日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
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ISSN-L : 0386-9768
13 巻, 9 号
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  • 鬼束 惇義, 冨田 良照, 後藤 明彦
    1980 年 13 巻 9 号 p. 1071-1075
    発行日: 1980年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    門脈圧亢進症を有する肝硬変症 (LC) 25例および特発性門脈圧亢進症 (IPH) 15例の腹腔動脈造影豫を検討した.
    LC, IPHともに脾面積および脾動脈径の増大を認めるが, LCとIPHの間には差は認められない.脾面積が180cm2宮未満の門脈圧亢進症においては脾面積と脾動脈径とはよく相関を示すが, それ以上の脾腫の場合は相関は認められない.また小児門脈圧亢進症においては, 脾動脈は脾腫の大きさに比例した拡張はみられない.中等度以上の脾腫を有するLCおよびIPHについてはSiphon現象にて肝動脈径は細い傾向にある.脾面積よりもとめた脾の大きさと門脈圧とは, IPHのみならずLCにおいてもまったく関連がない.
  • 中本 実, 佐藤 良昭, 高橋 恒夫, 井出 哲也, 森永 泰良, 川村 統勇, 三穂 乙実, 長尾 房大
    1980 年 13 巻 9 号 p. 1076-1081
    発行日: 1980年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    胆道疾患, とくに胆石症における術後の遺残, 再発結石あるいは, その他の不定愁訴に対する問題は現在なお大きな部位を占めている.術前の胆道の機能検査は難かしく, 術中検索が中心となることが多い.その検査方法は, 簡便, 迅速, 正確かつ再現性のあるものでなくてはならない.著者は, 胆管末端機能と胆道内の異常を発見するためには, 胆道内圧曲線写法が的確と思われ検討した.とくに, 負荷潅流停止後の圧減衰曲線と圧減衰時間が胆道の異常を表現する重要なPointであると考えられた.術中あるいは術後においても, 胆道内圧曲線描写法, 胆道造影法, および胆道鏡の検査により, 手術方針や術後の問題に対処している.
  • 腸管内容物移送能測定の試み, ことに薬剤効果の実験的判定のために
    河野 正義, 熊田 馨, 辺見 公雄, 瀬戸山 元一, 井上 章, 松田 香苗, 森 敬一郎, 長瀬 正夫, 日笠 頼則
    1980 年 13 巻 9 号 p. 1082-1095
    発行日: 1980年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    腸管内容物移送能の測定の実験モデル作製を試みた.雑種成犬延べ36頭に, 100cm以上3種の長さのThiry-Vellaのloopを作製し, この口側端より生理的食塩水を低速にて注入し, 肛門側端よりの排出量を経時的に連続測定してその移送動態をみた.最初に, この手法が移送能測定法として成り立つため, この測定に影響を与える因子の検討を行い測定上の条件設定を行った.次いで, 各実験群間の移送・排出パターンの相違について検討を加えた.そして最後に, 実際に腸管運動促進・抑制薬剤を使用して, この手法による腸管内容物移送能への効果を判定してみた.その結果, 著者らのこの手法は, 移送能測定, ことに薬剤効果の判定法として十分に有意の情報を与えるもので, その有用性を確認し得た.
  • 今井 敏和, 勝見 正治, 青木 洋三, 庄司 宗弘, 家田 勝幸, 石本 喜和男, 橋本 忠明, 佐々木 政一, 三木 保史
    1980 年 13 巻 9 号 p. 1096-1100
    発行日: 1980年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 矢田貝 凱, 森本 泰介, 大沢 二郎, 滝 吉郎, 堀 勝文, 大塩 学而, 神田 平八郎, 細谷 亮, 篠田 正昭, 村上 治朗
    1980 年 13 巻 9 号 p. 1101-1105
    発行日: 1980年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    特発性S状結腸穿孔は比較的稀であり, 本邦ではわれわれの2例を含めて50例を数えるのみであった.これらの多くは糞便性腹膜炎なるが故に, より重篤な臨床経過を示し, 予後不良なエンドトキシンショックへと移行する危険性が高いと思われる.われわれはこれら症例について, 穿孔の誘因, 入院時臨床所見, 手術々式とその予後等, 統計的に考察を加えたところ, 36%に白血球数の減少が認められ, しかもこれらの症例の場合には死亡率が50%にも達していた.このような臨床検査所見上の本症の特異性を把握しておくことが早期診に, ひいては治療成績の向上にもつながると思われる.
  • 1980 年 13 巻 9 号 p. 1106-1138
    発行日: 1980/09/01
    公開日: 2011/02/17
    ジャーナル フリー
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