遊泳用プール水における水質基準には人為的な有機物汚染指標のひとつとして過マンガン酸カリウム消費量が採用され衛生管理に用いられている.KMnO
4 消費量は有機物の他に亜硝酸態窒素などによって正の影響を受ける一方,臭素酸や塩素酸などから受ける負の影響も避けられない.一方,湿式酸化 TOC は臭素酸,塩素酸,塩化物イオン,亜硝酸態窒素,ジクロロイソシアヌル酸 Na などの影響を受けないという点では有機物指標として有用と考えられた.そこで,KMnO
4 消費量をより信頼性の高い結果として衛生指導に用いるために,湿式酸化 TOC 検査の活用について考察した.
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