生ごみと汚泥の比率を0, 10, 25, 50%で変化させて投入TS濃度12~13%, HRT15日で高温および中温メタン発酵の連続実験を行った. TS分解率は汚泥比率の増加に伴って高温発酵で30~74%, 中温発酵で30~67%減少した. 生ごみ, 汚泥の元素分析結果からし尿汚泥中に微量栄養塩 (Fe, Ni, Co) が含有しており, 汚泥比率25, 50%では, 微量金属の添加無しでメタン発酵が可能であった. 加水分解速度, 酸生成速度およびメタン生成速度は, 汚泥比率の増加とともにいずれも低下していた. 高温発酵と中温発酵を比較すると, 加水分解, 酸生成速度では高温発酵の方が速いが, メタン生成速度では差がほとんどなく, ほぼ同等であった. 高温発酵ではNH
4+-N濃度が2,700~2900mg/L, と比較的高く, アンモニアの部分的阻害によるVFA蓄積が見られた.
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