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藤井 一郎, 広瀬 周平, 高橋 健治, 木村 秀幸, 大原 利憲, 筒井 信正, 北村 元男, 片岡 和男, 間野 清志
1986 年19 巻4 号 p.
729-733
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
80歳以上の胃癌手術のうち切除例55例につき種々の因子を手術直接成績と遠隔成績で検討した.術前の全身状態は術後経過とよく相関した.手術時間は2時間半, 出血量は500mlまでが安全の限界と考えられた.上部胃癌に対する全摘あるいは噴切例, あるいは他臓器合切例の術後直接成績は悪いので, 適応を厳重に選び侵襲を最小限にとどめ, 術後はとくに呼吸・循環・栄養の面で綿密な管理を行うべきである.リンパ節郭清はR
2を目指すべきであるが, 全身状態より不可能な場合でもR
1に重点的郭清を追加して, 少なくとも相対的非治癒切除となるように努力すべきである.
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血清および免疫組織学的検討
関川 浩司
1986 年19 巻4 号 p.
734-740
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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Carbohydrate antigen 19-9 (CA19-9) の胃癌・大腸癌における臨床的意義について血清および免疫組織学的立場から検討を加えた.対象は胃癌47例, 大腸癌34例である.血清CA19-9は病期進行とともに高値を示す傾向にあり, また腫瘍量の増大とともに高値を呈した.さらに胃癌においては組織分化度が低くなるに従い血清CA19-9は高値を示した.また再発進行例においては予後判定因子としても有用であった.組織内CA19-9の局在に関しては酵素抗体法を用いることにより癌細胞胞体内にその存在を認めた.脈管侵襲と組織内CA19.9の有無をみたところ, 静脈侵襲のある例に組織内CA19-9染色陽性となる例が多かったことは, 癌進展度と組織CA19-9の関連性をうかがわせた.
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布村 正夫, 斉藤 典男, 更科 広実, 鈴木 秀, 新井 竜夫, 高橋 一昭, 谷山 新次, 横山 正之, 井上 育夫, 井原 真都, 奥 ...
1986 年19 巻4 号 p.
741-745
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
当教室の胃癌症例160例に対し, 大腸重複癌の早期発見を目的として, 術前に注腸X線検査を第1選択とする大腸検索を積極的に施行した.注腸X線像上, ポリープ様病変28例 (17.5%), 進行癌1例 (0.6%) が認められた.内視鏡的ポリペクトミーを施行した14症例25病巣の大腸腺腫の検討において, 発生部位では上行結腸に比較的多く (28.0%), 異型性ではmoderate dysplasia以上の異型度を示すものが40.0%と高頻度であり, とくに5~10mmの小さな腺腫で54.5%とその傾向は著しい.大腸悪性腫瘍は注腸X線検査施行例の2.5%, 4症例7病巣に発見され, このうち5病巣は早期癌であった.以上より胃癌症例に対して大腸検索を行うことの意義は大きいと考えられた.
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石山 秀一, 瀬尾 伸夫, 布施 明, 片桐 茂, 飯澤 肇, 川村 博司, 亀山 仁一, 塚本 長
1986 年19 巻4 号 p.
746-751
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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門脈圧亢進症66例の側副血行路について検討した.遠肝性側副血行路のうち左胃静脈の発生頻度が最も高く, 次いで短胃, 脾-後腹膜, 下腸間膜, 傍臍, 脾-腎静脈の順であった.左胃静脈の直径が大きいと静脈瘤の程度も高度であったが, 門脈圧や有効肝血流量との間には相関がなかった.食道静脈瘤の形成に関与しない側副血行路が太くなると門脈圧は低下する傾向があり, 有効肝血流量は有意に低下した.これらの側副血行路の直径の和が10mm以上の症例で食道静脈瘤からの吐血歴があるものはなかったが, 猪瀬型肝性脳症を示すものがあった.門脈圧亢進症の治療においては側副血行路の状態を十分把握する必要があると考えられた.
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橋本 謙, 掛川 暉夫, 武田 仁良, 山名 秀明, 黒岩 達, 小野 真一, 村上 吉博, 平井 裕, 曹 光男, 田中 政治
1986 年19 巻4 号 p.
752-756
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
過去10年間に教室で胃癌肝転移例の頻度は980例中96例 (9.8%) であった.癌腫の主要占居部位とH因子との関連についてみると, 肝片葉への転移のかたよりがみられ, ことにA領域癌のH
1症例では, 8例中7例が肝右葉に転移しており, 門脈血流のstream line theoryを示唆するものであった.術後遠隔成績をH因子を除外したPns-因子のみでみた場合, Pns-stage IIIでは, H
3症例でも, 300日以上の平均生存日数が得られた.一方, Pns-stage IV症例の予後はH
1症例でも, 平均生存日数が187日と極めて短くなっており, 肝転移例の術後平均生存日数にはH因子以外のほか因子が大きく関与していることが推考された.
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石川 治, 大東 弘明, 佐々木 洋, 今岡 真義, 亀山 雅男, 甲 利幸, 福田 一郎, 古河 洋, 小山 博記, 岩永 剛, 笹隈 富 ...
1986 年19 巻4 号 p.
757-763
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
膵全摘後7例の患者に対して総および遊離insulin値をPolyethylene glycol法にて経時的に測定し, その差をinsulin抗体量の指標として血糖値の変動との相関を検討した.その結果5例は抗体量の著明な増加とともに過血糖を, うち4例には低血糖をも頻発するようになった.うち2例はinsulin製剤の変更とともに抗体量は低下し血糖controlは安定化した.抗体はすべてIgG globulinであった.insulin負荷テストにおいて, 抗体存在下では遊離insulinの半減期は遅延しており, これが過・低血糖の頻発した一因と考えられた.また一旦発生した低血糖に対して, 血糖上昇作用を有するホルモンの反応は不良で, これが低血糖からの回復能に乏しい理由と考えられた.
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十二指腸, 空腸, 回腸壁内リンパ管について
小林 建仁
1986 年19 巻4 号 p.
764-772
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
イヌ小腸 (十二指腸, 空腸, 回腸) において, 色素の組織内注入法によるリンパ管造影を行ったのち, 腸管壁全層の透明標本を作製して壁内のリンパ管を立体的に観察し, 各層別の基本的なリンパ管分布について検討した.絨毛には1条の中心乳ビ腔があり, 絨毛底部の3次元に拡がるリンパ管叢に流入していた.粘膜筋板直上部は2次元に拡がるリンパ管叢が発達しており, リンパ管相互の連続性が最も良く保たれていた.粘膜下層のリンパ管は太く多彩な形態を示すが, 浅層と深層で分布状態が異なっていた.また深層では部位により分布の違いが認められた.輪状筋層, 縦走筋層はともに筋線維の方向に平行な走行を示すリンパ管が主であった.
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遠藤 健, 豊島 宏
1986 年19 巻4 号 p.
773-778
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
大腸癌切除後の血中CEA測定による経過観察の有用性を確認する目的で, 治癒切除後の大腸癌再発例45例 (肝転移14例, 局所再発23例, その他8例) における血中CEA値の推移を中心に検討した.肝転移例では術後CEA値が陰性に復さない例が半数を占めた.また, 再発確認時のCEA陽性率は肝転移例の93%と同様に局所再発例でも87%と高率であった.CEAの陽性化は再発確認時期より平均2.1ヵ月先行しており, 再検して陽性であれば再発部位の確認を急ぐ必要があると考えられた.再発後の再切除および照射の効果判定にCEAの測定が有用であること, またCEA値の推移とともに血沈の促進が再発の指標になりうることも確認された.
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津森 孝生, 中尾 量保, 宮田 正彦, 長岡 真希夫, 中村 正廣, 川島 康生, 吉川 幸伸, 南 俊之介, 澤田 道雄, 吉龍 資雄生
1986 年19 巻4 号 p.
779-783
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
消化管原発の平滑筋肉腫12例に対し, 癌に準じたR2までのリンパ節郭清を含む治癒切除術を10例に, 非治癒切除を2例に施行した.切除標本所見では腫瘍の管内性発育4例, 管外性発育8例であり, Stage分類を行うと0期1例, I期5例, II期6例となった.術後経過は2ヵ月~9年7ヵ月の間で6例が生存, 6例が腫瘍死した.死亡6例のうち5例はStage IIの進行症例であった.以上, 12例の検討の結果, 消化管平滑筋肉腫は管外性発育を示しやすく腫瘤径の大なるものが多いことがわかった, また予後を推測する上で組織学的分化度を加えたStage分類が有用であると考えられた.
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前場 隆志, 近石 恵三, 田中 聰
1986 年19 巻4 号 p.
784-786
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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高田 泰次, 森本 秀樹, 秋田 利明, 小林 彰, 加藤 佳典, 丸橋 和弘, 千葉 幸夫, 石原 浩, 谷川 允彦, 村岡 隆介
1986 年19 巻4 号 p.
787-790
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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山瀬 博史, 二村 雄次, 早川 直和, 長谷川 洋, 神谷 順一, 前田 正司, 土江 健嗣, 岡本 勝司, 岸本 秀雄, 塩野谷 恵彦
1986 年19 巻4 号 p.
791-794
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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加陽 直実, 中村 達, 阪口 周吉, 中村 真一, 喜納 勇
1986 年19 巻4 号 p.
795-798
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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河村 武徳, 小長 英二, 榎本 正満, 佐々木 明, 八木 孝仁, 蓮岡 英明, 羽井佐 実, 井出 愛邦, 荒木 文雄
1986 年19 巻4 号 p.
799-802
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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板倉 丈夫, 井上 善文, 根津 理一郎, 中尾 量保, 川島 康生, 福井 雄一, 松尾 吉庸, 八木 誠, 窪田 昭男, 鎌田 振吉, ...
1986 年19 巻4 号 p.
803-805
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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福井 四郎, 青木 春夫
1986 年19 巻4 号 p.
806-810
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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山川 満, 前田 純, 藤田 豊樹, 三村 芳和, 小嶋 邦昭, 古屋 清一, 大原 毅, 近藤 芳夫
1986 年19 巻4 号 p.
811-814
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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特に糖尿病歴, 重症度からみた検討
木原 信市, 荒木 昌典, 三隅 厚信, 赤木 正信
1986 年19 巻4 号 p.
815-818
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
フリー
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遠藤 昌夫, 田村 洋一郎, 上田 政和, 菊池 嘉一郎, 松井 淳一, 棚橋 達一郎, 安藤 暢敏, 阿部 令彦
1986 年19 巻4 号 p.
819-822
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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大浪 優二, 岡本 和美, 新津 頼一, 菅原 智, 小保内 寿人, 森 昌造
1986 年19 巻4 号 p.
823-827
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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城戸 良弘, 小川 嘉誉, 田根 叡, 小川 道雄, 塩崎 均, 宮本 徳廣, 殻内 勇夫, 成子 元彦, 丹羽 英記, 安部 嘉男, 小林 ...
1986 年19 巻4 号 p.
828-831
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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今野 哲朗, 樟本 賢首, 白戸 博志, 能登 啓光, 柿田 章, 中西 昌美, 佐野 文男, 内野 純一
1986 年19 巻4 号 p.
832-835
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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米村 豊, 橋本 哲夫, 高嶋 達, 松田 祐一, 宮崎 逸夫
1986 年19 巻4 号 p.
836-839
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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藤本 二郎, 穀内 勇夫, 宮本 徳廣, 田根 叡, 塩崎 均, 城戸 良弘, 小川 道雄, 小川 嘉誉, 森 武貞
1986 年19 巻4 号 p.
840-843
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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岡林 孝弘, 堀見 忠司, 合地 明, 小林 元壮, 武田 功, 平松 聡, 二宮 基樹, 吉田 栄一, 長江 聡一, 向井 晃太, 金田 ...
1986 年19 巻4 号 p.
844-848
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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竹村 和郎, 広川(廣川) 勝昱, 平山 廉三, 三島 好雄
1986 年19 巻4 号 p.
849-853
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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木場 文男, 秋吉 毅, 有永 信哉, 和田 哲哉, 辻 秀男
1986 年19 巻4 号 p.
854-857
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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山田 哲司, 橋爪 泰夫, 山下 良平, 山脇 優, 川浦 幸光, 岩 喬
1986 年19 巻4 号 p.
858-861
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
ジャーナル
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小川 健治, 矢川 裕一, 勝部 隆男, 川田 裕一, 大谷 洋一, 榊原 宣
1986 年19 巻4 号 p.
862-866
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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白水 玄山, 戸次 史敏, 坂本 和義, 山名 秀明, 岩本 元一, 掛川 暉夫
1986 年19 巻4 号 p.
867-871
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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黒須 康彦, 萩野 教幸, 天野 定雄, 石井 郁雄, 水野 敏彦, 森田 建
1986 年19 巻4 号 p.
872-875
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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松本 純夫, 永井 研治, 杉本 辰雄, 沓名 哲治, 竹内 正, 野本 信之助, 吉崎 聰
1986 年19 巻4 号 p.
876-879
発行日: 1986年
公開日: 2011/03/02
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