食品加工施設の排水は腐敗しやすく,槽底に滞った汚泥から臭気や硫化水素などが発生し,排水処理施設の能力を低下させる.これに対し,高流速で空気を注入する方式のエアレータを用いて攪拌し,好気性処理を安定させる方法を提案した.地下水槽(幅2m×水深1.75m)の底部にエアレータを設置し,曝気中の流速を3軸電磁流速計で測定した.3次元的な循環流が観察され,循環流量は約400 L/min と推定された.また,溶存酸素量(DO)の測定から,良好な酸素溶解効率(OTE)が得られた.さらに,実際の食品加工排水に適用した場合の処理状況について報告した.