環境技術
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37 巻, 6 号
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研究論文
  • 黄 笑宇, 大西 章博, 登坂 充博, 藤本 尚志, 鈴木 昌治
    2008 年 37 巻 6 号 p. 421-427
    発行日: 2008/06/20
    公開日: 2011/03/31
    ジャーナル フリー
     本研究では,生ごみの水素発酵システムにおける微生物学的な安定化技術を確立するための基礎的知見を得ることを目的とした.Clostridium属菌種単独による生ごみからの水素発酵における問題点について解析するとともに,系統群の異なる複数の菌種を混合することで生ごみからの水素発酵能の安定化を試みた. Clostridium属菌種単独による生ごみからの水素発酵では,一時的な高い水素発酵能を示すものの,その安定性は低く,連続的な水素発酵を行うことは非常に困難であることが示された.C.beijierinckiiE.aerogenesおよび C.maltosaを用いた複合微生物系により,実生ごみから安定して連続的に水素発酵を行うことが可能であった.この時の平均水素収率は2.0 mol H2/ mol hexoseであり,5.1mmol H2/ g dry-garbageの効率で生ごみから水素を安定的に生産できることが示された.本複合微生物系を用いることにより,実生ごみの水素発酵システムにおける安定化技術に寄与できる可能性が考えられた.
研究ノート
  • 伊東 瑠衣, 増田 啓子, 増田 富士雄
    2008 年 37 巻 6 号 p. 428-433
    発行日: 2008/06/20
    公開日: 2011/03/31
    ジャーナル フリー
     気象庁の気温観測データの解析から,近畿地方における都市の気温上昇は段階的に生じ,都市ごとに特有の気温変動を示すことが分かった.都市の気温上昇は冬季の日最低値への影響が最も大きい.一方,都市化(ヒートアイランド現象)による影響は,春季の日最低値に対して一番大きく,都市全体の気温上昇とは別の傾向を示す.1970年代以降の気温上昇では,秋季の特に9月の気温上昇が最も目立ち,夏季が長期化している.この傾向は加速しており,日本全体でもこの傾向が進行していると思われる.
調査報告
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