ビブリオメトリックスの諸現象を記述する確立分布として提案されている,ツェータ分布,ユール分布,片側負の二項分布,片側逆ガウス-ポアソン分布,Borel-Tanner分布などの分布の比較を行った。方法は,これまでの過去の諸研究が収集したビブリオメトリックスのデータをいくつか集め,それに各確立分布をあてはめてその適合度を分析するという帰納的な手法である。その結果として片側逆ガウス-ポアソン分布,片側負の二項分布,Borel-Tanner分布,ツェータ分布,ユール分布の順にデータへの適合度が高いことがわかった。また標本分散によって示されるそのデータの統計的特性が,各確立分布の適合性にある程度関連していることが明らかになった。
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