過酸化水素と鉄塩を組み合わせたFenton試薬を用いて余剰汚泥の酸化分解を試み, 分解率に対する種々の因子の影響を調べた.分解率はpHに大きく依存し, 分解率に対しpH2.5に極大値が見られた.また, アルカリ側ではpHの増加とともに分解率は増加した.さらに, 分解率は温度, 過酸化水素濃度とともに増加した.Fe
2+を添加しない場合, 分解率は過酸化水素の添加により添加しない場合に比べ増加し, さらにFe
2+濃度の増加とともに分解率は増加した.汚泥濃度の増加に伴って, 分解率の減少が見られた.これは菌体が持っている過酸化水素分解酵素によると考えられる.
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