大気中のガス状元素状水銀(GEM)濃度の分布を広く把握する第一歩として,都市部と森林地区においてパッシブサンプラーによる測定を行うとともに,アクティブサンプラーによる測定値との比較を行った.その結果,パッシブサンプラーとアクティブサンプラーによる測定値にはリニアーな関係があり,その換算係数は6.13 day/㎥であった.これは,パッシブサンプラーによるGEMの測定の可能性を示すものである.
微生物を担持した円盤状に成型化した炭化水質浄化材と畜産2次処理水(放流水)を用いて35℃,8日の間の浸漬実験で77.4%のNH4+削減と34.3%の脱色を確認した.次にNH4+削減に関与する菌のPCR解析を用いた同定とその単離,およびそれぞれのNH4+削減能力の評価を模擬放流水に対して35℃,8日の間の浸漬実験で行った.関与する菌にはBacillus 属とCronobacter 属が検出され,Cronobacter 属のNH4+除去率はBacillus 属を用いた処理の2.44倍以上を示した.