高DOレベルで運転する酸素曝気やディープシャフト方式による深層曝気における運転条件の最適化ならびに各種曝気方式の工業的評価を行ない, これを基に, 高性能活性汚泥法を開発するため, その手始あに, ガス―液―微生物間の酸素移動シミュレーション手法を確立し, これを用いて, 各種曝気方式の酸素溶解特性を検討した.
シミュレーション手法は, 気泡が液中を上昇する際の体積変化, 運動, 酸素及び炭酸ガスの移動の4つの基礎方程式を連立して逐次計算により解いた.
まず, 酸素利用率とDO濃度に関して, シミュレーション結果と実測結果を比較して, その精度を確認した.つぎに, 酸素移動に及ぼす微生物生成炭酸ガスの影響は無視できることを明らかにした.最後に, タイプBの曝気槽において, MLSS=5000
mg/lの場合を例に, DO濃度を最大とする操作条件 (噴気ガス中酸素濃度, 排ガス中酸素濃度, 噴気水深等の関係) を明らかにした.
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