1991年5月~1992年4月の1年間, 横浜市磯子で, ヒノキを対象樹木として, 一降水毎, 樹幹流, 林内雨, 林外雨の調査を行った.
その結果, 都市域の樹木はNO
3-, SO
42-等で非常に汚染されており, 年平均濃度でみると, 樹幹流/林外雨比は, NO
3-が28倍, SO
42-が21倍, 林内雨/林外雨比は, NO
3-が10倍, SO
42-が6倍であった.また, これを年間降下量でみると, 林地/林外の比はNO
3-が7倍, SO
42-が4倍であった.
この汚染の原因について, SO
2, NO
2, SPM, O
xのデータを用いて検討した結果, 春, 夏のNO
3-, SO
42-の汚染は主に光化学反応により二次生成されたHNO
3ガスやH
2SO
4ミストに起因しているものと推測された.
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