Na
2O-CaO-SiO
2三成分系をクロム含有スラッジ固形化剤として用いるときの妥当な焼成温度を見いだすため, 前報でCr
2O
3をNa
2CO
3, CaCO
3, SiO
2と調合し, 800-1200℃で焼成したものについてCrの抽出試験を行った.その結果焼成温度を800℃から1000℃に上昇させると, Crの抽出濃度を減少させるのに効果があるが, それ以上昇温しても抽出濃度の低い焼成物の組成範囲を拡張することはできないことがわかった.
本報では焼成温度を1000℃に固定し, 焼成時間を30-300分と変えた.抽出試験の結果から, 30分から120分に焼成時間を長くすると, Crの抽出濃度は著しく低下することがわかった.しかし, それ以上の時間延長は効果的ではない.
抄録全体を表示