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畑野 良侍, 吉野 邦英, 滝口 透, 河野 辰幸, 船越 千郷, 山崎 繁, 毛受 松寿
1983 年16 巻12 号 p.
2045-2052
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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著者らは昭和48年から10年間に食道癌78例, 良性食道狭窄2例の計80例に空腸による食道再建を行ったが, 直死, 入院死を除く56例のうち術後5ヵ月から5年5ヵ月までの生存者10例を対象に代用食道としての機能を亜全胃による再建例, 回結腸による再建例と比較検討し以下の結論を得た.(1) 亜全胃による再建例と異なり回結腸, 空腸による再建例では逆流愁訴は全くなかった.(2) 空腸による再建例, 回結腸による再建例では嚥下により伝達性の陽性波の発生をみた.(3) 空腸の「たるみ」例では時に「つかえ感」がみられた.(4) 胃を残置せしめた再建例では時間の経過とともに満足すべき1回摂食量がえられた.(5) 再建経路としては嚥下圧が有効に働く胸骨後がすぐれていた.
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松代 隆, 針生 常郎, 長嶋 英幸, 山本 協二, 豊島 隆, 今岡 洋一, 山形 倫, 奥山 信一, 三品 均
1983 年16 巻12 号 p.
2053-2059
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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近側胃切除術後の逆流防止弁形成食道胃吻合術の大要は次のごとくである.(1) 胃の切離は大弯側が一辺がほぼ2.5cmの三角形に残るように行う.(2) 三角部を巾着縫合で胃内に埋没, 逆流防止弁を作る.(3) 食道胃前壁吻合は弁の先端がふれる高さで行う.(4) 吻合終了後, 遊離している大弯側切離端をつり上げるように食道の左側に固定し人工胃底部を形成する. これまで17例に本法を施行し, 1例のみに軽度食道炎を認めたが手技の拙劣さに起因していた. 1年以上経過した11例で弁の萎縮をみたものはない. 本法の逆流防止機構は, 臥位では人工胃底部に圧が加わることにより弁作用が確実に働くとともに食道下部昇圧帯も形成され, 胃内容の食道への逆流が防止されると考えられた.
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とくに両癌腫の癌細胞分裂能の相違について
多淵 芳樹, 南 正樹, 中村 毅, 大山 正, 滝口 安彦, 斉藤 洋一
1983 年16 巻12 号 p.
2060-2066
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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胃癌35例と大腸癌25例を対象として, 細胞分裂阻止法stathmokinetic methodにより両癌腫の癌細胞分裂能 (癌細胞分裂指数・癌細胞分裂指数比ならびに癌細胞産生率) を測定して対比するとともに, 種々の臨床病理学的所見との関連性を検討した.
癌細胞分裂能は癌径・深達度・stage・組織型など癌腫の状態で変化してことを示すと同時にcellkinectiesからみて両癌腫は癌腫として共通の現象が存在しているが, 胃癌は大腸癌よりも2.1~3.6 (平均2.9) 倍高い癌細胞分裂能を有していることを示した. この胃癌と大腸癌の癌細胞分裂能の差が両癌腫の悪性度や発育速度の差に関与している可能性について, 文献的に考察を加えた.
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高橋 豊, 磨伊 正義, 秋本 龍一
1983 年16 巻12 号 p.
2067-2073
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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癌の悪性度の指標として, 癌の発育速度は重要な因子である. 今回AFP産生胃癌において, 胃切除後残存肝転移巣とともにAFP値が対数的に上昇する事に注目したところ, AFP値の推移により肝転移巣のダブリングタイムが計算可能であった. このダブリングタイムと各症例の予後とを比較したところ, ダブリングタイム13日の症例は予後が2ヶ月, 15日の2症例はいずれも3ヶ月半, 23日の症例は10ヶ月半と, ダブリングタイムが短い程予後が悪いという興味深い結果となった. さらにダブリングタイムにより, 肝転移発生時期を推定したところ, 胃原発巣の大きさが5cm以上になると, 肝転移巣が出現する頻度が高くなると予想された.
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竜 崇正, 渡辺 義二, 尾崎 正彦, 山本 宏, 長島 通, 有我 隆光, 山本 義一, 碓井 貞仁, 小高 通夫, 佐藤 博
1983 年16 巻12 号 p.
2074-2080
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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マイクロ波メスとはマイクロ波組織凝固装置の一般名であり, 最近登場した新しい手術機器である. マイクロ波メスの肝組織に対する組織学的変化, および肝手術に対する有用性について検討した. マイクロ波メス80W60秒で肝は径1.5cmの範囲で凝固される. その組織所見は針状電極刺入部位は炭化するがその範囲は狭く, 全体的に肝小葉構造およびsinusoidの消失, 肝細胞境界が不明瞭となり互いに密着した細胞集団となっている. そして中の直径3mm程度までの血管は壁の構造もよく保たれ内腔に血栓形成をみとめる. マイクロ波メスを用い11例に肝切除を施行し, 最少の出血で安全に肝切除が施行でき非常に有用であった. また切除不能肝癌3例に対して凝固療法を施行したが, 切除不能例に対する新しい治療法となると思われた.
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小林 康人, 勝見 正治, 田伏 克惇, 青山 修, 野口 博志, 江川 博, 永井 祐吾, 嶋田 浩介, 金 秀男, 小西 隆蔵, 森 一 ...
1983 年16 巻12 号 p.
2081-2087
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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教室では昭和58年3月までに7例の肝血管腫を経験し, 4例に対し当教室で開発したマイクロ波メスを応用し良好な結果が得られた. 症例は男性2例, 女性5例で, 年齢は45歳から59歳, 平均50.4歳であった. 主訴は心窩部痛5例, 全身倦怠感1例, 無症状1例であった. マイクロ波メスの応用により術中出血量は平均320mlと少なく, 全例輸血の必要がなく, 特別な術後管理は不要で, 術後合併症も全く認められなかった. 本症は良性疾患であるがゆえに手術の安全性が大きな問題となるが, 本法はその点において有用であると考える.
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エコーパターンと病理学的比較検討
稲吉 厚
1983 年16 巻12 号 p.
2088-2097
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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肝細胞癌51例, 胆管細胞癌2例および転移性肝癌34例の超音波断層像を検討し, それらのエコーパターンを, びまん型と結節型に大別し, 結節型をさらに高エコー型, 正エコー型, 低エコー型, 混合型に細分類した. 肝細胞癌のエコーパターンは, 肝硬変合併の有無にかかわらず, 腫瘤内変性壊死と関連がみられ, 腫瘤内に変性壊死のないものは低エコー型または正エコー型を示し, 腫瘤内に非融解壊死部と非壊死部が混在しているものは混合型を示し, 腫瘤の大部分が非融解壊死に陥ったものは正エコー型または高エコー型を示した. また, 肝細胞癌の被膜エコーは, 被膜の厚さが1mm以上あるものに検出され, 低エコー帯として検出された.
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その発生因子と予防に関する一考察
浅江 正純, 勝見 正治, 青木 洋三, 山本 誠己, 江川 博, 三木 保史, 橋本 忠明, 湯川 裕史
1983 年16 巻12 号 p.
2098-2105
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
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術後に発生する高アミラーゼ症例では, 唾液腺型アミラーゼ活性の上昇によるものが多く, その原因としてホルモン様物質や唾液腺導管の一時的な閉塞や狭窄なども考えられている. そこで, 術後早期よりうがいを励行させ, 血中と尿中のアミラ-ゼとそのアイソザイムを術前と術後1, 3, 5, 7, 14病日に測定し, うがいを行わなかった群と比較した. 対象は腹部消化器疾患患者群と脳神経外科疾患患者群であった. その結果, 腹部消化器疾患患者群においてうがいを施行した群では有意にアミラーゼ活性, とくに唾液腺型活性の低下をみた. また脳神経外科疾患群においては高アミラーゼ症の発生頻度は腹部消化器疾患群にくらべ有意に低下していた.
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松野 正紀, 武田 和憲, 小針 雅男, 佐々木 浩一, 山内 英生, 佐藤 寿雄
1983 年16 巻12 号 p.
2106-2111
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
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教室で経験した膵頭十二指腸切除術131例のうちChild法に準じた消化管再建 (BII型) 128例について手術成績および術後の病態について検討し次のような成績を得た.(1) 術後早期の合併症は縫合不全13.0%,肝障害8.4%,消化管出血4.6%などであった.(2) BT-PABA排泄試験では,術後2ヵ月で排泄率は術前の平均78.8%から63.9%へ低下したが,良性疾患および再発のみられない悪性疾患では術後早期の値を維持する傾向がみられた.(3)長期観察例では,残存膵機能,消化吸収機能は良好に保たれており,膵頭切除後の病態を変化させる要因は膵管空腸吻合口の開存性にあると思われた.
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臨床的意義とその発生機序に関する考察
松本 由朗, 菅原 克彦, 井田 健, 真下 六郎, 許 国文, 藤井 秀樹, 若城 茂太朗, 磯和 剛平, 小山 茂樹
1983 年16 巻12 号 p.
2112-2121
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
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発生機序の異なるとみられる門脈走行異常の3症例を経験し, 診断, 治療の要点ならびにその文献的考察を行い, さらに発生機序につき推論を示した. 1) 十二指腸前門脈: 35歳, 男, 胆管結石, 肝内結石を合併, 文献上109例が報告されている. caudal anastomosisが本流となって生じたものと思われる. 2) 膵前十二指腸後門脈: 64歳男. 胆管結石, 胆管癌合併. 文献上3例目の報告例で卵黄静脈と肝窩の位置関係の異常により生じたと推定される. 3) 門脈本幹欠損: 62歳, 女. 胆管炎, 胆嚢結石を合併, 門脈血はすべて胆管を取り巻く太い網目状の副血行路を通り肝内に流入する. 同様な症例の報告はほかに見当らない. 両側卵黄静脈間の吻合形成不全によるものと推定される. なお以上の3症例はいずれも先天性総胆管拡張症の胆管形態を示した.
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江川 裕人, 山本 雄造, 足立 幸人, 宮原 勅治, 山本 正之, 上山 泰男, 小沢 和恵, 戸部 隆吉, 安田 和弘, 鳥原 康行, ...
1983 年16 巻12 号 p.
2122-2124
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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石井 俊昭, 小池 明彦, 鈴村 和義, 鈴木 寛路, 加藤 健一, 金光 泰石, 成瀬 隆吉, 山本 貞博
1983 年16 巻12 号 p.
2125-2128
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
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坂崎 庄平, 藤堂 泰三, 北村 輝男, 宋 星胎, 高井 敏昭, 康 市損, 樽谷 英二, 浅井 毅, 武田 温裕, 久保 敦, 奥野 匡 ...
1983 年16 巻12 号 p.
2129-2133
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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丸山 尚嗣, 神津 照雄, 高橋 敏信, 谷口 徹志, 荻野 幸伸, 山本 義一, 小野田 昌一, 磯野 可一, 竜 崇正, 佐藤 博
1983 年16 巻12 号 p.
2134-2137
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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小玉 雅志, 高橋 俊雄, 木田 光一, 山口 俊晴
1983 年16 巻12 号 p.
2138
発行日: 1983年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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