環境技術
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36 巻, 3 号
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研究論文
  • 田熊 保彦, 加藤 茂, 小島 紀徳
    2007 年 36 巻 3 号 p. 198-205
    発行日: 2007/03/20
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    トリクロロエチレンによる土壌・地下水汚染が問題となっている. 本研究では, トリクロロエチレン汚染土壌浄化の一手法として化学的分解法の一つであるフェントン反応について速度論的検討を行った. その結果, 反応はトリクロロエチレン濃度に対して1次, 鉄イオン濃度に対して0.8次, 過酸化水素濃度に対して0.5次であることが分かった. 反応速度定数は0.205 (l ・mol-1) 1.3・s-1であった. また, 土壌中に多く存在する有機物質であるフミン酸存在下でも同様の実験を行った. この反応では, 反応速度次数はトリクロロエチレン及び鉄 (II) イオンに対して1次, 過酸化水素濃度に対して0.8次であり, 反応速度定数は0.865 (l ・mol-1) 1.8・s-1であった. 反応次数の違いは見られるが, 反応速度の絶対値は, 本実験の条件範囲ではフミン酸非存在下, 存在下ともに概ね同じ値であった.
    フミン酸非存在下, 存在下ともに反応初期でトリクロロエチレン濃度が大幅に減少することが認められた. この時の減少量についても定式化を行い, これを含めたフェントン反応中のトリクロロエチレン濃度変化を示す式を提案した.
  • 鳥山 成一, 近藤 隆之, 奥村 秀一, 藤崎 進, 日吉 真一郎, 山崎 敬久, 溝口 俊明, 木戸 瑞佳, 中村 篤博, 中谷 訓幸
    2007 年 36 巻 3 号 p. 206-213
    発行日: 2007/03/20
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    各種金属板の腐食量から求めた富山県における平均沈着量は, SO42-, NO3-, Cl-, NH4+, Ca2+, Mg2+, K+, Na+について, それぞれ3.5~8.1, 0.42~4.7, 6.5~12, 0.38~1.4, 0.42~0.85, 0.31~0.94, 0.23~0.69, 4.1~8.4 mmol/m2/yearであった.
    月別の沈着量には三宅島火山噴火の影響が富山県でも見られた. 2000年9月のnssSO42-の沈着量は23 mmol/m2/yearで, これは月別の最大値であった.
    Ca2+の沈着量は春季に最も多く, これは黄沙の影響と考えられる. この季節にはその他の沈着量も他の季節に比べて最も多かった. 冬季はnssSO42-やNO3-の沈着量が少なかった. 夏季はCa2+, K+, Na+, Mg2+の沈着量がやや低い傾向があった.
調査報告
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