現在,航空機事故を誘引する滑走路面の異物の発見・回収作業は人が実施しているが,点検時間の短縮,日射方向や異物の色による見落とし防止のため,自動化の要望が高い.本研究は,このような自動化を実現すべく,紫外画像センサを利用した方式を提案する.本方式では,紫外域において「天空放射成分が直達光成分よりもはるかに強い」という特徴に起因するハイライトが異物に生じて,環境条件や色に依存せず背景よりも常に明るくなるため,可視とは異なり,検出が容易で大きな運用の自由度が得られる.紫外画像の利用について,種々の異物による実験および理論的考察を行い有効性を検証する.また,異物を自動抽出するための画像処理アルゴリズムを提案する.
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