図書館サービスの再構築が求められている。現在,多くの図書館利用者がネット接続可能なモバイル端末を携帯し必要な情報を直ちに入手できるため,図書館に足を運ぶ必要が減少した。また,図書館に対するニーズが多様化した。従来の図書館サービスモデルでは,このような変化に十分適応できない。この課題への対応策として,利用者に関わるデータを収集・分析し,利用者ニーズをモデリングすることが有効である。本稿では,このような認識の下,サービス機関としての図書館が置かれた状況を把握するために,どのようなデータを収集し,どのように分析することで,どのような情報や知見を得られるかを,サービスマーケティングの観点から議論する。
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