本論文では, 乾物オキアミEuphausia sp.と海藻等の異物が混在している画像から, オキアミの色彩と形状特徴を用いてオキアミのみを抽出するアルゴリズムを開発したので報告する.まず, 乾物オキアミの画像を各RGB成分に分解し, その濃度ヒストグラムおよび統計量からオキアミの色彩情報を調べる.R成分の分布は, 濃度値が高い所に集中するので, この性質を利用すると, オキアミと海藻等の異物をほぼ分離することができる.次に, オキアミの輪郭をP形フーリエ記述子を用いて類似度を表す評価関数を定義し, 形状特徴を解析ならびに考察している.その結果, オキアミは6種類の基本となる形状に分類される.その基本的な形状を用いて海藻等の含まれた画像からオキアミのみを抽出する実験を行ない, その有効性を確認している.
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