面記録密度2 Tbi/in^2を想定したパターン媒体の記録特性についてLLG方程式に基づいたシミュレーションにより検討を行った.はじめに,パターン媒体のノイズの要因であるドットのサイズ・位置のばらつきが及ぼすSN比への影響について調べた.次に,正しい記録を行うために許容される媒体位置に対する主磁極位置の位置ずれ範囲である記録マージンの検討を行った.その結果,隣接トラック,位置・サイズ分散によるSN比の低下が確認された.また,目的のドットとリーディング側ドットの磁化が逆方向の時,記録時にエラーが発生することがわかった.また,記録マージンはヘッドの磁界勾配に依存し,急峻なヘッド磁界勾配ほど,記録性能が向上することが確認された.10nm×8nmドット,ヘッド磁界勾配511 Oe/nm, K_u=5.47×106erg/cm^3, M_s=860emu/cm^3, 分散(σK_u=10%, σθ=3°, σP=1nm, σS=15%)の時,記録マージンは8nmで最大となった.
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