本報告は富栄養水域への窒素 (リン) 供給量のうち, 大気経由の負荷の位置づけを明らかにすることを目的として, 窒素 (リン) の排気負荷量大気中濃度, 雨水中濃度, 降下負荷量等の報告値を整理し, 著者らのデータも合わせて, 雨水中N, P濃度はすでに富栄養化限界濃度を超えているものが多く, 大気経由の負荷は直接瀬戸内海の海面に供給される分だけで, N10%, Pで5%を占めること, NO
xの排気量は糧として, 排水負荷に匹敵するものであるが, 雨水に鮒にくく, 実際には, これよりも排出量の小さいNH
3等の方が降下負荷への寄与が大きいことなどを明らかにした.
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