福島県内より生じる一般廃棄物焼却灰には放射性Cs を含むものがあり,適性処分を進めていくには,その基礎的な物性や放射性Cs 溶出性の把握,溶出抑制方法の検討が必要である.そのため,県内にある一般廃棄物焼却施設より,夏季と冬季にそれぞれ試料採取を行い,それらに関する試験を実施.その結果,放射性Cs 溶出抑制方法として,重量比5%から20%の粘土鉱物の混練が有効な安全対策の1つとなりえることも明らかとした.
本研究では,土壌を利用した水質浄化技術の開発を目的とし,黒ボク土壌へ各種資材を混合し攪拌造粒によって人工的に土壌団粒を作成した.そして,高速処理条件で水質浄化試験を実施した.ミミズ糞団粒やケイ砂と比較して人工土壌団粒は高い有機物除去能を持ち,同時に高いリン除去能も示した.ただし,おがくずを混合した人工団粒では,生物膜が肥大化しやすかったためか水質浄化能は低かった.鉄粉を混合した人工団粒では,過剰な送気によって水質浄化能が低下する傾向が示され,それは過剰に酸化鉄が生成したためと推察された.ゼオライトを人工団粒に混合することによって,アンモニア除去及び窒素除去能が向上した.しかし,高速処理で従来法と同程度の窒素除去率を示したものの,今後は窒素浄化能をさらに向上させる手法の検討が必要であると考えられた.