現在, 医療の分野は再編成の時代を迎え激動のまっただ中にある。そして医療現場における学術情報供給機関として, 病院図書室も例外なくその厳しい波の中を泳ぎ渡っている。また, インターネットの進展, 雑誌価格の高騰, 組織の電子的インフラ等, 学術情報流通をとりまく世界も現在過渡期を迎えている。そうした状況下で, 当室も一情報部門として元気に機能するために試行錯誤を繰り返している。本稿ではその取り組みについて個々に紹介し, 問題提起とする。院内への情報発信の基礎としての業務の電子化, 利用環境の整備, 移転拡張事業などがこれまでの主な取り組みである。また現在は組織全体の情報インフラの整備に伴って, 図書室から情報が発信できる環境を目指して作業中である。
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