水質自動監視装置 (以下「水質モニタ」と略称する) は, 水質の汚濁状況を監視する装置で, 必要な項目について日夜連続測定を行い, 長期間連続して測定データを時間経過との対応が分かるように記録計等に記録し, また測定データが設定値を越えると警報を発するように構成されている装置である.建設省および地方自治体により, 全国の主要河川, 湖沼ならびに海域に設置され, 休みなくそれぞれの水域における水質を測定し, 水質汚濁防止の一翼を担っていることは極めて重要な意義をもっている.
近年水質モニタの使用目的が多様化し, 水深別に測定する構成の水質モニタや, 1時間に1回のサンプリング測定をし, 構造を簡単にした水質モニタ等も使用されてきているが, 本稿ではごく一般的な水質モニタの概要を述べ, 代表的な測定項目について, 化学センサの構造および特性とあわせて測定原理を説明する.
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