径5.5cmの嚢腫状拡張を示しており, 切除標本では, 中部胆管に15×15mmの線毛状の腫瘍を認めた. 主膵管には4個の膵石が存在し, 膵管に胆管が合流するタイプの膵管胆管合流異常を認めた. 胆管腫瘍の病理組織検査では, 壁深達度は線維筋層までで, 転移は認められなかった.
    先天性総胆管拡張症に併存した胆道癌は, 進行癌が多く予後はきわめて不良である. これらの胆道癌の性質を明らかにするためには, 本症例のような早期の症例が, 多数蓄積され検討されることが望まれる.
  • 李 力行, 田中 淳一, 小山 研二
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1300-1304
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    きわめてまれな発育形式を示した胆嚢管癌早期例1例を経験した.症例は74歳, 女性.術前腹部超音波検査, 内視鏡的逆行性胆管造影で肝外胆管の拡張と胆管内の腫瘍像として描出され術前上中部管癌と診断した.胆嚢摘出, 所属リンパ節の郭清を伴う胆管切除術を施行した.切除標本の検索から腫瘍は26×7mm大, 胆嚢管を発生母地として乳頭型に発育し, 腫瘍は3管合流部を通過し胆管腔内に脱出, 存在し胆管壁への直接浸潤は認めなかった.組織所見上, 乳頭腺癌であり, 深達度は線維筋層 (fm) までの胆嚢管癌早期例であった.これまでの報告例をみても胆嚢管癌で胆管内にこのような発育形式を示したものは本例だけでありきわめてめずらしい症例と考えられた.
  • 藤田 彰一, 別府 真琴, 白 鴻成, 藤本 憲一, 平井 健清, 村井 紳浩, 谷口 積三, 松村 武男
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1305-1308
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    膵管造影にて膵嚢胞腺癌と診断し, 切除標本の組織学的診断により肝蛭症と判明した1症例を経験したので報告する.症例は72歳男性.主訴は頑固な上腹部痛.腹部computed tomography検査で, 膵体部にlow density massを認め, 内視鏡的膵管造影で多房性嚢胞を膵体部に認めたため, 膵嚢胞腺癌の疑いで開腹.膵体尾部切除, 胃全摘術, 脾摘術を施行した.膵切除標本の症変は, 好酸球を主とした炎症性肉芽腫で寄生虫の虫卵を多数認めた.虫卵の大きさと形態, そして術後5年目に肝蛭抗原の皮内反応陽性, Ouchterlony法および免疫電気泳動法によって肝蛭抗原と患者血清との間に特異的沈降帯を認めた点より, 肝蛭の膵内寄生と診断した.
  • 先本 秀人, 有田 道典, 小島 康知, 中原 英樹, 小川 喜輝, 黒田 義則, 日野 文明, 小武家 俊博, 米原 修治
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1309-1313
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    粘液産生膵癌は, 近年多数の報告が見られるが, 粘液性閉塞性黄疸を呈した症例の報告はいまだ少ない.今回われわれは, 主膵管と総胆管との間に瘻孔を形成し, 膵管内の腫瘍から産生された粘液が閉塞性黄疸を発生させた粘液産生膵癌の1例を経験した.症例は73歳男性で右季肋部痛, 黄疸を訴え来院した.生化学検査にてT-Bil 9.5mg/dlと上昇を示し, 腹部超音波, 腹部computed tomographyで主膵管と総胆管の拡張を認めた.経皮経肝胆道造影法にて下部総胆管内の透亮像を認め, これよりのドレナージにて多量のゼリー状物質を混じた胆汁の流出を認めたため, 粘液産生膵癌と診断し膵全摘術を施行した.主膵管壁に沿ってび慢性に増殖したpapillary adenocarcinomaであり, 膵管胆管痩の形成を認めた.総胆管への穿破を呈した粘液産生膵腫瘍の報告は少なく, 膵管内を増殖するとされる粘液産生膵癌の進展機序を考える上で有用であると考え報告する.
  • 高橋 貞二, 上田 忠, 田村 豊一, 遠藤 勝実, 八木橋 操六, 伊藤 卓
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1314-1318
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    Meckel憩室にみられる悪性腫瘍, 特に癌腫はまれであり, 欧米23例, 本邦5例が報告されているに過ぎない.Meckel憩室から発生した胎児遺残組織由来と思われる癌腫の症例を報告する.症例は43歳, 男性で, 下腹部不快感, 下腹部腫瘤を訴え入院した.人院時, 左下腹部に手掌大で弾性硬の腫瘤を触知した.検査成績では, carcinoembryoni cantigen 4.3ng/ml, α-fetoprotein36ng/mlと高値を呈した.以上の所見と画像診断より腹部悪性腫瘍の診断で手術を施行した.開腹すると回盲部より約130cmの部位にMeckel憩室があり.その先端に手掌大の腫瘍を認め, 腫瘍は結腸間膜を押し分けるように後方に発育していた.手術は腫瘍を含めてMeckel憩室を切除し, 結腸の一部を合併切除した.組織では, 腫瘍はMeckel憩室の筋層と連続した多嚢胞形成性のadenosquamous carcinomaでhuman vitelline structureを模倣する構造も認め, Meckel憩室から発生した胎児遺残組織由来の癌腫と考えられた.術後7か月の現在, 経過は良好である.
  • 出射 秀樹, 山口 俊昌, 裏川 公章, 中本 光春, 田中 宏明, 磯 篤典, 川北 直人, 西尾 幸男, 植松 清, 長畑 洋司, 黒田 ...
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1319-1323
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    大腸の原発性悪性リンパ腫はまれな疾患である.今回われわれは上行結腸原発悪性リンパ腫を1例経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する.症例は18歳の男性.主訴は虫垂切除後の腹痛, 発熱で, 右下腹部に鶏卵大の腫瘤を触知した.注腸X線検査, 腹部超音波検査, computed tomography検査で右側結腸の腫瘤性病変を疑い手術を施行した.手術所見では盲腸から上行結腸にかけて弾性硬の腫瘤状の壁肥厚と多数の腫大した腸間膜リンパ節を認め, 悪性疾患と判断し右半結腸切除術とリンパ節郭清術を施行した.病理組織学的には非Hodgkin悪性リンパ腫で, Lymphoma Study Group分類ではdiffuse large ceoll typeであった.そのcell surface markerは抗B-cell抗体陽性細胞がびまん性に増殖し, IgG, γ型の単クローン性発現を認めた.術後CHOP-Pepleomycin療法を行い現在外来で経過観察中である.
  • 坂口 雅宏, 田伏 克惇, 山本 誠己, 岡 統三, 下間 仲裕, 堀内 哲也, 南 浩二, 上西 幹洋
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1324-1327
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    今回, 私達は90歳, 女性に発生した特発性腸重積症 (S状結腸直腸型) の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
    粘血便を主訴に来院し, 肛門管を通して赤褐色の腫瘤が直腸内に認められ, その中央部分より粘血便の排出がありS状結腸直腸型の腸重積症と診断された.画像診断上, 超音波検査およびcomputed tomographyにて骨盤腔内に同心円状の腫瘤像が認められ, 診断に有用であった.手術を施行し, S状結腸が腸間膜も含め腹膜翻転部上5cmの直腸内へ嵌入し, S状結腸直腸型の腸重積を確認した.嵌入した先進部は浮腫状に腫脹し, 一部には壊死も存在した.なお, 先進部には腫瘍など器質的変化は認められなかった.
    一般的に器質的疾患に起因することがほとんどの成人腸重積症の中にあって, S状結腸直腸型の特発性腸重積症はきわめてまれな1例である.
  • 金丸 太一, 柏木 亮一, 橋本 可成, 磯 篤典, 福田 裕, 藤本 彊
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1328-1332
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
    症例は67歳男性, 肛門部不快感および便通異常を主訴に来院, 術前診断, 直腸平滑筋肉腫にて腹会陰式直腸切断術施行した.切除標本は大きさ12×6×6cmで割面は灰白色, 分葉状に増殖し中心部に壊死を認めた.組織学的には腫瘍細胞は紡錘形ないし類円形で束状に増殖し, 核分裂像は強拡大10視野平均4.2個認めた.
    直腸平滑筋肉腫は比較的まれな疾患であり本邦では1989年までに134例が報告されている.報告例を検討すると術前に平滑筋肉腫と診断された症例は43例 (31.9%) であり術前診断の困難性をうかがわせる.手術は, radical resectionが102例 (75.6%) に, local resectionは25例 (18.5%) に施行されていた.本疾患は病理形態像や手術法により予後が著しく異なることが報告されており診断するにあたっては生検による病理形態像にとどまらず画像診断による腫瘍形態像を考慮した総合診断が肝要であり, 手術は癌に準じた手術が必要であると考えられた.
  • 吉田 泰憲, 岡村 健, 白日 高歩
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1333
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
  • 木村 寛伸, 米村 豊, 大山 繁和, 鎌田 徹, 木下 一夫, 二宮 致, 高野 靖, 瀬川 正孝, 伏田 幸夫, 小坂 健夫, 山口 明 ...
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1334
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
    ジャーナル フリー
  • 八重樫 泰法, 渡辺 正敏, 斎藤 和好, 稲田 捷也, 鈴木 美幸, 山下 尚彦, 吉田 昌男
    1991 年 24 巻 5 号 p. 1335
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/23
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