日本の中央部の中核都市である愛知県小牧市で, 1993年1月から5年間, 簡易的な雨水採取装置を用いて降水のみの採取法で1mmごとに8mmまで降水試料を分割採取した.432回の降水について, 2, 267試料を採取し, 簡易的な装置でpHと導電率を測定した.pHの年平均値は4.2~4.8であったが, 月別の変動は3.6~5.6の範囲にあった.また, 1mmごとの分割採取試料のpHは3.4~7.7の範囲にあった.H
+沈着量は16~80mg/m
2・年の範囲にあり, 夏期に大きい傾向がみられた.簡易的な手法でも労力をかけて長期的に調査すれば, 降水の性状の概要を的確に把握できることがわかった.
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