廃棄物最終処分場の浸出水中に含まれるダイオキシン類の分解方法として, オゾンに紫外線あるいは過酸化水素を併用した促進酸化法が開発されている. 本研究では, 多様な実験系と実験条件において実施された浸出水中ダイオキシン類の促進酸化法による分解実験結果について, ダイオキシン類の分解量とオゾン反応量に着目して解析を行ったものである.
解析の結果, 浸出水中に存在するTOCによるオゾン消費は約3.1 (mgO
3/mgTOC) であること, TOCによって消費されたオゾンを補正したオゾン反応量 (補正オゾン反応量) とダイオキシン類分解量は一次式で表すことができ, その傾きは約11.5 (pgDXN/mgO
3) であること, 補正オゾン反応量とダイオキシン分解量から促進酸化処理の機能を評価することができること, 同族体別の分解率からみて, ヒドロキシルラジカルによる分解が支配的であること, 放流基準値を遵守するという観点から, 補正オゾン反応量が200mg/
l 以上が望ましいこと等が明らかとなった.
抄録全体を表示