デジタルケーブルテレビの伝送容量を拡大するための方式に関する基礎検討を行った.本報告では, 実用化されているシングルキャリアの64, 256QAM変調方式(ITU-T勧告J.83)を拡張して多値化し, 1シンボル当たり10ビットを伝送する1024QAM変調方式について, 変復調器における固定劣化量を評価した.シミュレーションモデルを用いて, 直交検波する搬送波位相が最適でない場合や, データシンボルの値を識別するタイミングがアイ開口の最大となる時刻からずれた場合についてBER特性を求め, 64及び256QAM変調方式の場合と比較した.これらの結果よりケーブルテレビの一チャンネル(帯域幅6MHz)で50Mbpsを超える伝送速度の変復調器を開発し, 実装するための指針を得た.
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