現在提案されている種々の透水係数の空間分布モデルのうち, 比較的多く用いられる指数関数モデル, 自己回帰モデル, べき乗モデルと, 著者らが提案している1/
f型モデルを取り上げ, それぞれのモデルによって生成される透水場の統計的性質について比較検討した. その結果, 指数関数モデルおよび自己回帰モデルでは, 解析スケールが変化する場合には, 分散を一意的に定めることができないこと, また, べき乗モデルでは, 解像度が変化する場合に分散を一意的に定めることができないことを示した. 一方, 1/
f型モデルは, スケールおよび解像度の変化に対する分散の変化が, 対数関数で近似され一意的に定まること, また実地盤の観測結果の再現性も優れていることが明らかになった.
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