(目的) 住民意識を把握し, 生活環境の整備・改善のための種々の計画に反映させるため, 各種のアンケート調査が行われだしたが, その評価は十分ではない.これは解析方法の研究がまだ不十分で, 数量的比較・検討が難かしく, 主観的判断が入りやすいことにも原因がある, そこで本研究では, 数量的解析方法を確立し, アンケート調査問の相互比較や, 物理量との比較から, 生活環境と住民意識の関係の定量的評価を目的としている.本研究では, 選好順位の尺度化について一対比較法を応用した方法を試みた.
(成果) 一対比較法を応用した尺度化の方法は, 選好順位の低位のものまで定量的に評価することができ, 優れた方法である.かつ, 西宮市の意識調査資料に適用した結果, 十分の妥当性があり, 選好順位の分類別特徴を明らかにすることができた.また, 設問形式について, 改善点を二, 三指摘しえた.
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