光磁気記録における記録可能な最小磁区の大きさを, 熱磁気記録過程の計算機シミュレーションにより求めた。本研究では, 直径0.02〜1.2μmの微小光ビームスポットによる光変調記録を考え, スポット周囲の熱拡散過程と磁壁移動による円筒磁区の拡大, 縮小過程をシミュレーションした。記録媒体は, M_sH_c積が10^5erg/ccの希土類リッチの希土類-遷移金属フェリ磁性膜とした。その結果, M_s≨150emu/ccでは, 最小記録磁区径は, 静的な最小安定磁区径と一致するが, M_s≩200emu/ccでは, 最小記録磁区径が静的な最小安定磁区径より大きくなった。これは, 補償点付近で浮遊磁界が小さくなるためと考えられる。
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