合流式下水処理における汚泥の減量化・安全化・安定化, そして経済性を目的とした薬注方式の改善を検討した.高分子凝集剤を使用して予備実験を行い実用化の見通しをたてた後, 加圧脱水機と多段焼却炉の実プラントを用いて処理を行い, 二年間の実績を得た.
実績による評価は従来の消石灰+塩化第二鉄の薬注に比べ脱水工程では劣るが, 焼却・排ガス処理工程で優位にあるため維持管理費・建設費とも安価となっている.それに伴い二次公害の防止の効果もあり, 焼却灰処分に関しても有利である.
高分子凝集剤の合理的使用については日常の最適薬注率の管理が問題であるが, CSTメーターの活用により解決の見通しを得ている.
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