中国における鉄道客車ごみの量は増加し, 1997年には20万tを越えたと推定される.特にプラスチックなどの包装廃棄物の占める率が急速に上昇しており, 窓から投棄するなどの悪習の残滓 (し) や処理システムの不整備と相まって, それらによる駅周辺や沿線のごみ汚染は依然として深刻である.また, 客車ごみの管理計画でもいくつかの間題を抱えている.本報では, まず現在の中国の客車ごみ状況を概説し, さらに客車ごみの排出主体, 時間および地域などの特性を分析している.また, 客車ごみ排出源の管理対策を提起し, 客車ごみ管理や削減対策の計画策定にいくつかの提案を行っている.同時に, 日本との比較をしている.
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