筆者らはこれまで, 景観シミュレーションシステムの開発とその利活用の拡張を行ってきた.本景観シミュレーションシステムは, これまでに幾つかの分野で活用され, ユーザへの景観の伝達手段として有効であることが実証されてきている.景観シミュレーションの3次元空間は, デジタル写真測量によって取得した高精度の3次元地形データに, 航空写真から求めたオルソフォトをテクスチャマッピングして, 測地座標に準じた現実世界と相似のモデルである.この空間内を, 高速なリアルタイムレンダリング技術を用いて, 視点をスムーズに移動できるシステムを構築する.本稿では, 高精度でかつインタラクティブに動作する景観シミュレーションシステムの構築と利活用の分野を提示し, 今後の新しい展開について述べる.
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