近年,カーボンニュートラルの側面から,バイオマスエネルギーの中でもストレートベジタブルオイル(SVO)に注目が集まっている.廃食用油はエステル交換することでBDFとして使用可能であるが,触媒の使用,副生成物の発生によるコスト上昇の問題が存在する.また,従来の手法もSVO 生成にはコストが発生するため,新しい加圧溶解攪拌型ミキサによるSVO 生成を提唱するものである.本研究は,従来のSVO生成手法ではコストがかかるため,加圧溶解攪拌型ミキサによるSVO-水エマルジョン燃料化により汚染物質低減化を試み,廃食用油の全量を利用できる効果的なSVO の生成法を提案するものである.燃料に,水エマルジョン燃料を採用することで段階的なNOx 低減,燃料消費率の改善を可能とした.排気ガス汚染物質濃度,燃料消費率,PM 重量から,本研究におけるSVO-水エマルジョン燃料の最適な含水率は,20%までであると推測できる.