日本農芸化学会誌
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52 巻, 2 号
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  • 内田 絅, 鈴木 幸雄
    1978 年 52 巻 2 号 p. 53-60
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    Two new derivatives of esculin were isolated in crystalline form from the incubation mixture containing maltose, esculin and acetone powders of pig liver, and identified to be 3'-(α-glucosyl) esculin and 4'-(α-glucosyl) esculin from various data, viz., elemental analyses, UV, IR and NMR absorption spectra, products by hydrolysis with acid and with α-glucosidase, and products by acetylation.
  • 木元 幸一, 小笠原 八十吉, 草間 正夫
    1978 年 52 巻 2 号 p. 61-67
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    1. 豚肝ライソソーム画分から得られる酵素抽出液とConAを反応させたところ,AcPase,β-GlcUAaseおよびエステラーゼ活性は,沈殿部へ移行した.沈殿の形成は,pH 5において最も多くみられた.部分精製したAcPaseおよびエステラーゼは沈殿を形成しなかったが,ディスク電気泳動の結果からConAと結合していることが観察された.
    2. ライソソーム画分からの酵素抽出液は,小麦胚芽凝集素とは沈殿を形成せず,結合も観察されなかった.
    3. 形成されたEnzyme-ConA complexは, α-MMによって解離されたが回収率は悪かった.一方,ConAをα-MMとプレインキュベーションすることにより,ConA-Enzyme complexの形成はほぼ100%近く阻害された.解離反応において,ディスク電気泳動の結果より, AcPaseはpH4~5,エステラーゼは,pH 7の適当な濃度のα-MMによる解離が好ましいと判断された.
    4. ミクロゾーム画分からの酵素抽出液とConAとの反応ではエステラーゼ活性は沈殿部へ移行しないが,この反応液をセファデックスG-200カラムにより,エステラーゼ活性を分離すると,ディスク電気泳動的には,幅広くオーバーラップした活性バンドを示す. nativeなエステラーゼより分子量の大きくなったConA結合エステラーゼと思われるピークが得られた.
  • 松井 義一, 小幡 斉, 鹿田 幸治, 徳山 泰, 上野 照雄
    1978 年 52 巻 2 号 p. 69-73
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    セルロースの熱分解によるレダクトンの生成に関し,生成条件の検討ならびに生成レダクトンの分離検出を行い,つぎの結果を得た.
    (1) セルロースの熱分解条件とレダクトン生成量との関係について検討した結果,空気流量180ml/min,温度450°Cでレダクトンの生成量が最高であった.
    (2) セルロースの熱分解生成物中には6種のレダクトンが生成されており,その中の1つがRAであると同定された.
    (3) デキストリン,マルトース,グルコースなどについて同様な熱分解を行った結果,セルロースと同様にレダクトン類が生成することが確認された.
    (4) デキストリンの熱分解生成物中にもRAの存在することが判明した.
  • 阪本 禮一郎, 新見 健, 高橋 昭之介
    1978 年 52 巻 2 号 p. 75-81
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    担子菌類,特に食用きのこの深部培養について,工業的な大量培養技術の確立をめざして研究を開始した.本報では,主に炭素源,窒素源などの培養組成について検討し,次の結果を得た.
    1. 炭素源としてグルコースを用いた場合,増殖速度は遅く,シイタケでは10g/l(培養期間19日),ヒラタケでは15g/l(培養期間10日)の乾燥菌体しか得られなかった.窒素源としてCSLを用いる場合, 1%濃度で菌体収量が最大となり, CSLの一部を酵母エキス,ペプトンに置換しても生育を促進しなかった.
    2. グルコース培地に粘性物質のアルギン酸ソーダやメチル・セルロースを添加すると,菌体のペレット径は小さくなるが,菌体収量は増加しなかった.
    3. デンプンを炭素源とした場合,シイタケはデンプン7%培地で30g/l程度の乾燥菌体を得られたが,継代培養が不安定であった.この培地にグルロース2~3%を添加すると継代培養が安定となり菌体収量も増加した.この培地によっで乾燥菌体でシイタケは25g/l(培養期間14日),ヒラタケは27g/l(培養期間6日)に達した.ただし,4~5%のグルコース添加は,逆に菌体収量を低下させた.
    4. 窒素源にCSLを用いて無機塩類の影響を検討し,塩化亜鉛と硫酸銅の混合添加に生育促進効果を認めた.
  • 阪本 禮一郎, 新見 健, 高橋 昭之介
    1978 年 52 巻 2 号 p. 83-90
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    デンプンーグルコース-CSL (SGC)培地を用いて食用きのこであるシイタケ,ヒラタケの深部培養を行い,その最適培地組成や非イオン界面活性剤の影響などについて検討し,次の結果を得た.
    1. SGC培地の最適組成は,シイタケではデンプン70~90g/l,グルコース10g/l, CSL 15~20g/lであり,この培地によって最大45g/l(培養期間11日)の乾燥菌体が得られた.ヒラタケでは同様にデンプン70~100g/l,グルコース10g/l,CSL 20~25g/lであり,最大45g/l(培養期間6日)の乾燥菌体が得られた.特にヒラタケの培養期間は短かく,1日当りの菌体生育量は7g/l以上に達した.この培地に添加される無機塩類は,リン酸カリウムと塩化亜鉛である.
    2. CSL以外の有機窒素源として酵母エキス,ペプトンを用いてシイタケを培養したが, CSLの場合より菌体収量が減少した.
    3. SGC培地のデンプンをアミラーゼ(Speedase CP-3)で部分分解しシイタケを培養したが,培養期間は短縮されず,分解を進めると菌体収量が減少した.
    4. SGC培地のグルコースに代えてショ糖を用いると,シイタケではグルコースと同様な高い菌体収量が得られるとともに,ショ糖はグルコースと異なり7%の高濃度でも生育阻害を起さなかった.
    5. 非イオン界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステル(Ryoto sugar ester S-370)をSGC培地に添加すると,菌体収量は増加したが,繊維状菌体の増加はあまり認められなかった.
    6. シイタケの生育は培養6日目頃から菌体が急増し,11~12日で最大菌体濃度に達した.全糖量は菌体最の増加に応じて減少するが,グルコースは生育の対数期に最高濃度となり,培養終了時には全糖量と同程度の3.5%まで低下した.
  • 河村 のり子, 後藤 正夫
    1978 年 52 巻 2 号 p. 91-96
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    グルタミン酸(Glu)利用性の生理型I群に属すNo.11, No.13菌株と,非利用性の生理型II群に属すNo.4,No.7菌株について,2, 3のアミノ酸代謝酵素活性と細胞内遊離アミノ酸含量を検討した.ペプトン・グルコース培地に培養した場合, No.4菌株にはアミノ酸酸化酵素は検出されなかったが,その他の菌株には高い活性が認められた.生理型II群のグルタミン酸脱水素酵素活性はI群菌に比べて低く,Glu培地置換により著しく低下した.グルタミナーゼおよびグルタミン酸・オキザロ酢酸転移酵素活性も生理型II群菌で低い値を示した.グルタミン酸・ピルビン酸転移酵素活性はどの菌株でも検出されなかった. PG培地培養菌糸の細胞内遊離アミノ酸はほぼ近似した値を示したが,生理型II群菌株ではリジン,アルギニン含量が高かった.またI群菌株ではGlu置換でアラニンが増加し,リジン,アルギニンが減少したが,II群菌株ではこのような変化はみられなかった.
  • 横田 明穂, 岡本 京子, 北岡 正三郎
    1978 年 52 巻 2 号 p. 97-99
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    The permanent bleached (streptomycin) mutant of Euglena gracilis z contained 0.25pg/cell of total carotenoid when cultured in a medium with glucose and glutamate as the major carbon sources in the dark for 10 days, while the mutant contained 0.80pg/cell when cultured with illumination. The dark-grown cells increased the carotenoid content upon exposure to light depending on the light intensity. The dark-grown cells contained antheraxanthin as the major carotenoid constituent; β-carotene, ethinenone and euglenanone were other constituents. Upon illumination of the dark-grown cells, euglenanone was increased 16-fold but the content of antheraxanthin was not changed. In the bleached mutant of E. gracilis containing no chloroplasts, euglenanone appears to function to protect cells from damaging action of light.
  • 吉原 照彦, 佐藤 友治, 坂村 貞雄
    1978 年 52 巻 2 号 p. 101-103
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    The polyphenolic compounds in the leaves of eggplant have been investigated. Ethyl trans-caffeate (Nla), 4-ethylcatechol (Nlb-1), ethyl hydrocaffeate (Nlb-2), trans-caffeic acid (N2), hydrocaffeic acid (N3), protocatechuic acid (N4) and chlorogenic acid (N5) were isolated and identified. Ethyl trans-caffeate (Nla) and ethyl hydrocaffeate (Nlb-2) were considered to be artifacts arising during isolation processes. 4-Ethylcatechol (Nlb-1) has never been previously encountered in higher plants with the exception of identifications from wood-tar oil and degradation products of lignin.
  • (1) 生活汚泥および生物膜の微小動物相
    須藤 隆一
    1978 年 52 巻 2 号 p. R9-R20
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • 左右 田健次
    1978 年 52 巻 2 号 p. N17
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
  • N. Y
    1978 年 52 巻 2 号 p. N17a-N18
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
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