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小山 広人, 平田 勝, 張 紹泰, 皆川 正己, 橋本 雅司, 柴崎 正幸, 国土 典宏, 坂本 裕彦, 大橋 一雅, 三條 健昌, 出月 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2549-2554
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
Ethanolamine oleate (E. O.) による食道静脈瘤硬化療法をうけた症例を有効群 (1年以上再発を認めなかったもの) 12例, 効果不良群 (3回以上の施行によっても改善のみられないもの, あるいは3か月以内に再発したもの) 15例にわけ, 硬化療法の効果, 再発を予防しうる因子につき検討した.
肝機能, 腹水の有無, Child分類では差がなく,(1) 静脈瘤消失に要したE. O. 量 (≧25~30ml),(2) 経過中にみられる霜降り状の特異的発赤所見や細静脈増生などの内視鏡所見,(3) 基礎疾患として多発生肝癌, 門脈腫瘍栓の併存などが効果不良, あるいは再発を予測するのに有用と考えられた. また, 閉塞肝静脈圧 (≧24mmHg), 静脈瘤穿刺圧 (≧28mmHg) などから効果を予測できる可能性がある.
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馬場 政道, 島津 久明, 福元 俊孝, 野口 靖彦, 中野 静雄, 草野 力, 牟礼 洋, 榎本 稔美, 森永 敏行, 田辺 元, 吉中 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2555-2562
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
n
3-4 (+) で, 深達度a
2までのstageIV食道扁平上皮癌根治切除85例を, 頸部, 後腹膜リンパ節 (No.8, 9, 11, 16) 転移の有無から4型 (頸・後腹膜 (-) 型33例, 後腹膜型18例, 頸部型28例, 頸・後腹膜型6例) に分類し, リンパ節郭清の意義を検討した. 3領域郭清32例では7割が頸部転移, 3割が胸・腹腔内転移によりstIVと規定された. 頸・後腹膜 (-) 型の5年生存率は22%で, 気道群 (No.106,107,109) 転移の有無により予後が左右された. 後腹膜型の5生率は28%で, 気道群から腹腔動脈領域の郭清が重要である. 従来, 3年生存例がなかった頸部型では, 3領域郭清により5生率15%となったが, 郭清範囲内の頸部・上縦隔再発例が多かった. 頸・後腹膜型では, 3年以上生存例を認めなかった.
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西和田 敬, 中谷 勝紀, 宮城 信行, 澤田 秀智, 奥村 徹, 渡辺 明彦, 山田 行重, 志野 佳秀, 矢野 友昭, 中野 博重, 小 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2563-2568
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
ヒトalpha-fetoprotein (AFP) 産生食道腺癌のヌードマウス皮下での移植継代に成功し, その生物学的特性を検討した. 移植材料は胸部中部食道 (Im) に発生した食道腺癌の転移リンパ節より得た. 血清AFP値は351.5ng/mlと高値であり, 食道原発巣および転移巣内にAFP染色陽性細胞を確認した. 現在14代まで継代し生着率は100%であり腫瘍重量倍増時間は平均14.4日であった. 担癌マウス血清AFP値は腫瘍重量と有意の相関があった. 皮下継代腫瘍からの腫瘍細胞浮遊液のマウス脾臓内注射 (IS) により75%に肝転移が生じた. 肝転移マウスの血清AFP値はIS後経時的に増加した. 本移植系の樹立はAFP産生腺癌の生物学的特性を究明するのに有用であると考えられる.
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伊藤 道雄, 伊藤 淳一, 荒川 光昭, 武田 隆, 佐藤 敏彦, 加藤 宣誠, 須貝 昌博, 堀内 義美, 渋間 久, 菊地 惇, 池田 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2569-2575
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
胃手術1,346例中術後腹腔内膿瘍を合併した20例を対象とし, その臨床像および診断と治療について検討した. 胃切除例の術後腹腔内膿瘍の発生頻度は1.5%で, 進行胃癌, 2.6%, 胃全摘4.7%と発生頻度が高い. 縫合不全からの発生は40%と比較的少なく, 部位は左横隔膜下70%と多い. 早期確定診断にはcomputed tomography (CT) や腹部超音波, 腹部単純X線検査などの複合診断が有用であり, これらで診断しえない例には,
67Ga citrateシンチグラフィーも有用であることがある. 比較的膿瘍腔の小さい症例は保存的治療も可能であるが, 保存的治療の限界をみきわめ適切なドレナージを加えることが重要である.
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孝冨士 喜久生, 橋本 謙, 児玉 一成, 吉田 力, 武田 仁良, 掛川 暉夫
1989 年22 巻11 号 p.
2576-2581
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
胃癌症例38例を対象に新鮮切除胃標本を過酸化水素法にて膨脹させ, 胃壁内リンパ管, とくに粘膜固有層表層毛細リンパ管を肉眼的, 組織学的に検討し, 以下の結果を得た.
粘膜面からの肉眼的観察で白色の小斑が十二指腸輪状ヒダ部, 幽門腺および中間帯領域小弯部 (幽門腺萎縮と腸上皮化生が高度な部), 胃底腺領域皺襞部に多数観察され, 組織学的にこの小斑は過酸化水素法により膨脹された粘膜固有層の毛細リンパ管が密に分布する部位と一致した. 活性炭に切除標本を浸漬させた後過酸化水素法で処理した例では, 小斑部毛細リンパ管を含めリンパ管内に活性炭の流入が認められ, 小斑部毛細リンパ管が物質の吸収に関与しているものと思われた.
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稲葉 行男, 杉山 譲, 三上 泰徳, 鈴木 英登士, 遠藤 正章, 中村 文彦, 小野 慶一, 小沢 正則, 工藤 邦夫, 渡部 修一, ...
1989 年22 巻11 号 p.
2582-2590
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
胃癌患者275例を対象に術前, 術後のcarcinoembryonic antigen (CEA) を測定し, その臨床的意義について検討した. 術前CEAの平均値は7.6±35, 5ng/mlで, 5.1ng/ml以上の陽性率は21.5%だった. 術前CEAおよび陽性率は胃癌stageの進行とともに有意に高くなり, その構成因子である肝転移, 腹膜播種, リンパ節転移, 深達度とも有意な関連が認められた. 組織型では乳頭腺癌, 膠様腺癌でCEA陽性率が比較的高かった. 胃癌治癒切除率はCEA高値群では有意に低下していた. 再発形成では, 肝転移型再発例の術前CEAは高値例が多く, 再発時, その急激な上昇をみた. 術前CEA高度陽性群は陰性群に比べ予後不良だった.
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加藤 道男, 島田 悦司, 多田 康之, 船坂 真里, 吉川 恵造, 中村 毅, 堀田 芳樹, 斉藤 洋一
1989 年22 巻11 号 p.
2591-2598
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
胃癌の生物学的特性を検索するため, 胃癌切除1,225例を対象とし, 癌巣をLaurénの組織学的分類から腸型とびまん型に分類し, 胃癌取扱い規約の項目と対比, さらにリンパ節転移の肉眼と組織判定の異同につき検討した.
Laurén分類の腸型は高齢者, 肉眼型の1型と2型, 肝転移高度例, 組織型のpap, tub
1, tub
2, stage Iとstage IIに多くみられ, またびまん型は若年者, 占居部位が全胃, 肉眼型の3型と4型, 腹膜播種性転移高度例, 組織型のpor, sig, muc, stage IIIとstage IVに多いという特徴を示した.
また, リンパ節転移の肉眼と組織判定の異同では, 腸型に誤陽性が多く, びまん型に誤陰性が多く, 外科治療上の留意点と思われた.
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北村 正次, 荒井 邦佳, 吉川 時弘, 神前 五郎, 粟根 康行
1989 年22 巻11 号 p.
2599-2605
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
肝転移 (同時性) を伴う胃癌111例を対象として臨床病理学的事項
1) ならびに動注療法について検討した.
H因子別ではH
1が30.6%, H
2が27.0%, H
342.4%であった. 胃癌の肉眼型では2型38.0%, 3型46.6%であり, 組織型では分化型64. 8%, 低分化型29.6%であった. 胃切除群の予後は胃非切除群より有意に良好であった (p<0.001). H
1, H
2, H
3の予後はH
3が最も悪かったが, 3群間に有意差を認めなかった. 胃切除・動注 (+) の予後は胃切除・動注 (-) より軽度良好であった. 胃非切除・動注 (+) の予後は胃非切除・動注 (-) より有意に良好であった (p<0.01). したがって, 胃原発巣とH
1, H
2の可及的切除, それと投与方法を工夫した肝動注および全身療法が必要と考えられた.
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本田 亮一, 小林 一雄, 加瀬 肇, 佐藤 行彦, 柳田 謙蔵, 吉雄 敏文
1989 年22 巻11 号 p.
2606-2614
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
胃癌手術における摘脾術が術後の免疫能にどう影響するのかを明らかにする目的で, 88例を対象に進行度別, 摘脾・非摘脾別に免疫学的指標の推移を比較した. また33例に術中の脾静脈採血を行い, 免疫学的特徴について検討した. 摘脾群では進行度に関係なくOKT4細胞比, OKT4/OKT8比の低下傾向とIgG FcR (+) T細胞比, Leu7細胞比の術後早期からの上昇を認めた. 各stageの脾静脈血でprostaglandin E
2は末梢血に比べ高値を示した. また進行例ではCD8 (+)・CD11 (+) 細胞比の高値とCD4 (+)・2H4 (+) 細胞比の低値を認めたが, CD16 (+)・Leu7 (+) 細胞比やNK活性はstage IVでも比較的高値を維持していた. したがってなお摘脾の是非を即断するのは困難であると考えられた.
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石川 正志, 余喜多 史郎, 古味 信彦, 幕内 雅敏
1989 年22 巻11 号 p.
2615-2621
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
イヌに閉塞性黄疸を作成し, 全肝の70%領域の門脈塞栓術を行い, 門脈塞栓術後の肝再生について実験的に検討した. 肝組織血流量, 肝細胞ATP量は2週間の閉塞性黄疸によって術前値の約70%に低下したが, 解除後2週目にはいずれも術前値に復した. また黄疸肝においても門脈塞栓術の一般肝機能検査におよぼす影響は軽微であり, 黄疸が軽度あっても減黄術が適切に行われているならば, 門脈塞栓術を施行してもさしつかえないと思われた. 一方門脈塞栓術後の非塞栓葉の全肝重量に対する割合については, 黄疸犬 (40.5±4.5%) は正常犬 (47.6±3.2%) に比べて有意に低値であったが (p<0.05), 無処置群 (30.1±4.4%) よりは有意に高値であり (p<0.01%), 黄疸下でも門脈塞栓術後の肝再生は期待できるものと思われた.
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平田 公一, 唐沢 学洋, 相沢 誠, 山田 毅, 向谷 充宏, 和田 好正, 北川 一彦, 白松 幸爾, 戸塚 守夫, 早坂 滉
1989 年22 巻11 号 p.
2622-2628
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
教室で一定期間内に施行した上腹部消化器外科手術109例を手術侵襲度および肝疾患併存 (慢性肝炎・肝硬変) の有無から4群に分け, 術前後の凝固線溶変化を観察しこの変化と胆汁うっ滞あるいはエンドトキシン血症発生との関係を検討した. DICスコア有得点例は40例で5点以上の5例, 3点以上の19例中18例 (95%) は肝疾患併存例であった. 術後胆汁うっ滞, エンドトキシン血症発生については, 肝疾患併存例でそれぞれ24.2%, 39.8%であるのに対し, 非併存例で1.3%, 3.0%と両者間に明らかな差を認めた. なお, 術後Gabexate Mesilate30~40mg/kg/目投与の凝固線溶発生予防あるいは改善としての有用性を確認した.
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安藤 正, 大河内 信宏, 加藤 博孝, 小泉 雅典, 藤盛 啓成, 桜田 正寿, 里見 進, 佐々木 崇, 田口 喜雄, 森 昌造, 矢島 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2629-2633
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
ブタ肝移植において移植後のエンドトキシン (Et) の変動について検討した. 3時間 (n=5) および12時間保存 (n=2) の移植モデルで全例において血中Etが検出され, 移植後24時間の間に8~380pg/mlのピ-ク値を示し以後漸減した. このEtは従来の合成基質法では陽性に検出されたがβ-glucan感受性因子を選択的に除去したエンドトキシン特異テストでは全く検出されなかった, また移植前後での血液培養は全例が陰性であった. この現象はヒトの肝不全時にみられる, 矢島らのいうところのnon-septic endotoxemiaと同一のものであると考えられた. 移植肝の状態が悪く, 数時間で死亡した例では血中Etが低値を示す傾向が認められ, この意味で生着予後の1つの指標となりうると考えられたが, この現象は従来のspill-over学説では説明困難であった.
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平野 鉄也, 真辺 忠夫, 山木 健一郎, 浅野 昇, 戸部 隆吉
1989 年22 巻11 号 p.
2634-2639
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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肝切除後の肝再生過程での膵内分泌系の役割を解明する目的で, イヌにおいて40%肝切除後経時的に門脈血中膵ホルモンを測定するとともに経静脈的耐糖能検査と膵生検を施行し, 耐糖能および組織学的に膵島とその構成要素であるA, B, D細胞の変化を観察した. 肝切除2日後門脈血中インスリンは59%, ソマトスタチンは53%と有意に低下し, 膵グルカゴンは173%に上昇 (いずれもp<0.05) し, この傾向は約1週間持続した. 膵島は肝切除1週間後有意に増大し, A, B, D細胞は全てが1.5倍に増大した. 経静脈的耐糖能検査による耐糖能は術後早期に低下し, 肝切除後の膵内分泌系における機能と形態でのかい離が認められ, 肝切除後の肝膵相関の複雑な関連性が示唆された.
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吉田 晃治, 野中 道泰, 渕上 量三, 内田 立生, 田代 和弘, 戈津 秀樹, 杉原 茂孝, 有高 知樹, 日高 令一郎
1989 年22 巻11 号 p.
2640-2649
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
年間に経験した癌深達度漿膜下組織以内の胆嚢癌は粘膜1例, 固有筋層5例, 漿膜下組織5例の11例である, 術前診断は7例 (64%) に診断できFた. 主な術前検査法と腫瘍描出率は超音波では11例中5例 (45%), computed tomographyおよび直接胆道造影では8例中6例 (75%), 血管造影では7例中3例 (43%), 細胞診陽性例は術前5例中2例 (40%) だが, 術中は捺印塗抹細胞診の併用により4例中3例 (75%) と高率であった. 術中超音波では4例中3例 (75%) に組織学的癌深達度とほぼ一致し, 術式決定に非常に有用であった. 手術術式は肝床切除と第2群リンパ節郭清が主な術式である. 遠隔成績は11例中7例 (64%) が3年以上生存中で良好な成績である.
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林 誰欽, 古川 正人, 中田 俊則, 草野 敏臣, 田代 和則, 渡部 誠一郎, 糸瀬 薫, 城野 英利, 角田 司, 土屋 凉一
1989 年22 巻11 号 p.
2650-2654
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
過去11年8か月間に当科で経験した骨盤内臓全摘術12例の術後合併症について検討した. 性別は男性10例, 女性2例で, 原疾患はS状結腸・直腸癌9例, その他の悪性疾患3例であった. 1期手術7例, 2期手術5例で, 5年生存率は72%であった. 術後合併症では骨盤内膿瘍6例, 尿路感染症7例, イレウス5例などが主なものであった. 術後骨盤内膿瘍形成は, 術前からイレウス状態にあったもの, 術中出血量2,000ml以上の症例で多かった. またその予防のためには, 人工肛門などによるイレウス状態の改善と, 腫瘍摘出後の骨盤内死腔の十分なドレナージが必要であると思われた. 尿路感染症については尿管皮膚瘻で多発しており, 回腸導管が望ましいと考えられた.
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東郷 杏一, 川口 貢, 奥野 匡宥, 池原 照幸, 長山 正義, 鎗山 秀人, 本吉 宏行, 西森 武雄, 梅山 馨, 北野 厚生, 小林 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2655-2659
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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当教室で外科的治療が行われた潰瘍性大腸炎15例を対象に検討を加えた. 発症時年齢は平均29. 7歳であり, 男性11例, 女性4例であった. 罹患部位別では全大腸炎型12例, 左側大腸炎型3例, 重症度別分類では重症8例, 中等症7例であった. 合併症は白内障, 両側大腿骨頭壊死, 静脈血栓症, 痔疾患などがみられた. 手術適応は, 緊急手術が5例 (大出血3例, 穿孔1例, 中毒性巨大結腸症1例) であり, 準緊急手術が1例, 待期手術が9例であった. 手術術式は, 結腸全摘・回腸直腸吻合術7例, 結腸全摘・回腸瘻造設術5例, 大腸全摘・回腸瘻造設術2例, 盲腸瘻造設術1例であった. 術後は12例においてほぼ満足した社会生活を営んでいた.
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山田 一隆, 石沢 隆, 中野 静雄, 春山 勝郎, 桂 禎紀, 長谷 茂也, 鮫島 隆志, 丹羽 清志, 高尾 尊身, 島津 久明
1989 年22 巻11 号 p.
2660-2665
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
教室の切除大腸癌308例における肝・肺転移例 (同時性46例, 異時性22例) と非転移例の臨床病理学的所見を比較検討した結果, 有意差がみられた因子はリンパ節転移と静脈侵襲であり, 両因子は肝・肺転移の危険因子であることが示唆された. carcinoembryonic antigen (CEA) ダブリングタイムから検討すると, 同時性肝・肺転移11例における生存期間とCEAダブリングタイムは有意の相関を示し, 腫瘍の発育速度をよく反映していた. また, 治癒切除後のCEAダブリングタイムの平均値は, 肝再発5例では51. 7日, 肺再発4例では129. 7日であり, 両者の間に有意の差異が認められた. すなわち, 術後のCEAダブリングタイム値の検討より肝再発か肺再発かの推測が可能であると思われた.
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鈴木 章一, 関根 毅, 須田 雍夫
1989 年22 巻11 号 p.
2666-2670
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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大腸粘液癌症例は大腸癌手術例482例中23例, 4, 8%にみられた. このうち, 大腸粘液癌切除症例22例について臨床病理学的検討を分化型腺癌症例377例と対比し行った. 粘液癌は若年者, 女に多い傾向がみられ, 占居部位では盲腸に有意に多く認められた (p<0.05). 肉眼型では3型が多くみられた. stageは進行したものが多く, 壁深達度はss (a
1) 以上, リンパ節転移はn
3 (+), n
4 (+) が多い傾向を示した. 腹膜転移は18.2%に認められた. 治癒切除率は60.9%で分化型腺癌に比べて低率であった. 5年生存率は粘液癌切除例では53. 4%で分化型腺癌に比べて不良であったが, 治癒切除例では82.0%で分化型腺癌と同様であり, 遠隔成績は良好であった.
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高嶋 達, 黒田 吉隆, 辻 政彦
1989 年22 巻11 号 p.
2671-2676
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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術前血中carcinoembryonic antigen (以下CEA) 値が大腸癌の予後に与える影響を調べ, 予後因子としての重要性を検討した. 大腸癌切除症例467例を大腸癌取扱い規約
1)によるstage分類別に生存率を求めたところ, stage IIでは5年生存率がCEA2.5ng/ml以下の群で88%, 2.6ng/ml以上の群で72%であり, stage IIIではおのおの80%, 44%であり, 2.5ng/ml以下の群が有意に良好な予後を示した. Coxの重回帰型生命表法
2) 3) による分析では, CEA値の回帰係数は0.5886, P値は2.8%, リスク比は1. 802であり, リンパ節転移や壁深達度が予後に与える影響の大きさに, ほぼ匹敵する数値であった. これらのことより, CEA値は大腸癌の予後を決定する重要な因子であると考えられた.
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大田垣 純, 多幾山 渉, 青儀 健二郎, 村上 正和, 高嶋 成光, 土井原 博義, 万代 光一, 森脇 昭介
1989 年22 巻11 号 p.
2677-2680
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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水上 泰延, 二村 雄次, 早川 直和, 鳥本 雄二, 平井 孝, 安井 章裕, 所 昌彦, 河野 弘, 秋田 幸彦, 梛野 正人, 塩野谷 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2681-2684
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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藤井 輝彦, 藤田 博正, 山名 秀明, 白水 玄山, 南 泰三, 掛川 暉夫
1989 年22 巻11 号 p.
2685-2688
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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山中 英治, 平松 義文, 浅井 晃, 日置 紘士郎, 山本 政勝, 田中 孝也
1989 年22 巻11 号 p.
2689-2692
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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フリー
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中尾 丞, 澤井 照光, 長谷川 宏, 石井 俊世, 栄田 和行, 野口 恭一, 松永 尚文, 高原 耕
1989 年22 巻11 号 p.
2693-2696
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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フリー
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外科的処置を必要とした4例
岩澤 卓, 辻仲 利政, 城戸 良弘, 小川 道雄, 塩崎 均, 宮本 徳廣, 上林 純一, 村田 厚夫, 小林 研二, 森 武貞, 鈴村 ...
1989 年22 巻11 号 p.
2697-2700
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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大森 浩二, 田中 承男, 河村 允, 中江 晟, 永島 計, 木本 邦彦, 関川 進
1989 年22 巻11 号 p.
2701-2704
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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フリー
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糸瀬 薫, 古川 正人, 中田 俊則, 草野 敏臣, 林 誰欽, 田代 和則, 渡部 誠一郎, 城野 英利, 森 宣
1989 年22 巻11 号 p.
2705-2708
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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三浦 一浩, 成高 義彦, 大石 俊典, 小川 智子, 若林 敏弘, 小豆畑 博, 大谷 洋一, 菊池 友允, 小川 健治, 梶原 哲郎
1989 年22 巻11 号 p.
2709-2712
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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蔡 元奎, 馬場 信雄, 西村 一郎, 野口 正人
1989 年22 巻11 号 p.
2713-2716
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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フリー
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安野 正道, 五関 謹秀, 斉藤 直也, 遠藤 光夫
1989 年22 巻11 号 p.
2717-2719
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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奥村 悟, 弘中 武, 陳 孟鳳, 山本 博史, 堀 勝文
1989 年22 巻11 号 p.
2720-2723
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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小木曽 清二, 二村 雄次, 近藤 哲, 前田 正司, 神谷 順一, 早川 直和, 塩野谷 恵彦
1989 年22 巻11 号 p.
2724-2727
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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西村 興亜, 川角 博規, 梶谷 真司, 金子 徹也, 坂本 秀夫, 古本 豊和, 日前 敏子, 古賀 成昌
1989 年22 巻11 号 p.
2728-2731
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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梛野 正人, 早川 直和, 道家 充, 北川 茂久, 二村 雄次, 松本 隆利
1989 年22 巻11 号 p.
2732-2735
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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飯原 啓介, 大植 雅之, 高見 康二, 三好 康雄, 三嶋 秀行, 長岡 浩人, 黒川 英司, 明石 英男, 水本 正剛, 青木 行俊
1989 年22 巻11 号 p.
2736-2739
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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内田 立生, 吉田 晃治, 野中 道泰, 淵上 量三, 田代 和弘, 原口 周一, 杉山 俊治, 才津 秀樹
1989 年22 巻11 号 p.
2740-2743
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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高橋 孝行, 三鍋 俊春, 森 俊雄, 棚橋 達一郎, 奈良 圭司, 石井 壽晴
1989 年22 巻11 号 p.
2744-2747
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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梅原 靖彦, 吉田 雅行, 宮原 透, 大場 範行, 原田 幸雄, 錦野 光浩, 金子 栄蔵, 渡辺 文利
1989 年22 巻11 号 p.
2748-2751
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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藤本 三喜夫, 横山 隆, 児玉 節, 竹末 芳生, 村上 義昭, 瀬分 均
1989 年22 巻11 号 p.
2752-2755
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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三好 康雄, 水本 正剛, 明石 英男, 黒川 英司, 三嶋 秀行, 飯原 啓介, 長岡 浩人, 大植 雅之, 高見 康二, 青木 行俊
1989 年22 巻11 号 p.
2756-2759
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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田辺 博, 渡辺 進
1989 年22 巻11 号 p.
2760-2762
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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舟山 裕士, 佐々木 巖, 内藤 広郎, 神山 泰彦, 高橋 道長, 福島 浩平, 松尾 哲也, 柴田 近, 松野 正紀
1989 年22 巻11 号 p.
2763-2766
発行日: 1989年
公開日: 2011/03/02
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