既存処理場で最小限の施設変更で窒素除去可能なステップフィード嫌気好気活性汚泥法は, 多数の操作条件を持つが, その影響に関する基礎情報は少ない.本研究では, 流入水の第1無曝気槽への分流割合 (ステップ率) 等各種条件を変えた室内実験を行い, その結果を化学量論的に考察した.そして, (1) ステップ法では, ステップ率, 返送率などの相互関連の中で窒素除去の最適運転条件が決まること. (2) 好気槽のDOが高い場合, 返送率が高すぎると窒素除去率が低下すること, (3) この窒素挙動は窒素, 基質, アルカリ度, DO間の化学量論で再現可能であること, (4) 本実験の流入水質の場合, ステップ率は50%前後が最適で, 返送率は好気槽DOが2mg/lと低い場合は高いほど (300%まで) よいが, 飽和値付近の場合は150%を越えると逆に低下すること.などの成果を得た.
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