ミュンスター発電所は, ネッカー河畔のシュツットガルト市ミュンスターに位置し, 1908年に発電を開始した.現在の形を整えたのは, 主に第2次世界大戦後である.
全体の設備は, 第1発電所 (ボイラ4基, タービン4基) , 古い方の第2発電所 (ボイラ1基, タービン1基) およびごみ焼却設備 (ボイラ3基) の3つに分類される.
この発電所の8基全てのボイラーは, 60bar, 500℃の蒸気を1つの共通の蒸気ヘッダーに供給している.そして蒸気タービンや地域暖房装置が全てこのヘッダーに接続されている.
この発電所は3相交流電力を発生させるほかに, 都市部フライベルクおよび北部/西部の各供給網に, 暖房用の温水を供給している.またすでに1935年以来, Bad Cannstattの4bar蒸気網に蒸気を供給している.
この発電所のごみ焼却設備の特徴は, 1つの炉に2つの燃焼室を持ち, 1つは, ごみの燃焼用, 他方は, 補助のための重油燃焼用として, 蒸気を発生していることである.このようなシステムのため, 蒸気条件を, 高温・高圧 (60bar, 500℃) に維持できるものと考えられる.
ミュンスター発電所では, 発電所設備および焼却炉設備の維持管理のために, 総数300人が従事している.
そのうち, 技術者は7人で構成され, エレクトロニクス, ボイラ, タービン, ごみ焼却, 修理担当が各1名で, 計装および管理の担当が2人である.
また, 勤務体制は, 8時間の3交替制である.
ごみ焼却のための運転経費は43マルク/ごみTonであり, これには運搬費は含んでいない.また1980年の運転経費は, 人件費, 修理費, 土地代などを含めて, 1000マルク/年であった.
ミュンスター発電所は, ごみの焼却を行うのみで, ごみの運搬および焼却残渣の処分は, シュツットガルト市が行っている.
ミュンスター発電所は, 近い将来, 近代化処置を計画している.これによると, 45MWタービン1基, 150T/Hボイラ1基が増設されることになっている.
ミュンスター発電所は, TWS (Technische Werke der Stadt Stuttgart) という, 公社形式のエネルギー供給会社の1工場である.
抄録全体を表示