情報の科学と技術
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66 巻, 2 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
特集:図書館の価値 再考
  • 中村 美里
    2016 年 66 巻 2 号 p. 53
    発行日: 2016/02/01
    公開日: 2016/04/01
    ジャーナル フリー
  • 永田 治樹
    2016 年 66 巻 2 号 p. 54-59
    発行日: 2016/02/01
    公開日: 2016/04/01
    ジャーナル フリー
    社会発展や,情報技術の急速な進展によって,図書館の価値がこれまでのように自明とはみなされず,その果たす役割が問われるようになった。本論は最初に,図書館のインパクトを紹介した国際規格ISO 16439:2014(図書館インパクト評価のための方法と手順)を取り上げる。次いで,学生の学習成果に関する分析事例を検討し,図書館の意義を実証するためのインパクト評価に,これまでのメトリクスだけでなく,種々の外部データを取り込んでデータにおける意味のあるパターンを発見・提示するというアナリティクスの適用を示唆する。
  • 小陳 左和子
    2016 年 66 巻 2 号 p. 60-66
    発行日: 2016/02/01
    公開日: 2016/04/01
    ジャーナル フリー
    大学図書館が大学の教育研究活動を支える基盤であるためには,他館との相互協力が不可欠である。大学図書館間のネットワーク形成にあたっては,国公私立大学図書館協力委員会や国立・公立・私立大学の各図書館協(議)会といった組織体,また,長年学術コンテンツ事業を行っている国立情報学研究所が,大きな役割を果たしている。本稿では,現在これらの関係組織の間で,活動体制・枠組みの再構築が進められている,1)電子資料に関するコンソーシアム,2)機関リポジトリの推進,3)総合目録データベースNACSIS-CATの再構築,といった3つの事例を紹介することにより,最近の大学図書館における連携・協力の動向を概観する。
  • 市古 みどり
    2016 年 66 巻 2 号 p. 67-71
    発行日: 2016/02/01
    公開日: 2016/04/01
    ジャーナル フリー
    本稿は慶應義塾大学における研究支援部門と図書館の関わりを振り返り,今後さらに図書館が研究支援にどのように関わることができるか,その可能性について検討する。図書館によるこれまでの研究支援活動の中心は,資料の収集と提供であった。オープンサイエンス時代を迎え,図書館への期待は高まっている。それに応えるためには,資料を核とするサービスから図書館(員)の持つ機能・知識・技術を活かしたサービスへの転換が必要である。当面,大学内での役割としては,リエゾンやコーディネーターが考えられる。
  • 山﨑 久道
    2016 年 66 巻 2 号 p. 72-77
    発行日: 2016/02/01
    公開日: 2016/04/01
    ジャーナル フリー
    専門図書館の意義(価値やインパクト)は,さまざまな手法で明らかにされてきた。どの先行研究や調査を見ても,投入した費用より多くの便益や利益が得られるとされている。しかしながら,科学技術分野を除くと,外部からの評価は厳しく,専門図書館にとっては,組織内や組織外に対して,自らの意義を明確に提示して,存在意義を納得してもらうことが重要である。そのためには,(1)自分たちの価値を(効果的に)伝えること,(2)組織で,今何が進行しているかを把握すること,(3)プロセスを管理すること,(4)仕事上の能力を維持すること,(5)意思決定にすぐ使える情報を提供すること,が重要であるとされている。
  • 山本 順一
    2016 年 66 巻 2 号 p. 78-83
    発行日: 2016/02/01
    公開日: 2016/04/01
    ジャーナル フリー
    本稿は,OCLCの「世界図書館統計」やアメリカ連邦政府の労働統計局の統計,そして博物館・図書館サービス機構(Institute of Museum and Library Services)の『アメリカの公共図書館調査 2012会計年度』とピュー調査研究センター(Pew Research Center)が2013年に公表した『デジタル時代における図書館サービス』等を用いてアメリカ公共図書館の実態を数値で明らかにしつつ,21世紀の専門職ライブラリアンに求められる知識とスキルを確認しようとし,日本の公共図書館界の現実と重ね合わせ,「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日文部科学省告示第172号)が提示する基本的方向性と一致することを確認しながら,日本にはアメリカのような(専門職)ライブラリアンの知識とスキルを育て,専門職を活かす社会の仕組みが十分には整っていないことを指摘し,このままでは日本の公共図書館総体の近未来が決して明るいものではないことを述べた。
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