インテグラルフォトグラフィによって自然光下で三次元物体を撮影し,得られた画像からホログラムを作成してホログラフィック像を再生する手法がある.この手法により,自然光下での記録が困難であったホログラフィの欠点が解消された.しかし従来は,得られる再生像の視域角が約5度と小さく,人間が再生像を三次元物体として視認するための運動視差が十分に得られなかった.本論文では,インテグラルフォトグラフィを入力としたホログラフィック再生像の広視域化について検討した.その結果,記録時に用いるレンズアレイの焦点距離を短くすることで,得られる再生像の視域角を約15度に拡大することに成功した.
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